美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 **自宅でログイン出来ないので、現在「遊行七恵、道を尋ねて何かに出会う」で感想を挙げています。

2月の東京ハイカイ録

さてわたくしは前日の京都歩き疲れの身をそのままに東京へ向かいました。
いつものロッカーの一つ上に荷物を放り込んだが、ここにはダウンジャケットもしまいます。なんしか金曜は20度くらいというのに土日は10度やというのでコートじゃアカンかも、と思ったのですね←用意周到な遊行さん。
例によって展覧会の詳しい感想はまた後日。

EXICで大阪から東京に来るものは特典がありまして、地下鉄全線(メトロも都営も)の24,48,72時間共通チケットが割引になるのですよ。
丸ノ内か日本橋で販売。それで今回は日本橋駅へ。
72時間1500円のチケットを使い倒すわけです。

で、いきなり最初にコケた。三井記念美術館は翌18日からでしたわー。
仕方ない、そのまま新橋へ。

新橋停車場で蒸気機関車展。D51などのプレートを見る。
999、トーマス、やえもん。
映画「ボルサリーノ」2のラストでは敵を機関車の石炭のところに…
そうそう「北国の帝王」は蒸気機関車の上で戦ってたなー。

汐留ミュージアムに入る。「マティスとルオー」展。
これがまたとてもよかった。絵は圧倒的にマティスの方が好きなのだが、二人の往復書簡がとてもいい。仲良しなのだね。モロー教室には後に大変立派な画家になる人々が多い。

ランチの選択に失敗する。名うての新橋でなぜこんな目に遭うかね。
わたしは冷えた天ぷらもやたら太い堅いうどんもイヤです。
ああ、えらい目に遭うた。
これならやはり無理をしてでも手仕事SAKURAでクジラ食べるとか、三田で焼き魚の大根おろしお代わりするとかすればよかった。

その三田で乗り換えて白金台へ。予定は来月だったがまあええかで松岡美術館へ。
古いやきもの、素敵な日本画を堪能して、カメラあるのでパチパチ撮って、それで次は庭園美術館へ、の予定がまた狂た。
元の道に戻ればいいものを坂を下って行き、高速道路の横を延々。しかもまた選択ミスしてついには恵比寿との間にある血豆ビルが見える位置にまで。
うううー。ホーチキが見えたので先に区立美へ。

目黒区美では小川千甕などをみる。いいスケッチや。
それでようやく納得して坂を上り、庭園へ。
ここでは京都の並河康之展。単眼鏡は借りず自眼で見る。
見えるのだが疲れた。しかし単眼鏡はシワが出来そうでなあ。

梅が綺麗だぜ、庭園美術館。

よろよろしながら次はサントリー美術館へ。
こちらもコレクターの眼といういい展覧会でしてな。
なんと撮影OK、SNSに挙げるのも宣伝効果になるからゼヒゼヒということで、わたしなんかも喜んでコロコンでパチパチ。
色々挙げてゆくとけっこう喜んでいただけたようでよかった。

それにしてもさすがサントリー。わたしはサントリーが好きなのだよ。企業としても、働く人々の応対も。
ただ、もう少しおいしくなればなあとは思う。

次は上野。都美で「ティツィアーノとヴェネツィア派」展。
申し訳ない、近年ますます泰西名画にどう反応していいかわからなくなってきたよ。
とはいえ女の肌は艶めかしいし、聖女たちのまとう赤い布は各人により違い、その質感まで感じさせるのはいいとは思った。また宴席の絵で、犬は期待をし、猫は自分からチャンスを狙っているのがあって、それが面白かった。

眼からビームは出ないけど手から電波は出ていたようで、ロッカーが開かず、そのせいで送迎バスを目の前でムザムザと見送ることになった。
更にはホテルでカード払いしようとしたらこれまた何かトラブルが起こりアウト。
こんな日はあるもんさ。

レトロなというか、本当に古い古いお風呂屋さんに行く。場所が分かりにくそうだったが、人の後を追うとついた。
ほんまに古いな。
しかしその分ひとに親切で話しかけてくれたり色々。
が、たまらなく熱い。熱いのはわかっていたが、それでも熱い。
浸かるだけのお風呂なので、ジェットバスや電気湯がないのは残念。あれば体の痛みもマシになってたかな。

初日はここまで。

2日目、土曜日。予報通り寒い。ぬくくして金沢文庫へ。京急内ではほぼ寝てましたね。
で、スマホがRTやイイネのお知らせをしてくれたおかげで金沢文庫で無事に下車。
寝ぼけてたので東西を間違え知らん出口に出たのはご愛嬌。

金沢文庫にたどり着くまでに梅の木がたくさんあった。大きな柑橘類、もしかするとハッサクの実る木も。
ここでは5年前にも開催された楠山永雄さんのコレクションが開示されていた、
今回楠山さんが亡くなられてここに寄贈されたのを機に大きなコレクション展が開かれたそうな。
前回の様子はこちら

中に小栗一大略記の一枚もののビラがあり、前回のとは違う分なのを知る。
上野が原の風葬、遊行上人の夢に閻魔が現れたりとか色々。
また、照手姫が六浦の婆さんに松葉燻しされるが、その地が近年まで名所図会に必ず出ていたことも知る。
他にも昔の金沢八景を描いた浮世絵から明治の写真絵はがき、京急以前の湘南電車などの沿線行楽地案内栞、記念切符、鳥瞰図…すごいなあ、楠山コレクション、素晴らしかった。

横浜へ。ちょいと早めにランチしようと崎陽軒へ。
八宝菜定食を頼んだがとても量が多くて昼間からようけ食べたわ。

今度はユーラシア文化館。先に階上の都市発展記念室を回る。
やっぱり都市というものは面白い。

ユーラシアでは増田彰久さんのアジアの近代建築写真展を見る。
実に面白い。中国の北京、上海、天津、奉天などが主要な撮影場所で、これがもう物凄い。
増田さんの視点が途轍もなく面白い。
貰った冊子にはまた別な方の撮ったその建物の遠景写真があるのだが、それだけでは決してわからない場所の面白さを増田さんは教えてくれる。
ああ、写真家・増田さんは永遠に心の師匠。

すごく豊かな気持ちになってから開港資料館へ。
これがまた面白くて。
その中で一つ納得したのがある。
金沢文庫の展示でみたチラシに、震災でぐったりした女がへたりこむ絵の横にカナで「ノウサツ ハマビシレン」とあり、「こんなやつれたヒトで何が悩殺やの、ハマ美人試練?ちがう、花火のミス?」と謎グルグルだったが、「納札 浜菱連」なるビラを発見。あ、そうなんや。ああ、やっぱり出かけて調べないとわからんもんやなあ。
中庭で1935年の横濱復興博覧会の案内図を見る。
これは金沢文庫、都市発展資料室、それとここで一日で3回みました。

乗り継いで都内に戻る予定が色々時間を使いすぎて予定変更。
やっぱり横浜は面白い。
今日は県庁の前でキング、クイーン、ジャックの塔を一度に見ながら昔のパノラマカメラどこに行ったかなと思ったり色々。

今度は鎌倉の長谷寺の展覧会も行かなくては。
なんかね、今昔ものって大好きなのですよ。
泰西名画より好きなのだろうなあ。

ようやっと上野につく。えらく手間取った。
なぜ横浜からこんなに時間かかるかな??
じぶんでもよくわからん状況になる。
まあ途中で体調不良というのが来たのですが。

東博で「春日大社」展を見る。以前に「大神社」展や春日大社宝物殿でも観たりはしているが、これはもう本当に大きな展覧会。
最初に鹿の屏風があるのがいい。鹿も色んな顔つきを見せて、それを追うのも楽しい。
多くの鹿を見るうちに資料や奉納された品々に導かれてゆく。
春日曼荼羅、春日権現験記絵などの絵も多く、全てを見たとしても理解に至る道は遠いことを知る。それでも見入らずにはいられない。
わたしとしては猫が雀を襲う太刀が見れたのは嬉しい。この刀をモチーフにしたポスターを持ってますわ♪

常設展でも春日大社関係のものをみる。
中で金春流伝来品をみたが、これらは脚本家の金春智子さんのご実家に伝わっていたものだと思うと、いよいよ感慨深い。
金春さんも、明治の大変な時期に散逸させないように努力なさった方々に感謝しておられたが、本当にその通りです。



150年後の今、こうして対面できるのは本当に有難いことです。

身体がちょいと言うことを利かなくなったので千葉を諦めて定宿へ帰る。
久しぶりにケーキも買ったが、これがとても美味しくて、本当にケーキの美味しさを味わう。いいなあ。
この日は早寝。


最終日、ロッカーに放り込んでから(以下略)、今日はまず文京シビックセンターへ。
びーぐるバスに乗るのだ。後楽園駅からなら外へ出た途端にバス停が見える。
これに乗るとうまいこと野間記念館につきました。
乗物はここまで全ていいタイミング。

野間記念館、12か月色紙。もぉ本当にたくさん見たなあ。すごく楽しいがちょっとクラクラしたね。画家それぞれの得意分野で彩管をふるうから、もぉ見応えありすぎる。見落としはないかと凝視したが、それでもまだ足りない。
卓上芸術を堪能。スゴかったなあ。時間はいくらでも必要。
派手な色彩を好む人が抑制をきかせたり、実験したりと千差万別。
美人画家はやっぱり美人画家、田舎が得意な画家は田舎の絵、花鳥風月、楽しいわ。




椿山荘の花をちらりと見て江戸川橋の違う出入り口を使う。ああ、こうなってるのか。
それから飯田橋の大江戸線へ。なんかディストピアな配管を見る。監視されてる気分ですなw
で、わたしは本郷3丁目へ。かねやすがある。
本郷もかねやすまでは江戸のうち
今日は休み。近江屋洋菓子店も休み。神楽坂の紀の善も休み。

久しぶりに文京ふるさと歴史館へ向かう道すがら櫻木神社を通る。
「ドラゴン桜」を思い出すよ。
本郷の今昔をみせる「新撰東京名所図会」をみる。山本松谷(昇雲)らの挿絵。
他に帝大の古い写真、地元商店の広告などが集まり、明治の文京区の賑わいを偲ばせる。
団子坂の昔、菊人形華やかなりし頃の絵もある。
その菊人形のビラが面白い。東海道の名所に講談や芝居を絡めたり、日露戦争の再現があったり。(しかも何故か忠臣蔵の刃傷まで)好きやわ~
あら申し出たら撮影可能なんやわ。パチパチ。

そこから湯島まで歩く。何故歩くのかよくわからんが歩く。本郷3丁目から御徒町まで乗ればいいのに。まあとにかく歩くうちには湯島の白梅も見える。
湯島から千駄木へ。団子坂を上がる。菊人形、D坂の殺人者…

森鴎外記念館。今回は鴎外の死に関する様々。「死してなお」展。
死の床にある鴎外に過る想い。ただの石見人・森林太郎としての死を望む鴎外。
周囲の人々の鴎外への誠実さ、死後の全集に関する様々な思惑。
鴎外という大きな存在だからこそ起こる「事件」であり、また、普遍的な感情のねじれもあり、重く受け止めた。
妻、親友、実弟。絡み合い反目しあう思い。
本当にたいへんなのは死後なのだ。
ビッグコミックで連載中の倉科遼原作・ケン月影作画「荷風になりたい」でも荷風が尊敬する鴎外の死を悲しむ話があった。そのことを思い出す。

湯島から表参道へ。ビリケンギャラリーにたどりつく。
近藤ようこさんの個展に来た。ご本人は治療中のため不在。残念だけど、一刻も早く良くなっていただきたい。無理は禁物。
絵は前日までにすべて完売。めでたいことです。
「海人」の青褪めた瞼、水中に流れる血と同じ色の上唇。彼女は小刀をくわえている。決意はその表情に浮かぶ。
蝉丸と逆髪、吉祥天女と男。
古き世の物語。その一瞬を切り取ることで物語は永遠に時間を止める。
そして近代の女の微笑は、怖い。

ここでタイムアウト。表参道から日本橋へ。そこから東京駅。ちょっとラム酒の強いチョコを買う。30品目のお弁当を買って機嫌よく乗りこんでいざ出発!
・・・いきなり停電。なんでも千葉で震度4。
10分ばかり停車後走り出す。大変やのう。被害がなくてよかった。
新大阪からは例によってタクシーに乗ったが、今日のドライバー運転荒いがな。言葉は丁寧で寡黙なんだけどこれは乗りなれてない人なんちゃうか。あかんあかん。
帰宅した途端千鳥足なのはラム酒のせいか運転のせいか。
いつもゆとりのないわたくしでした。
また来月。
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2017.1月の東京ハイカイ録その2

土曜の話。
府中へGO!乗り換えの笹塚駅で風に負ける。寒い寒い。
東府中からてくてく…


ガラス絵を見ましたわ。
良かった。小出のガラス絵はちょこちょこ見てきたが、多くのガラス絵が並ぶことでそれぞれの違いを知り、見方が変わった。
小出の技能の高さ、構成の良さを改めて知った。
一方長谷川利行の自在さも面白く、破綻しているように見えても、それは勢いに変わる。とても良かった。
東欧と中国とでほぼ同時期にガラス絵が発展してると言うのも面白い話だった。



常設は牛島の描く風景のモデルになった地が牛島の風景そのものになっている、という不思議なものを見たり。
ルノワール描く人物がルノワールの人物画そのまま、というのと同じことかも。

疲れているからかお手洗いの壁面タイルが全て顔に見えて仕方なかった。
これは確かヤバいのだったかな。

風にも負けずで駅に着くと昼過ぎだったのではなの舞で焼き鯖など食べる。
それから乗り換え色々して曙橋へ。
久しぶりに新宿歴博。
これがまた道案内がよくなっていて、迷いもせずにたどり着けたのは重畳。
で、絵双六展。
・・・地獄の快楽ですな。
面白過ぎるし展示品が多いしで、もぉ本当に動けなくなり、予定が捻れた。
しかしこの面白い展覧会を切り上げれるか、わたし。
いたいだけいて、見たいだけ見た。図録ないから見ている今だけが確かな時間なのだよな。
江戸の立版古、明治から昭和半までの双六。本当に面白かった。
こんな展覧会を常に見たいわけだよ。

四時までいたので全ての予定が狂うが仕方ない。
渋谷へ向かう。
松濤美術館、セラミックス・ジャパン展。
これがまた素晴らしく良くてね。
兵庫県陶芸美術館からの巡回だけど、待ったかいがあった。
明治以降の日本のやきもの、試行錯誤しながらも熱心に生み出されていったやきもの。
消えた意匠もあればそこから新たに進化したものもある。担い手は替わっても続くものは続く。
建築資材となるタイルの華やぎ、照明、素晴らしい。
かつての秩父宮邸に使われた2mくらいの長い照明、フクロウ型の置き照明、ロマネスクを思わせる動物の造形をつけた照明、みんなやきもの。
当時最先端のモダンなティーセットも今はレトロな佳さを見せる。
装飾のための巨大な鷲もある。
見事なやきものばかりが集まるセラミックス・ジャパン展。

大満足してからブンカムラへ。
マリメッコ展をみる。西宮大谷美術館でも見たが、前回よりある種の理解が進んだようで、面白く見る。
実際に欲しい服もあるが、着て歩くかどうかは難しい。前回と同じものが気に入った。
わたし以外の観客の真剣さは西宮も渋谷も変わらない。
マリメッコの歴史からはしなやかな強さを感じた。
フィンランドの民族性というものについても少しばかり考える。
だが、マリメッコには二人の日本人デザイナーが関わったのだ。
そのことをどうとるべきか。

帰途はこれまで考えたことのないルートで帰った。
これはこれでアリか。
しかしここから出かけようかというのは頓挫。
葛根湯と芍薬甘草湯の二つを痛み止めに飲んでいたが効かなくなってきたのだ。
例によって肩がアウト。仕方ない、大人しくしよう。
定宿でぐったり。

日曜。
いつものロッカーにキャリー放り込んでから皇居へ向かう。


いい天気だ。
お濠を見る。


三の丸尚蔵館へ。
「寿ぎの品々を読み解く」前期展。
1894年に献納された青年画帖が良かった。まず隷書で「日月相映赫赫即六合外」から始まる寿ぎの詞を記す。中に画題が含まれてもいる。丹陵、広業、月耕、年方、松亭、年英、半古、柳塢ら19名の絵が並ぶ。
鳩の瓦もいい。鍛造で物凄く薄く拵えているそうだ。

半蔵門線へ向かうと途中に…


ぎゃーっと言いたいが、明るい日差しの下ではさして怖くはないわけです。
しかもここは「樅の木は残った」の原田甲斐の暗殺場所でもあるのか。
まあ明るい日差しが塚にさし込んでたからね…
東山の崇徳院の御廟の辺りは朝昼関係なしにコワイけどな………

国立劇場へ。
チケット出力してから演芸場の資料室へ向かうとがーん閉室して工事中。
しゃーないな。

中へ。


廊下トンビをする。





いよいよ正午から「しらぬい譚」。
席は端の方だけどこれはこれでいい。

しらぬい譚、面白く観た。
ああいう展開もいいと思う。
個人的には、男装の大友大尽が廓で豪遊とか鳥山秋作が女装とか見たかったが、まあ今回はね。
海底で金銀のビラビラが動いて魚群に見えたり、ライトセーバーな槍や化け猫も良いし猫四天が可愛いし、姫の宙乗り素敵やし、良かったわ。
ピコ太郎に扮した人も楽しい芸を見せてくれたよ。

劇場ロビー内の濱ゆうでお昼におでん定食いただいてたら、富司純子さんが注文に来はったわ。
綺麗やわ、相変わらず。
こんなに間近で見かけるのは二度目。
以前「元禄港歌」でわたしの座席のすぐ横の通路から出現しはったのだ。
あのときあまりに可愛くてびっくりしたなあ。




半蔵門から乗り継いでフィルムセンターへ。
ドイツの映画ポスター展。東西ドイツ分裂時代のを見るが、まぁ色々凄いな…
ルイ・マル「さよなら子供たち」がこうなるか、というショックがあったり。
独逸恐るべし。

常設は映像以外は撮影可能に。
あら、わたしの好きな伏見直江お姐さま出演の「忠次」の映像がなくなってたわ。残念。
「狂つた一頁」は変わらずありました。嬉しいわ。











タイムアウト。東京駅へ。
新津のエンガワの押し寿司が実演中。いつも米がよくないから今日はやめようかと思っていたらこれだ。
買いますがな。エンガワだけは美味しいんだけどなあ。
(帰宅後食べたらいつもよりマシでした)

今回も隙間なく遊びましたが時間不足で来月に負担が。
まぁしゃーないわな。
楽しかったです。また来月までサラバ。

2017.1月の東京ハイカイ録その1

金土日と東京をハイカイした。
毎度のことながら色々と予定変更はつきものとはいえ、色々と「しまった」が生まれるものだ。
極端なことを言えば日曜に観劇ではなく日延べして月曜に観劇すればよかったのだ。
朝の間に汐留ミュージアムに行けるし。
それを日曜にしたものだから、今回の行動時間が狭まり、しかも見に行ったものが悉くよかったので、ますます時間足らずになった。
今度からはもうちょっと考えよう。

東京についてからいつものロッカーにキャリーを放り込んで石神井公園へ向かう。
石神井池のほとりを歩くと余計に寒そうなので、やめて住宅街を行く。
突き当りはもう一つの公園のところ。こちらの池が三宝寺池になるそうだ。
わたしはふるさと歴史館の分館へ行きたい。
道を訊いて園内を進む。柵がある中だとは知らず、ちょっとむだをする。
分館で何を見るか。
柳生一族を描いた小説の紹介をみるのだ。

中では石神井に家を建てた檀一雄の書斎の再現がされていた。
檀一雄ファンのわたしはただただ嬉しい。
元は小松製作所創業者・小松税氏の建てた昭和2年の家の和室を昭和30年に移築したそうな。いい感じの和室で欄間も落ち着いている。
「奇放亭」ドンキホーテからの命名だという。
檀は放浪が身についているから、旅先のどこでもが書斎になったが、この和室はとても気に入っていたそうだ。

檀の著書もいくつも展示されていた。
「風と雲雀と丘」は麗子像が表紙絵、「夕日と拳銃」は小亭に唐美人が琵琶演奏の図、「孫悟空」は誰の絵かなかなかユーモラスな悟空がいた。

そして企画展の「柳生もの」もたいへんよかった。
展覧会の感想はいつものように後日ちまちまと挙げるが、小説家の産物の他にも柳生家歴代の資料や刀剣などもあり、面白かった。

寒空に紅梅が咲いていた。



本館のエン座に行くとさすがに平日なので空いてた。
季節限定の満州うどんというのがあった。
檀一雄へのトリビュートうどんだという。レシピは檀太郎。
パクチー、タマネギのみじん切り、筋ニク入り。
そこまでは確かに聴いたが、味付けを聴かなかった。
・・・ピリ辛過ぎるぞ。まさかの味でわたしは大量の酢を入れたが、かなりの汗。
これはダメだ、ニガテだ、やはりいつもの糧うどんがいいな。
今度はフキノトウの頃に来よう。

石神井池には野鳥がたくさんいた。白と黒の鴨が多い。上村淳之さんなら名前をすぐに挙げられるだろうが、わたしは「ああ、白黒の鴨か」で終わってしまう。
まだ「美味しそうやな」にならんだけマシである。

冬の空気は鋭い。
不純物が少なくなって清浄になるのか、風景はいい。





この池を見る度に因幡晃の「あの唄」の二番が思い浮かぶのだが、今回は冬だからか、より一層あの唄が慕わしくなった。
公園というものは西洋から来ているが、だからか風景を一部だけ切り取ると、どの国のものなのかわからなくなる。

三井記念美術館へ。「日本の伝統芸能」の後期を見たのだが、これがどうも前期だけでも良かったかもしれない。
いいのが出ているのだが何故かそんな風に思ってしまう。

上野へ。
時間が足りなくなっている。「春日大社」展は相当時間がかかると言うのであきらめて常設展だけを見るか。金曜なのに延長なしなのだ。5時までなのが恨めしいが仕方ない。
常に東博は頑張ってるのだ。冬の間くらい早よしまわなな。
東洋館、本館と楽しんでから公園へ。



都美へ。二階ではレセプションパーティの人々の影が見える。
わたしは地下へ。
「新東京百景 90年前の東京」展。無料。
撮影は川上澄生、平塚運一はダメだがあとは可能。パチパチ。90年前の東京風景。
モダンさと意外なわびしさの街を見る。たいへん楽しい。やはり版画はいい。
今回は全て自刻自摺。端々に工夫を凝らしている。
こういうのがある展覧会が好きなのだ。
ツイッターに挙げたものをいずれまとめよう。




科学博物館へ。


先にご飯を食べよう。

レストランへ。カフェよりこっちかなと。
おお、メニューが。


窓からは骨が大量に見える。いい景色だ。



さてラスコー展へ。
これがたいへんよかった。
高松塚古墳と同じで人為的にダメにしてしまったので実際に見ることは不可能。
それだけにこの再現技術の高さがありがたい。








「大地の子エイラ」を思い出したよ。
諸星大二郎の「巨人伝」はアフリカだったな。

常設展に向かうが時間がないので地球館にだけ。
レストランの下のホネさん方をみる。








などありまして、20時になり退出。
さむいわ~~~
ふと見上げると白い夜。雪はまだ降らなかった。
初日ここまで。

2016.11月の東京ハイカイ録 その2

11月の東京ハイカイ録 その2
土曜日になり京成八幡経由で国府台へ。
今日は行程表を忘れたので困ったわい。
とはいえ地図を手描きしたのを忘れず、木内ギャラリーへ到着。
前回まさかのスマホのカメラがアウトで撮影できなかった木内邸をぱちぱち。
ほっとした。説明を聴いたり、展示されている芳澤ガーデンギャラリーのポスターを見たり色々。

それからてくてくと芳澤ガーデンギャラリーへ向かい、姫路市美術館所蔵のデルヴォーの版画をみる。艶めかしくも静謐な世界。
さて市川真間から佐倉へ。

歴博では化粧品とか着物とかそういうのを大いに楽しむわけですが、これについても詳しいことはまた後日にしつこく書きたいと思う。

バスを待ってJRへ。その方が千葉へ近くて安い。
駅、ほんまにすごい綺麗なあ。コッペパンを食べる。美味しいわ。



PARCOバスよ、今月で終いやなあ。
手袋を買う。いい感じの。
それから千葉市美術館で浦上玉堂・春琴・秋琴らファミリー絵画を大いに堪能。
いやー、すごかったなーーー今までの認識が変わったわ!

帰りはまたPARCOで買い物して千葉へ戻る。
2日目はここまで。

日曜。東京駅に荷物を預けてそのまま野間へ。
講談社の絵本に捕まる。ああ、やっぱり大好き。

雑司ヶ谷まで歩き、新宿三丁目で降りてお昼を食べてから、太田へ。
水野年方。これも珍しいよね、こんなにたくさん。

結局ここでも大いに時間がかかる。
サントリーについた時にはすっかり他のは諦めてた。
この日は3つだけ。
秋田蘭画、これだよこれ。

充実のツアーでしたよ。六本木から東京が案外近いよ。
新幹線もギリギリ。
帰宅したらママがぐったり。
ああ、コワイわい…
11月のハイカイここまで。

2016.11月の東京ハイカイ録 その1

11月の東京ハイカイ録。
出かけるときにママは元気だったので、機嫌よく飛んで出てあっという間に東京につきました。最近本当に朝には希望があるが夕方から夜が心臓に悪い日々を過ごしておるのさ。
丸ノ内線で圏外特典のメトロと都営線72時間チケットを購入し、まず御茶ノ水。
ああ、ヴォーリズの主婦の友のビルが日大理工学部の建物になったのはめでたい…





今日は吉田鉄郎展を見に来たのだ。
が…警備員が「そういう人が多いので一般は立ち入り禁止です」と言う。
「現役かOBしか入れません」
ショックだが、もうここに時間を取りたくなくなり、立ち去る。
さらば日大、二度と縁を持たないよ。
ご近所のM大はフレンドリーなのになあ。
それで即この件をツイートした。


この後、何人かの方が電話問い合わせ、メール問い合わせをしてくださり、結局情報が行き渡っていなかったことが原因だと判明し、それ以降は一般の人も見に行けるようになったそう。
トラブルがトラウマになり、わたしなどは二度と近づく気はなくしたよ。

しかしここで行かなかったことが後の幸いにもなる。
新御茶ノ水から根津へ出た。
あらら、2出口の看板みたらこんな具合に。


なんか色々ある一日の始まりやな。

さて弥生美術館では来季の友の会の更新もして、山岸凉子展の中期をみる。
子供の頃からファンだが、改めてその美麗な絵に深く打たれる。いや、撃たれるというべき。ああ、素晴らしい…
華宵、夢二もよく、結局13時過ぎまでここにいた。
ときめきすぎてクラクラする。
後期も行くよ、わたし。

千駄木で軽くお昼を食べてそれから団子坂へ。
鴎外記念館。「文して恋しく懐かしき君に ―鴎外、『即興詩人』の10年―」展。
これは安野光雅の絵もあり、とてもいい。
鴎外の雅な古文は心の浮きたちを呼ぶ。
重厚壮麗にして軽快な文章、というと矛盾しているかもしれないが、しかし行間に翻訳者・森林太郎の浮き立つ想いが滲んでいて、それがとても心地よく感じられ、こちらも華やかな軽快さに浮き立つのだ。

湯島に戻る。お菓子を買いに行くが要冷蔵のものばかりで、今から上野に数時間ひきこもるのでは合わなくなるのでやんぴ。
下町風俗資料館で「娯楽の聖地 浅草」展を大いに楽しむ。
レトロな写真や資料も多く、とても楽しい。
そう、わたしはやっぱり享楽とまでは行かないが娯楽が好きなのよ。











さてそこから坂を上りまずは都美へ。
ゴッホとゴーギャン。
正直言うと「ゴッホ=可哀想、ゴーギャン=ワルモノ」という意識が常にあるのだけど、近年はまあそこまではいかないかな。ゴーギャンだってまさかゴッホがあんな耳切ったりとかするかと思ったろうしなあ。
絵はね、いいのを集めて来てるのだけど、どうも心惹かれなくて困った。
最近なんだろう、印象派もポスト印象派も見てても心が浮き立たない。
もぉあかんな、と思いながら次は東博。

今回は禅展後期。
京都でも見てるけど、正直に言うとぜんぜん違うな。
京都のは信仰心が基盤にあり、観客の見る眼も見学・鑑賞より「うっとこのお寺のん」や「あそこのお寺のん」を拝見に行く、という向きも多く、まぁ言うたらマジメで大変固い。
東博はそこらが違い、「禅って実は面白いよー」という感じがあり、遊び心があった。
どうしても仏教関係の展覧会というのは東西で意識の違いが明確に出てしまうと思う。
これを逆なアプローチでやってしもたら、えらいことになると思う。
だからこれでいいと思う。
ただ、禅というものの本質を私はやはり掴めないままでいる。
衆生済度といいつつ、まず自分の、自分のみの悟りを追及するように見えて仕方ない。
批判ではなく、どうしてもわたしのようなシロートの目には衆生済度より修業に、一般の者とのつながりよりも孤高であることに主眼点を置いているかのように思えて仕方ないのだが、これすらも本質を知らんからこそ勝手にほざけてるのかもなあ。

常設展示でも禅にまつわるものが多かった。


ごめんなさいごめんなさい。

大観の瀟湘八景図近代版をみたり、禅僧のワワワワワ♪を見たり色々。



外へ出たら綺麗なさかしまが見えたよ。



それから西洋美術館へ向かう。
クラーナハ展。
・・・わたしは80年代に色んな知識などがその地点で固まったので、当時通用していた「クラナッハ」表記でないと違和感があるあるあるある。
ゴッホだってヴィンセント・ヴァン・ゴッホ(今はフィンセント・ファン・ゴッホ)、ウォーレン・ビーティ(ウォレン・ベイティ)もこれでないとなあ。
ロシア語読みのセルゲイ・ディアギレフでないといやなのにフランス語読みのセルジュ・ディアギレフって…セルジュはセルジュ・バトゥールに尽きるのよ!
とかモヤモヤ抱えながら見に行くとですね…

名前なんてどうでもいい、とにかく凄いぞこれは、という状況になりましたがな。
いやー、クラーナハええなー!青池保子が「エロイカより愛をこめて」でクラナッハの絵の魔性に魅入られて巻き起こる騒動を描いているけど、大納得。
春信の女同様、アブナすぎるわな。
背徳的で、とても魅力的。背景の物語を闇の中に押し込めて、裸婦が一人佇んで薄く邪な微笑を浮かべる、やられたなあ、凄かったわ。

ゾクゾクしながら上野を離れましてな、京橋のその日オープンの京橋エドグランをうろうろ。
なかなかいいんだが、まだ位置関係がきちんと把握できなかった。
送迎バスで定宿へ。
初日はここまで。
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