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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

東洋陶磁美術館「高麗青磁」の美に溺れる その2

全体も細部も何もかもが繊細で美麗。
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刻まれたものは決して消えない。
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色の濃度にときめく。
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みんなといるときはそうでもないけれど、ひとりのときはさみしそう。
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色の違いが興味深い。並ぶからこそのことか。
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何故こんなにも美麗なものばかりが生み出されたのだろう・・・

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パネル展示の絵を見る。
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野宴 ごちそう。

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ここでも使われていたのだろうな。米色の物がみえる。

釉溜りの美を堪能する。
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貫入が可愛い。

有馬筆のようだと思った。
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少年と少女
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かわいいなあ。
最初にこんな水滴があるのを知ったのは萬野コレクションからだった。
あれらはどこへ流れて行ったのだろう・・・

高麗青磁の美をあつめた展覧会。
恐らく今、これ以上の高麗青磁の名品を集めた展示は見られないと思う。
残影が今も残っている…




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「大谷光瑞師の構想と居住空間」展をみる

短期間の展示なので見に行けないかもしれない、と焦った。
龍谷大学大宮学舎・本館での展覧会である。


10/3から10/13、そして10/18という短期間に、とても興味深い展覧会が開催された。
10/18は映像展示がないそうで、資料のみとなる。
わたしは10/11の午前中になんとか見ることが叶った。

開催場所はここ。



この建物を撮影したものをまとめたのはこちら。
龍谷大学を訪ねる

チラシを見て分かるように大谷光瑞の周囲に5つの魅力的な建物が配置されている。
現存する伝道院、築地本願寺、失われた二樂荘の魅力に溺れている身としては、なんとしてもこの展覧会に行かずにいられなかったのである。
イメージ (1363)

擬洋風の龍谷大学の本館へ入ると学生さんが受付をされており、とても立派な図録をくださった。
展示もこの図録も無料なのである。申し訳ないような心持になる。

今回のわたしの主目的は前掲の建物のほかの建物の資料を見ることにあった。
そして「大谷光瑞と言えば大谷探検隊」という意識が中学生の時から今も活き続けているので、その資料にも会えるのではないかと期待していた。以前の展覧会の感想にもその想いを記している。
二楽荘と大谷探検隊

展示はとても充実していた。
今回はわたしの初めて見る建物について少しばかり紹介したい。

チラシの建物は上から
六甲の二樂荘
大連の浴日荘
西本願寺向かいの伝道院
高雄の逍遥園
ジャワの環翠山荘
現存するのは中二つである。



このようにツイートしたが、実際どう考えてもそうとしか思えない。
伊東忠太との出会いがそうさせたのか、元からその傾向が強いのかはわからない。
尤も近代の宗教者の拵えた建造物は素晴らしいものが少なくない。
天理教は竹中工務店だったか、近代和風の傑作だし、お東さんの住まいは武田五一、大本教も…
中でもやはり大谷光瑞の建てた建物の魅力の深さは非常なほどだ。

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月見山別邸 現在の須磨離宮公園に1903年に建てられた。
これは光村印刷が出した絵はがき。ここで大谷探検隊が将来した資料の研究がすすめられたそう。
それを想うだけでドキドキする。
尤もこの建物はたった四年後に明治天皇の武庫離宮とされ、手放してしまう。

須磨の月見山界隈は光源氏の昔から風光明媚な土地として知られているが、他にも多くの富豪が別荘を建てていた。
たとえば住友春翠は今の須磨水族園の地にこれまた素晴らしい大邸宅を拵えていた。
「邸宅美術館の夢 Baron住友春翠」展には住友須磨別邸模型があった。
その模型は撮影可能だったのでパチパチ撮った。
こちら

わたしがこの地が別荘地だと知ったのは横溝正史「悪魔が来りて笛を吹く」で読んだからだった。
玉虫伯爵の別荘があるという設定で、舞台は戦後すぐの1947年、戦災の無残な痕を歩く描写があった。
横溝は神戸出身なので、隣の須磨にも詳しいのだ。

そんなことを思いながらほかの建物写真をみる。
上海の共同租界にあった無憂園…ドイツ風な趣を見せる美しい建物。
旅順大谷邸…写真は廃墟だったが、現在は修復されたとある。
わたしはどうやら見に行けそうにないが、いつかどなたかがこの写真を挙げて下さればなと願っている。
ほかにもまだあるまだある(この言い回しは芝居の「天下茶屋聚」のかまぼこ小屋の元右衛門だ)

二樂荘の写真絵はがきもあり、それを見るだけでも楽しい。
展示はまた光瑞の大志ともいうべきものを見るようにも設えられていた。
たとえば都市計画である。
その地図を見るのも興味深かった。
他にも陶器の破片を鏤めた扁額、著作などなど。

そして13日までの映像資料は「二樂荘と大谷探検隊」と大谷光瑞の法事の様子を捉えたものだった。
どちらもたいへんよかった。
特にわたしとしては橘瑞超と吉川小一郎の2ショットなども見れたのは嬉しい。

今後もこうした展覧会があれば何としてでも見に行きたいと思う。
10/18、資料展示のみだが、行ける人にはぜひ勧めたい。

東洋陶磁美術館「高麗青磁」の美に溺れる その1

東洋陶磁美術館の所蔵する高麗青磁は本当に魅力的で、あまりに良いものばかりが集まっているので、それを見るだけで時間が足りなくなる。
このコレクションの始まりは安宅コレクションで、破綻後は中之島を大事にする住友グループの保護により、流出は避けられた。
全く以て感謝以外ない。

この東洋陶磁美術館が優れているために、李博士もご自分のコレクションを寄贈してくださり、一層の充実となった。
今回、そうした優れた人々に愛された高麗青磁の名品が一堂に会している。
この美術館の所蔵品だけでなく、大阪市立美術館、大和文華館、遠くは東京国立博物館、根津美術館からも優品が来ており、将に「ヒスイのきらめき」を存分に味わわせてくれた。

またなんともありがたいことにノーフラッシュでの撮影可能ということで、節操もなく興奮するままパチパチ撮り倒した。
きちんとリストには印をつけているが、名を挙げてそれらを紹介することより、今回はただただその美に酔って、フラフラになったわたしに共感していただきたいと思った。


象嵌された花の愛らしさ…



内側から外へ開く花たち。



刻まれた花びらは無限に。



笑う怪獣



ウサギさん。ロマネスクのウサギさんと縁戚のようだ。同時代に東西で生まれている。



賞玩したい。



平安を象徴する鳥。平安と平和は違うが、西洋では平安をどの鳥に託しているのだろう。



大きな花びらの一枚一枚に別な花が咲いているようだ。



見ようによっては大理石のようでもある。



チカチカの中を飛ぶ。



闇に咲いた花の輪郭線は白い。



シダだろうか、シダなら嬉しい。



繊細な表現。


ここでパネル展示された絵の一部を紹介する。
文人たちの楽しい暮らしには年端の行かない坊やたちが従事する。
可愛い様子を眺める。
  
ほっと一息。



釉溜まりのその色に溺れる…


ポットという英語はその通りなのだけれど、優美さが薄いのが惜しい。

実際に使われたのだろうか。



注ぐときはこのように見える。


枕たち
  

花のような獅子  そして働く獅子


こんにちは


ぐわっくわっ(こんにちは)



透かしが綺麗。



香油や化粧品を入れる容器として大事にされてきたのだ。


梅瓶の美
 

黒もまた好きだ。



水注 形も文様もさまざま。
  


蓋はなくとも魅力は損なわれない。


文様の美を追う。

刻まれた美は永遠となる。


静かに楽しい世界はこのように狭く、そして広い。



黒い蝶の鱗粉は鉄でできている。


陶板二枚。
この世で最も好きな高麗青磁の名品。

この静謐さにただただ陶酔する。



可愛い。タイルとして使いたいとすら思う。


色の濃淡が面白い。
  



肩が広く、そこにも文様が広がる。



何をしてるのだかよくわからないのだが。まあええか。



釉溜まりで濃くなったその透明な深さに惹かれる。


以上、前者はタブレットに入力した分。元記事はgooに。

2018.10月の東京ハイカイ

自分でもめちゃくちゃなところがあるのはわかっていた。
わかってはいたが、機会がある間は我慢も見逃しもしてはいけない。
出来る限りアグレッシブに動きたい。
というわけで、長崎から帰宅後すぐに堂島行って、京都から近江八幡行って、休む間もなく仕事と家事と意味不明な親の世話もして猫の始末もして、一泊二日で東京へ出た。
例によってハイカイするのである。
ただし今回は荷物は事前に定宿に送り、わたしは小田原で下車したのだった。

びっくりしたのは小田原までののぞみもひかりもほぼ満席だったこと。
のぞみもぎっしり、ひかりもあまねく。
何のことはない、夢と希望があるようでいて、その実はぎゅう詰めというわけだ。
小田原から茅ヶ崎へ。途中寝てたので湘南は実感できない。
しかも平塚・茅ケ崎・辻堂の駅周辺の様子がごちゃ混ぜになり、自分が茅ヶ崎市美術館へ向かうのか、平塚市美術館か遊行寺か藤澤浮世絵館へゆくのかわからなくなった。
まずい。ここで行動予定表を見てそれに従う。
ああ、事前にきちんと予定表を印刷してると、やはりいざというときに助かりますわ。

茅ヶ崎市美術館。小原古邨展の後期。前期の半券で500円に。
盛況でした。TVで紹介されたから見に来たという層がたくさん。
詳しくはまた別項に挙げるけど、別バージョンの「ぬくめ鳥=雀カイロ」や悲しい目をしたバンなどもみて、いい絵師だなあとつくづく感心。
今度は太田浮世絵美術館が別な作品を集めた展覧会をするそう。そちらも楽しみ。

先にお昼にしようと駅ビルに入り、うどんとてんぷらにしたが、実はこの夜には天丼にうどんと似たようなものを食べてしまい、どうも東京にいるとこうした現象が起こるなと反省。
どちらも某チェーン店で、味がわかっているので食べるのです。

横浜に出てみなとみらい線で馬車道。日本郵船歴史博物館へ向かう。
今まで使ったことのない6番出口で地上へ上がると、横浜の第二合同庁舎の素敵な建物が見えた。

そこを曲がると…あ、見えた。

今回は戦前ポスターなどを見に来たが、それだけで済むはずがない。
そう、ここに来るといつも戦禍で失われた豪華客船たちへの追悼の念が湧き起こるのです。

今回は特にじっくり資料を見た。
パンフレット類も引き出しにあるのを眺めたり。
いいのは旅行ガイドで、「死都ポンペイ」とか「埃及旅行」とかドキドキしたなあ。
実際のポンペイは物凄く快晴の日に行ったからか明るさばかりが記憶に残る。

橋口五葉、小磯良平らの美人画ポスターだけでなく、フジ子・ヘミングの父の拵えたクールなのもみる。
かっこいい時代だったのだ。

みなとみらい線が西武線とつながっているので、そのまま石神井公園へ向かう。
途中小竹向原で乗り換えたが、本当に便利。
それでこの線が出来たとき、たまたま元町中華街にいて「西武球場」行きの特急を見たので写し、妹に送ったところ
「とうとう横浜ベイスターズが西武の二軍になったか」
というムゴイお言葉が返ってきましてなー。ファンの人、怒りはるで。

ついたら四時やから速足で向かう。池のほとりを歩くのをやめて住宅街を延々と。そこから先に分館へ。
そちらでは茂田井武の展示。これがまたとてもいいのですよ。
ゴーシュ、ヤマネコ、ゾウ、「ねむいまち」などなど。
それから公園を抜けて本館へ入り、鳥観図展を楽しむ。
先般藤澤浮世絵館でも大いに楽しんだが、こちらは西武沿線のおでかけマップも出ているのが良かったな。
きっちり閉館時間までいたから鳥観図マスキングテープ手に入れられず。

池のほとりは真っ暗に近いので怖いが、まだ六時でこれだからランナーもいる。しかしわたしは季節性鬱なのでアウト。
季節性討つだと赤穂浪士みたいやな…

池袋から上野に出て、東博へ。特別展はまた来月に回し、今回は常設を楽しむ。やっぱり常設展を楽しませてくれるという点では日本第一のミュージアムだと思う。
コレクション展というべきか。いいよなあ。

足も大抵痛んできたなと思ったら二万歩超えてたか。そのまま宿へ向かう。
荷物も届いていて、フロントの仲良しさんとちょっとおしゃべりして、部屋に入ってから2時間完全に寝落ち。こまるなあ…
初日ここまで。

さて日曜、荷をまた預けてモノレールに乗りに行く。東京流通センターでの同人誌即売会に出向いたのですよ。
丁度わたしたちの愛するキャラの誕生日なので、かれの誕生祝本がたくさん出てましたわ。
好きな作家さんの薄い本をたくさん買いまして、ご挨拶もしようと…しようとして、焦って逆上して、「好きです」しか言えない。
どんなけ純情なんだ、わたし。
「またご感想ください」と言われて、なるほどとも思う。やっぱりきちんと考えて書く方がいいなと。

かつてわたしもあるジャンルにハマって二次創作サイトを運営していたが、そのときいただいたファンレターはやっぱりすごく嬉しかった。
しかしなから、世の中にはやっぱりめんどくさいことを言うてくる人がいて、それが厭さにとうとう感想お断りという方向へ向かった。
感想をシャッタウトして、好きなことを好きなように書いていた時期、張り合いはないが、完全な自己満足があり、それはそれでよかった。こういう人の方が少ないとは思うが、やはりいるのである。

撤収後、浜松町でランチにしたが、ここでもまたフライ物にうどんと言う選択肢をしてしまう。
季節性鬱のせいかもしれない。あんまりものが考えられないのだ。
気分は昂揚しているが、妙なところで具合がよくないということだ。

恵比寿に出た。
山種美術館へ行く。古径の猫神様のお出迎えで始まる展示。
好きな作品も多く出ていてよかった。

本を早く読みたいが、帰宅を早くすればいいというわけでもない。
どこか一人でいられるカフェを道すがら探したが見つからない。
それであっという間に定宿についてしまった。
結局1時間早い便に変えて帰途に就いたが、これが正解だった。
案外客数の少ない車両で、本を読める環境だったのだ。
よかった。

いいキモチで帰宅。短い一泊二日だが、気分は良かった。
また来月までサラバ。

「なにわの企業が集めた絵画の物語」展をみる

あまり宣伝がなかったのか、単にわたしが見なかったからか知らないが、堂島リバーフォーラムで企業所有の秘蔵絵画の展示があった。
東京では毎夏ホテルオークラが「アートコレクション」として20数年間チャリティ活動を続けてき、今年で一旦停止した。
実に盛況で、長年八月の楽しみの一つだった。

大阪ではなかなかこうした取り組みがない。
尤も1990年代、朝日新聞社に隣接したビルの大阪府立情報センターだったか、そこで時にこうした展覧会が開催されはした。
そこで非常に良い作品を多く見たが、こうした展覧会は常のものではなく、なのでこの取り組みは根付かなかったようだ。

それがどうした理由か知らないし、知る必要もないが、今回短期間とはいえ企業の秘蔵絵画の展覧会が開催された。
500円である。しかもアンケート記入をすれば招待券がもらえた。そちらは隣家のオジにあげたが、つまり招待券の客とはいえ、足を運ぶ人が現れたわけである。

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フェルトで名画再現。可愛くていいなあ。

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広くはない展示室だが、壁面をそれぞれ色分けし、絵の作品解説VTRを流した。
更になんとフラッシュ禁止の撮影可能というありがたい状況なのだ。
わたしは喜んでころこんでパチパチ撮り倒し、SNSに挙げた。
挙げたところ、それを見て「行ってきます」とおっしゃる方も現れたので、やっぱり宣伝は大切だと痛感した。
また、作品の所蔵先も明記されていたものはわたしも記したので、それがどうやら別な展覧会の企画につながりそうな気配も見受けられた。(期待してますよー)

というわけで、自分の撮った作品を集めてゆこうと思う。
本当はツイッターのモーメントでまとめればいいのだが、それよりブログにまとめる方がよいように思えた。

















マルケ、いいなあ。この絵にもまた再会できる予感が強い。


他にも広重の江戸百などもあり、とても良かった。
そして観客もいい具合に来ていて、みんな決して展覧会に関心がないわけではないことがわかる。
ただ、行く機会がなかなかないだけだ。そしてそれが大きい。
いい展覧会であれば、大掛かりなものでなくても来る。しかし宣伝はやはり必要だ。
そのことを改めて実感した。

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