美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 **なお現在コメント欄を閉鎖中です。

2016.11月の東京ハイカイ録 その2

11月の東京ハイカイ録 その2
土曜日になり京成八幡経由で国府台へ。
今日は行程表を忘れたので困ったわい。
とはいえ地図を手描きしたのを忘れず、木内ギャラリーへ到着。
前回まさかのスマホのカメラがアウトで撮影できなかった木内邸をぱちぱち。
ほっとした。説明を聴いたり、展示されている芳澤ガーデンギャラリーのポスターを見たり色々。

それからてくてくと芳澤ガーデンギャラリーへ向かい、姫路市美術館所蔵のデルヴォーの版画をみる。艶めかしくも静謐な世界。
さて市川真間から佐倉へ。

歴博では化粧品とか着物とかそういうのを大いに楽しむわけですが、これについても詳しいことはまた後日にしつこく書きたいと思う。

バスを待ってJRへ。その方が千葉へ近くて安い。
駅、ほんまにすごい綺麗なあ。コッペパンを食べる。美味しいわ。



PARCOバスよ、今月で終いやなあ。
手袋を買う。いい感じの。
それから千葉市美術館で浦上玉堂・春琴・秋琴らファミリー絵画を大いに堪能。
いやー、すごかったなーーー今までの認識が変わったわ!

帰りはまたPARCOで買い物して千葉へ戻る。
2日目はここまで。

日曜。東京駅に荷物を預けてそのまま野間へ。
講談社の絵本に捕まる。ああ、やっぱり大好き。

雑司ヶ谷まで歩き、新宿三丁目で降りてお昼を食べてから、太田へ。
水野年方。これも珍しいよね、こんなにたくさん。

結局ここでも大いに時間がかかる。
サントリーについた時にはすっかり他のは諦めてた。
この日は3つだけ。
秋田蘭画、これだよこれ。

充実のツアーでしたよ。六本木から東京が案外近いよ。
新幹線もギリギリ。
帰宅したらママがぐったり。
ああ、コワイわい…
11月のハイカイここまで。
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2016.11月の東京ハイカイ録 その1

11月の東京ハイカイ録。
出かけるときにママは元気だったので、機嫌よく飛んで出てあっという間に東京につきました。最近本当に朝には希望があるが夕方から夜が心臓に悪い日々を過ごしておるのさ。
丸ノ内線で圏外特典のメトロと都営線72時間チケットを購入し、まず御茶ノ水。
ああ、ヴォーリズの主婦の友のビルが日大理工学部の建物になったのはめでたい…





今日は吉田鉄郎展を見に来たのだ。
が…警備員が「そういう人が多いので一般は立ち入り禁止です」と言う。
「現役かOBしか入れません」
ショックだが、もうここに時間を取りたくなくなり、立ち去る。
さらば日大、二度と縁を持たないよ。
ご近所のM大はフレンドリーなのになあ。
それで即この件をツイートした。


この後、何人かの方が電話問い合わせ、メール問い合わせをしてくださり、結局情報が行き渡っていなかったことが原因だと判明し、それ以降は一般の人も見に行けるようになったそう。
トラブルがトラウマになり、わたしなどは二度と近づく気はなくしたよ。

しかしここで行かなかったことが後の幸いにもなる。
新御茶ノ水から根津へ出た。
あらら、2出口の看板みたらこんな具合に。


なんか色々ある一日の始まりやな。

さて弥生美術館では来季の友の会の更新もして、山岸凉子展の中期をみる。
子供の頃からファンだが、改めてその美麗な絵に深く打たれる。いや、撃たれるというべき。ああ、素晴らしい…
華宵、夢二もよく、結局13時過ぎまでここにいた。
ときめきすぎてクラクラする。
後期も行くよ、わたし。

千駄木で軽くお昼を食べてそれから団子坂へ。
鴎外記念館。「文して恋しく懐かしき君に ―鴎外、『即興詩人』の10年―」展。
これは安野光雅の絵もあり、とてもいい。
鴎外の雅な古文は心の浮きたちを呼ぶ。
重厚壮麗にして軽快な文章、というと矛盾しているかもしれないが、しかし行間に翻訳者・森林太郎の浮き立つ想いが滲んでいて、それがとても心地よく感じられ、こちらも華やかな軽快さに浮き立つのだ。

湯島に戻る。お菓子を買いに行くが要冷蔵のものばかりで、今から上野に数時間ひきこもるのでは合わなくなるのでやんぴ。
下町風俗資料館で「娯楽の聖地 浅草」展を大いに楽しむ。
レトロな写真や資料も多く、とても楽しい。
そう、わたしはやっぱり享楽とまでは行かないが娯楽が好きなのよ。











さてそこから坂を上りまずは都美へ。
ゴッホとゴーギャン。
正直言うと「ゴッホ=可哀想、ゴーギャン=ワルモノ」という意識が常にあるのだけど、近年はまあそこまではいかないかな。ゴーギャンだってまさかゴッホがあんな耳切ったりとかするかと思ったろうしなあ。
絵はね、いいのを集めて来てるのだけど、どうも心惹かれなくて困った。
最近なんだろう、印象派もポスト印象派も見てても心が浮き立たない。
もぉあかんな、と思いながら次は東博。

今回は禅展後期。
京都でも見てるけど、正直に言うとぜんぜん違うな。
京都のは信仰心が基盤にあり、観客の見る眼も見学・鑑賞より「うっとこのお寺のん」や「あそこのお寺のん」を拝見に行く、という向きも多く、まぁ言うたらマジメで大変固い。
東博はそこらが違い、「禅って実は面白いよー」という感じがあり、遊び心があった。
どうしても仏教関係の展覧会というのは東西で意識の違いが明確に出てしまうと思う。
これを逆なアプローチでやってしもたら、えらいことになると思う。
だからこれでいいと思う。
ただ、禅というものの本質を私はやはり掴めないままでいる。
衆生済度といいつつ、まず自分の、自分のみの悟りを追及するように見えて仕方ない。
批判ではなく、どうしてもわたしのようなシロートの目には衆生済度より修業に、一般の者とのつながりよりも孤高であることに主眼点を置いているかのように思えて仕方ないのだが、これすらも本質を知らんからこそ勝手にほざけてるのかもなあ。

常設展示でも禅にまつわるものが多かった。


ごめんなさいごめんなさい。

大観の瀟湘八景図近代版をみたり、禅僧のワワワワワ♪を見たり色々。



外へ出たら綺麗なさかしまが見えたよ。



それから西洋美術館へ向かう。
クラーナハ展。
・・・わたしは80年代に色んな知識などがその地点で固まったので、当時通用していた「クラナッハ」表記でないと違和感があるあるあるある。
ゴッホだってヴィンセント・ヴァン・ゴッホ(今はフィンセント・ファン・ゴッホ)、ウォーレン・ビーティ(ウォレン・ベイティ)もこれでないとなあ。
ロシア語読みのセルゲイ・ディアギレフでないといやなのにフランス語読みのセルジュ・ディアギレフって…セルジュはセルジュ・バトゥールに尽きるのよ!
とかモヤモヤ抱えながら見に行くとですね…

名前なんてどうでもいい、とにかく凄いぞこれは、という状況になりましたがな。
いやー、クラーナハええなー!青池保子が「エロイカより愛をこめて」でクラナッハの絵の魔性に魅入られて巻き起こる騒動を描いているけど、大納得。
春信の女同様、アブナすぎるわな。
背徳的で、とても魅力的。背景の物語を闇の中に押し込めて、裸婦が一人佇んで薄く邪な微笑を浮かべる、やられたなあ、凄かったわ。

ゾクゾクしながら上野を離れましてな、京橋のその日オープンの京橋エドグランをうろうろ。
なかなかいいんだが、まだ位置関係がきちんと把握できなかった。
送迎バスで定宿へ。
初日はここまで。

西長堀アパート、新桜川ビル #イケフェス2016

西長堀にそびえたつ「西長堀アパート」にいきました。
ここはURで、司馬遼太郎夫妻が住んではった、というのでも知られている。







色々リノベしたお部屋にも入れていただいたり。

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昭和30年代の夢がつまっていたかっこいい存在。
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窓の外を見る。
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遠くに京セラドーム。







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造形的に素敵だ。
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新しい方のお部屋
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玄関も素敵だ。
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やっぱりかっこよかった。
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次は新桜川ビル。1958年 可愛い建物。
戦前の鳥瞰図を見るとこの地には桜川アパートがあったようだ。




内側の湾曲具合が素敵だ。
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お部屋の防音などもいい。
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こんな窓はもうないのだ。
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いい使われ方をしているビルでした。
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マヅラ、King of Kings、食道園 #イケフェス

11/5,6と楽しく見学させていただいた場所の内、今回は現代建築でしかも飲食の場というのでまとめました。
どちらのお店もええ感じで、次にはフツーにお客さんとして飲食に行こうと思いました。

大阪駅前第1ビルのB1 King of Kings オールドパーのお店。
外見からして素敵だ。



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明るい色ガラス。閉店の時はここにもシャッターがおります。



内装はボックス席の方はムードが濃厚。
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ママさんもお店にぴったりの素敵な方でした。

カウンターの方へ。別室という形になる。
壁一面、壮観。
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お昼はお茶をいただくことも可能やそうです。今度行きますわ。

こちらは喫茶・マヅラ。姉妹的存在だそうです。
こちらでは紅茶をいただきましたわ。
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写真を見よう。
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ジョニー・ウォーカーさんやん。
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コーヒーも紅茶も250円、モーニングも安価なのにいい感じ。
今度是非行こう。
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本当に1ビルにあんまり行かないので、申し訳ないが知らないままだったのが、惜しい。
今度からは楽しみの一つになりそう。

食道園にも参りましたわよー
日本の焼き肉スタイル発祥の店。



都市風景が作られていたなあ。
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古代への憧憬 ―近代に花開いた古典の美―

万葉文化館は遠い地にあると思っていた。
明日香村はわたしには遠い地だった。7歳の時、25歳の時、それから今回と三回しか行った記憶がない。
そこへ行くのにはかなり気合が行った。


そう、このチラシさえ見なければ諦められたのに。

ところが意外な位に「飛鳥」が近いことにえっ!となった。
阿倍野から小一時間ではないですか。
これなら今度からわりと気楽に行ける。ただし「明日香村一日」ということになるが。
レンタルサイクルで向かった。あちこち見て回って楽しい気分で到着すると、とても立派な、立派過ぎるくらい立派な施設だった。
地下は無料の常設展示で、ここでは天平時代の人々の生活を等身大の人形たちが演じていたり、立派なシアターで柿本人麻呂の望郷の念を見せてくれたり。

今回は特別展「古代への憧憬 ―近代に花開いた古典の美―」
絵そのものに文芸性・物語性があるものを偏愛するわたしにとっては、これ以上ない佳い展覧会。
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江戸時代の人麻呂像が二点。壮年のものと老年のものとが全く同じポーズで描かれている。
人麻呂の極めポーズは坐してなお筆を持つものだが、これは立ち姿で組んだ両手に筆を持つもの。

江戸人も万葉集に関心を持つ人が少なくなかった。
山上憶良の貧窮問答歌を描いたものも山辺赤人を描いた絵も並ぶ。

明治には菊池容斎が古典もののキャラの手本ともなる「前賢故実」を刊行している。 
ここでは厩戸皇子が紹介されていた。




他に松本楓湖、安達吟行の歴史画もある。
そして19世紀末に出たチリメン本もたくさん。
わたしは「しっぺいたろう」の凶悪猫たちが好きなんだけどね。
こちらで全頁画像も見れます。

歌垣 川崎小虎 1912  この絵は小虎の先生の結城素明が右隻を、和田英作が左隻を購入し、それで現在は岐阜県美・浜松市美に分納されていて、こうして再会するのはめでたい。
天平美人四人の合唱。一人は箜篌を持っている。
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大伴旅人卿羨酒壺 菅楯彦  さすが菅楯彦だけにご機嫌さんな旅人を描く。白梅をさし添えた酒壺を開けて嬉しそうに杓を持っている。
そこには旅人の酒の歌が記されている。
「中々に人とあらずは酒壷に成りてしかも酒に染みなむ」
酒壺になってどーのこーのって、おっちゃんホンマにお酒好きですねんなあ。

天平美人 関根正二 1917 久しぶりに会った絵。立ったまま月琴演奏中。どことなくアールヌーヴォー風なのがまたとてもよい。
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譽謝女王 平幅百穂 ふっくらと愛らしい天平美人。思えば百穂の美人画と言うものはあまり見ていない。

吉川霊華のカラフルな絵とモノクロの絵とを楽しむ。どちらも東近美。
・羽衣翻飜 立派な東屋に一人の貴女が座り、七人の舞う娘たちを眺めている。
娘たちは下衣は同色だが上衣は二手にわかれている。
・役小角 こちらは線描の美を楽しむモノクロ。錫杖を持つ小角の前に孔雀明王が出現するその瞬間を描く。
どちらにもとても惹かれる。

チラシに選ばれた多至波奈大郎女 吉村忠夫 1926 法隆寺  綺麗な絵。橘大郎女の背後にあるのは天寿国繍帖。そして黄金の幡には飛天。実物はかなり大きい絵なので細かく楽しめた。
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万葉春秋 富田渓仙  椿、白馬酔木、一重の山吹などに小鳥たちがいるという、まことによい風景というか情景と言うか。
こうした絵は遠目にも佳いが間近で眺めるのもまたとても楽しい。
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万葉には椿。。イメージ (90)

歌留多があった。1928の書家・画家たちの素晴らしい仕事。
書は尾上柴舟、絵は百穂・靫彦・古径・青邨・九甫ら。
それぞれの個性が良く表れていて楽しい。

ふとみれば武人埴輪がいた。天理参考館の「土人形 武装した人」二人である。



旧知にあったようで嬉しくなる。

洋画も出てきた。
前回挙げた中之島の公会堂の天井画を描いた松岡壽の仁徳天皇である。
民の家のある辺りをじーっと見ている。
仁徳天皇は税を獲るのを停止した仁政の帝と言う話だが、一方で家庭内はよくなかったのだ。

神宮徴古館にはよい絵が多いな。
いつか見に行きたい。
これらの絵もそこから。
矢澤弦月 舎人親王 後ろの衝立がいい。
小泉勝爾 中大兄皇子と中臣鎌足 沓を渡すところ。蹴鞠の最中のな。
長谷川路可 和気清麻呂 左上に道鏡がいるから、丁度言い合いになっているのね。

天理大の図書館に飾られている中山正實の絵もきた。
違うところで見ると味わいも変わる。

大亦観風 万葉集画撰 1940 一大連作物が現れた。歌をモチーフにした絵がずらり。
和歌と絵とを交互に見ながら楽しむ。

菊池契月 光明皇后 この絵も久しぶり。ゆったりと美しい立姿。

吉村忠夫 麻須良乎 おお、古代のかっこいい佇まい。
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そして戦後の古代を描いた絵をみる。
小倉遊亀の薬師寺に奉納した絵もあれば、松篁さんの「額田女王」の口絵もある。
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チラシの堂本印象「太子降誕」は1947.
わたしは印象は古代をモチーフにしたものや宗教をモチーフにしたものが特に好ましい。

森田りえ子 撫子 1999 三人のこじゃれた天平美人が闊歩する。現代的な意識が心地いい。
いつの時代も若い娘は元気に闊歩しなくては。

いい企画展に常設展に。
また来ようと思っている。

ところで随分前にわたしもここでミニ企画「天平の面影」をしたことがある。
かぶることが少ないので紹介する。
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