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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

国宝燕子花図屏風 歌をまとう絵の系譜

根津美術館は今の時期にふさわしい「国宝燕子花図屏風 歌をまとう絵の系譜」展。
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機嫌よく「カキツバタかきつばた花菖蒲ハナショウブ」と心で歌いながら中にはいると、いい屏風がぞろりと並んでいてニコニコになる。

ややもっちゃりした紅葉流水図、乾山の見返り鶉図、月の上がった鏡山図などなど、特別うまくないところが良い屏風が居並んだ先に、すごくいいのが出てきた。

吉野龍田図屏風 モコモコ桜満開!!胡粉の桜が盛り上がる盛り上がる。
背後の金屏が隠れるほどの満開。下千本中千本上千本紙千本絹千本絖千本…
すごく濃い桜の集まり。ああ、いながらにして吉野の桜を楽しめた。
土坡にも桜が舞い散り、短冊もそこここに落ちる。
無人ではあるが人のいた証拠でもある短冊。
しかし人はこの大量の桜の餌食にされた可能性がある。
すごいすごい桜でした。
落花ノ雪ニ踏ミ迷フ…踏み場もないほどの桜でした。
交野より吉野ですな。
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左隻、龍田川からくれないに水くくるとは
紅葉流るるその様子が赤だけでなく白を用いることで際だっている。
当初はなにかしら彩色されていたのかもしれないが、赤に寄り添うように白の楓が配されていて、それでいよいよ赤い楓が鮮やかに開いているのだ。
川へ落ちて行こうとする楓たちがペンギンの行動のようで愛しい。
こちらの短冊は古今和歌集、玉葉和歌集などなど。

武蔵野図屏風 武蔵野は月の入るべき山もなし草より出て草にこそ入れ
その通りで赤い月が草に隠れようとする。
ほっといてもいいのだが、やっぱり追いかけたくなる。

扇面歌意画巻 いろんな絵を載せた扇面図。筒井筒などの伊勢絵の他に猿とか…
猿の歌てどんなんかな。

誰が袖図屏風 今まで何にも思わなかったが、案外散らかってるお部屋なので、親近感がわいてきたわ。右は竹の衣文掛け、左は蒔絵仕立て。しかし衣桁としては竹の方が本当は実用的というかいいのではないかと思っている。
左の衣裳は能装束風なのも面白い。

さていよいよ光琳の燕子花図屏風 ああ、いいなあ。ふっくらゆたかな紺青の花。
気持ちよく鑑賞。
去年の展示もよかったが今年もいい。

芳中のカキツバタは扇面に大きく。どこかのんびりしていていい。

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白楽天図屏風 光琳 これはボストンのとはまた違って人物はそんなに大きくはない。でも考えたら白楽天は人やのに日本側は神様が相手してるな、それも漁師に身をやつして。

南天双鳩図 呉春 賛は日野資枝と烏丸光祖 地をつつく鳩たち。白い花、これが南天の花??

伊勢物語絵巻 室町時代のだから奈良絵巻のような純朴さがある。
様々な逸話を載せているので追うのも楽しい。

二階にあがり可愛い饕餮くん三体に挨拶してから藤崎コレクションのやきものをみる。

彩陶双耳壺 甘粛馬家窯文化  1口 土器 中国・新石器時代 紀元前3000年頃   小さめで可愛い柄が入る。
灰陶刻線文双耳壺  1口 施釉陶器 中国・戦国時代 紀元前200年頃  生活用具に使われていたそうな。

加彩犬    1軀 加彩陶器 中国・後漢時代 1−2世紀  尻尾がくるんとして△の耳が可愛いわんこ。
加彩牛 1軀 加彩陶器 中国・北魏時代 6世紀  リアルな朱ウシ。

青磁鉄斑文双耳壺 越州窯  1口 施釉陶器 中国・西晋〜東晋時代 3−4世紀  カエルのお母さんがアタマに壺を載せているような形ですな。

青磁四耳壺  1口 施釉陶器 中国・隋時代 6−7世紀  この耳の部分が面白い。中央に向けて平伏する四人の身体。
ベジャールの振付けたボレロを思い出す。

中国・唐時代 7−8世紀の白くて可愛いものが並ぶ。
白釉緑彩万年壺 1口 施釉陶器  綺麗。
白磁兎耳壺 1口 施釉陶器  ちょっとわからないな。
白磁四耳壺 1口 施釉陶器  こちらはそとへ向かって平伏する人のよう。

茶道具では面白いものを見た。
砂張釣舟花入 銘 艜 1枚 響銅 東南アジア 15世紀 「ヒラタ」と読むそうな。綺麗な舟だった。

螺鈿花籠図香合 1合 木胎漆塗 中国・清時代 17−18世紀 珍しいことにヒマワリが入っていた。

織部写手鉢 青木木米作 1口 施釉陶器 日本・江戸時代 18−19世紀  茫洋としているな。牛島憲之の絵が3次元化したような。

お庭では今が盛りの花菖蒲も堪能した。
根津美術館、楽しうございました。
5/15まで。

ファンタスティック 江戸絵画の夢と空想 後期の感想

府中市美術館の「ファンティスティック 江戸絵画の夢と空想」後期展の感想を挙げる。
前期のはこちら
挙げるにあたって美術館のサイトにゆくと、図録完売の案内。
おー、やっぱりな。買いましたが、前にもこういうことがあったもんねえ。
だからわたしは必ず前期に行った時に購入することにしている。

森一鳳 満月図  うっすらと金泥が月の上部に刷かれている。どことなく「月の繭」を思い出した。「もぉかるいっぽう」の月の絵。

柴田是真 三日月図  下弦の月。その裾に黒雲を置くところに不思議な予感を感じさせる。

山本琴谷 中秋観月図  小舟に乗る人々が月を見上げる。彼らは酔狂で舟を浮かべているのではなく、漁民である。そんな彼らを照らし出す月。ふと仕事の手を止めて見上げる人々。そばの陸には細竹の林がある。月に林に風。

円山応挙 残月牽牛花図   墨絵で仲良しの釈六如の漢詩がつく。残月の残るようなこんな早暁なのに、もう朝顔が目覚めた…という意味の漢詩と絵。

月僊 虹山水図  岩と岩の向こうに虹がかかっている。解説には「完全な丸い虹かも」という意味のことがあったが、そういえばわたしは虹は半円形か縦かとばかり思っていて、円周を描く可能性は考えたこともなかったな。

円山応挙 雲峰図  「うーん」と唸ってしまった。なんだか凄い絵である。雲だけ。飛行機に乗っていると見ることのできる光景。ふわぁぁと湧き起る雲の峰。それをどこで見たのだろうか。…京では無理やわな。
竹田城を見たのだろうか。応挙は豊岡方面のヒトだし…

高橋草坪 風雨山水図  点描と言うか筆先の点々で世界が構成されている。桐の中に現れる屋敷。なにやら惨劇かもしくは神秘的な事態が待っていそうである。

仙厓義梵 柳に牛図  これはまた面白い描法で、筆をシャッシャッシャッと動かして牛の後姿を描き、そこに柳の風を。抽象的でもあるが、とてもよく伝わる。
 
司馬江漢 月下柴門美人図 摘水軒記念文化振興財団(府中市美術館寄託) 風情のある女が佇んでいる。女にのみ絵具。そして浮世絵風。他はすべて違う。その違和感が女をより風情のある女に仕立て上げている。

亜欧堂田善 ヨシハラトテノケイ(吉原土堤の景) 須賀川市立博物館  この日本堤というのか、えらく長いというのがよくわかる。駕籠がゆく。吉原に入れる駕籠屋は確か三軒だけだと決まっていたな。

田中訥言 嵐山図 敦賀市立博物館  左手前に橋と桜を置き、あとの空間処理もいい。

伊年印 四季草花図屛風  金屏風に芥子、黍、朝顔、蒲公英、撫子、桔梗、花菖蒲、沢瀉などが放埓に咲き乱れる。その放胆さがとてもいい。最後は丸茄子で〆。
後日根津美術館でも伊年印の同じような屏風を見るが、それもとてもよかった。

高橋草坪 松渓聴泉図  前掲の霧の中の屋敷のヒトのフルカラーは南画だった。

谷文晁 夏山霽靄図 府中市美術館  青山あり。岩上に松がある。小さな家もある。
たまに文人画で青い山を見ていると、誤りを承知で「人間到る処青山あり」ということを考える。行き倒れて墓地=青山に埋められてとかなんとか。
なんかもうそういうのが入り混じった妄想が楽しい。

東東洋 松浜図屛風 東北歴史博物館  遠近感がいい。白帆が浮かぶ。遠くはシルエットになっている。白砂に松並木。ぽとんぽとんと松ぼっくりも落ちてゐる。曇天だが気持ちいいある日。

岡本秋暉 日々歓喜図 摘水軒記念文化振興財団(府中市美術館寄託)  これは不思議な絵だと思う。タイトルがまず江戸時代にこれか?!と思うものだし、描かれたのは海を渡る白い蝶の群れなのだ。
韃靼海峡を渡ったのは一匹の蝶だった。「てふてふが一匹韃靼海峡を渡っていった」と詩人が歌っている。
しかしここの蝶は群れて波を渡る。波はS字型にうねり、その上を蝶の群れはZ字型で編隊を組んでわたってゆく。日々歓喜図。不思議な魅力が絵にタイトルにもある。

円山応挙 群鳥図  燕などの小型の鳥たちが飛び立ってゆく。どこへ向かうのかは知らない。

黒田稲皐 親子牛図 摘水軒記念文化振興財団(府中市美術館寄託)  山中で水を飲む牛の親子。ミレーやコローぽい雰囲気。

天体関連の資料というのか、面白い展示が出てきた。
北斗七星図  七人の女が北斗七星としてそこに立つ。赤い上着に青い裳裾で顔立ちも一人ずつ違う。彼女らは雲の上にいて北斗七星は白描で表現される。
絵自体は稚拙な可愛らしさがある。

司馬江漢が描いた天球図とその解説が面白くてしょうがない。
司馬江漢 天球全図 京都大学附属図書館 /司馬江漢 天球図 京都大学附属図書館
二枚とも元ネタはどこか外国のものなのだろうが、中国ではなく西洋の星座の配置や名称となっている。
文中で「コペルニクスは正しい」とか「地動説は正しい」と言った意味のことがある。
中華主義の考えをディスッている。
白羊宮、金牛宮、巨蟹宮…磨羯宮、宝瓶宮などといった名称で黄道十二星座が記されていて、それぞれゆかりのイラストが着く。
まぁわたしなどはついつい黄金聖闘士のメンバーを思い出してしまうのですが。
ガニュメデスなどの絵もあるのが楽しい。
妙に面白すぎる天球図だった。

司馬江漢原図 色絵軽気球図皿 早稲田大学 會津八一記念博物館  わざわざ有田焼か。その方でも将に「ファンタスティック!」ですな。

河野栄寿 昇天竜図 徳島市立徳島城博物館  上に夢の話。絵の左端に赤い気が。
先般徳島城に行ったとき、ここの所蔵品なかなか面白いなと思ったが、本当に面白い絵が多くて、それが違う場所でこうして展示されるとよくわかる。

狩野芳崖 鷹雀図  波の上で一羽の猛禽たる鷹と群雀。キリキリ舞いしているようだ。波はあくまでも静か。人の見た夢を絵にしたからかシュール。
しかし狩野芳崖とは思わなかった。ちょっと子供の絵のようだった。

鳥文斎栄之 芥川図 墨田区・回向院  花魁が伊勢物語を読みながら寝ていて、その夢に『芥川』を見るわけです。しかし遊女が駆け落ちの絵を夢みるのも憐れではある。

ガラス絵が来ていた。今度ここでガラス絵の展覧会をするからその前哨戦。
洋館と中国人男女の図 浜松市美術館
異国風景図
なんだかシュールで面白い。ガラス絵は一発で極めないとダメなのだ。
小出楢重がガラス絵の技法についての本を刊行している。

南蛮人を思って描いた絵も色々。
船楽図、洋人図  いずれも遠い世界のよう。

司馬江漢 異国風景図  墨絵と言うより青インクで描かれたような風景。
司馬江漢 西洋風景図   こちらはがっしりした塔が描かれていた。中世欧州の塔。

狩野古信 朝鮮通信使舞踏図  前に見た三幅対。左右は少年。中は獅子舞が鞨鼓を打つ。少年らもそれぞれ演奏したり。

高嵩谷 源義経一の谷・須磨・明石図  一の谷を中に左右が須磨・明石。しかしどちらがどうかはわからない。須磨の方が都に近い…春と秋。

曽我蕭白 後醍醐帝笠置潜逃図  うわっ 後醍醐天皇が裸足ですやん。白い狩衣に白い顔色。桜花の下、居眠る家来たち。なんとなくゲッセマネのようだと思った。
ところで笠置山にはかつて案内猫の通称・かさやんという猫が何代かいた。
わたしはチョコレート色の毛並みのかさやんに案内してもらった。
後醍醐天皇御一行も神武天皇の金鵄同様、かさやんに案内してもらえたらよかったのに。

酒井鶯蒲 浦島図 敦賀市立博物館  松の幹に座って一休み。そこへ海の底からじわじわとカメが近づいてくる…けっこうホラーやな。

鳥居清長 金太郎 墨田区・回向院  可愛いわ。ちびっこ烏天狗のお相撲の行事をする。傍らには熊もいて勝負をまじめに見守っている。

金太郎と熊 墨田区・回向院  三匹のちゃんちゃんこを着たクマたちが金太郎に団子をもらっている。ちょっと猫ぽい仕草のクマたちである。

魚屋北渓 山姥金時図 摘水軒記念文化振興財団(府中市美術館寄託)  おっぱいをあげているのだが、その足の長く細く綺麗なこと。覗いている気になる構図。

長沢蘆雪 諸葛孔明図  ゆったりと机に向かっている。その机の下には侍童がいて眠りこけている。
この様子はダイ△ハウスの竹ノ内豊のCMみたい。
「嘘だ、俺は今嘘をついている。俺は本当は机の下とか狭いところが好きなんだ」

狩野惟信 菊慈童図  白衣で白菊を持つ。周囲には赤菊も黄菊も咲く。筆を持つ菊慈童。とても愛らしい。

鳥文斎栄之 孟宗図  左右は竹林図。中で「やったー!!筍みつけたー!感謝―っっ」の図。

田中抱二 竜頭観音図  モノクロ。白衣観音が座る。ちょっとばかり小栗旬に似ている。

東東洋 蓮池図 東北歴史博物館  抱一風な蓮がパカッと開き、妙に明るい。

逸見一純 十六羅漢図  虎と羅漢がいい。羅漢が虎の耳掃除をしていて、トラがもう気持ちよさそうでにゃあとした顔を見せている。可愛い喃。

河鍋暁斎 波乗り観音図屛風 府中市美術館寄託  タイトルだけだとサーフィンだけど、これは鯉に乗って花瓶を持つ美人さん。右手に赤衣美人と鬼が追いかけてゆく。

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伊藤若冲 亀図  墨の濃淡だけで甕を描いているなあ。

田公実 竜・虎・鷹・鯉図  四面並ぶ。スプラッシュ挙げる竜と鯉。手ぬぐい4本セットみたいでいいな。

歌川国芳 一休和尚と地獄太夫  髑髏飾り簪に畳のヘリも髑髏、あちこちスカル。ファンキーな地獄図。

閻魔王遊興図  ヘタウマと言うのか。三味線の大王、待機する女たちに見る鬼の獄卒。そばには楓を担ぐ女。けっこう俗っぽい大王様。

河鍋暁斎 狸砧図 敦賀市立博物館  美人がトントントントン…ヒノノニトンではない、とんとんと砧を打つが、あらあら尻尾が。そして草陰にはもう一匹キヌタならぬタヌキが隠れている。
全然関係ないが阿波の金長タヌキの話ではキヌタ姫と言う狸も出てくる。

歌川国芳 道外化もの夕涼  これは好きな絵でここでの国芳展の時にも見ている。可愛いなあ。化け狗に至るまで。そしてこの化け物たちが明治を越え大正、やがて昭和になると宮沢賢治に引っ張り出されて「ペンネンネンネン・ネネム」の化け物世界の住人になるのだ。

高井鴻山 妖怪図  なんとなく家全体がオバケぽいな…

柳橋水車図屛風  金の波。宇治橋から仏の世界へ向かうようだ。酸化した月。

土佐光貞 吉野・竜田図 敦賀市立博物館  ああ、枝振りが面白い。

東東洋 富士・足柄山・武蔵野図 仙台市博物館  足柄山で花。武蔵野で鹿ップル。

広東港内の景 浜松市美術館  アンリ・ルソーぽい風景。想像が現実を歪めそうだ。

東東洋 煙霞山水図  黄砂かPM2.5かというようなのが飛んできてそうである。

曽我蕭白 月夜山水図  流れの音しかない、非常に静寂な空間。

伊藤若冲 乗興舟  高浜から鳥飼までが出ていた。

長沢蘆雪 朧月図  皆川淇園の詩がある。青い夜。月がぽっかりと浮かぶ。

池大雅 秋景山水図  こちらは柳沢淇園の詩がある。

東東洋 酒呑童子図屛風 東北歴史博物館  非常に抑制のきいた屏風絵で←という動きをやめて→という形で物語が進む。一行が山中に来たところ、到着、純朴そうな鬼たちによるおもてなし。丸々と肥えたウサギや雉を調理しようとしている。秋草の庭の表現がいい。戦の支度をしていることも知らずに、親切な鬼が夜にお茶を運んでくる。
戦闘シーンはなし、首が飛ぶのもナシ。鬼たちの首が寿司桶のようなのに入れられて都へ運ばれる。鬼たちの顔はいずれも静謐。
正直、鬼たちが気の毒な図であるし、ここの解説がまた鬼は無実な方に立っているのも印象的だった。

円山応挙 地獄変相図 杉並区・眞盛寺  三井家の菩提寺だという。その縁であるのかもしれない。真面目に地獄を描いている。見ていないものをも描くしかない応挙。

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酒井抱一 地獄図  こちらは淡い色とは言えカラフル。

釜から出る駕籠図  江戸時代、幽霊は逆さに出てくるというのが定説だった。応挙以降ではまた話は変わるが。それで地獄の釜から案内人らしき女と駕籠かきらが出てくるが、その上方では逆さの人々がいる。わざと彼岸と此岸の人々とを逆の位置で描いたのかもしれない。

小泉斐 竜に馬師皇図屛風 栃木県指定文化財 大田原市・明王寺  …なんですか、この人。馬の医者で天才的な人だというけれど、なんですか、この人。
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クリックするとけっこう巨大に飛び出してくる…

長沢蘆雪 蓬萊山図  松の並木の列があるリズムを湛えている。
左端の橋を往く仙人たち。鶴の群れ、よく見ると乗る人もいる。立って乗っている。そして亀はぞろぞろ…
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非常にファンタスティックな選択で楽しい展覧会だった。
毎年ご苦労様です。とても楽しめました。
終了日に挙げるしかなかったが、楽しかった。

野田藤を訪ねる

「浪花百景」などの昔から大阪市福島区の野田の藤は名高かった。
とはいえ一度廃絶したらしく、それをまたこのように繁殖させたのは町の人々の熱意あればこそのこと。
毎年行きたいと思いながら行けなかったわたしだが、今年は良いタイミングで行けた。

野田藤は福島区内に点在している。
わたしは今回三カ所を回ることにした。

お風呂屋さんの前の藤
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そのすぐそばにはクローバーの花が群生していた。
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クローバーの花が好きなわたしにはとても嬉しい景色だった。

少し歩いてコミュニティセンターの藤まで。
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綺麗な藤棚でしたわ。
そこから玉川の方へぶらぶらと町を見歩く。
戦前からの建物が大変多く残っていた。

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落ち着いた、ええ民家。
神社にも入る。
恵美須神社。
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「あ…」「うん」
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だんじりもある。
それでえべっさんのお社だけにお鯛さん。
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次は野田城址…てあったんやねえ。
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やがて阪神野田駅前にきましたー。
二色の藤が揺れておるのです。
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野田藤、これからも丁寧な作業で守られ続け、繁栄しておくれ。

最後におまけ。
帰宅したらスズランが久しぶりに咲いておりました。
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生賴範義展 THE ILLUSTRATOR ―スター・ウォーズ、ゴジラを描いた巨匠の軌跡―

子供の頃から気づかぬままに見知っていて、好きになったりする絵というのは、まず挿絵や絵本だと思う。
生賴範義の絵は自分が意識する以前から途轍もなくカッコイイ絵として、頭と胸に刻まれていた。

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宮崎県に長く住んでらしたが、明石生まれだという。
明石生まれの画家と言えば近代美人画の寺島紫明しか知らない。
紫明の展覧会もかつてはこの明石文化博物館で開催された。
他にもこれまでに興味深い展覧会を送り出してきているので、行く前からわくわくしていた。

通称「生賴タワー」。
これは撮影可能。改めてチェックすると「あ、あれあれ!」「あ、懐かしい!」「えっあれも?!」というものばかり。
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本当に迫力があるなあ。
なにしろ生賴さんの絵が表紙だからで手に取った本というのは無限にある。
無限、と簡単に書いたが実際のところ人間の仕事だから本当は限りがあるはずなのだが、しかし「生賴範義」の仕事は数えきれないほどある。
調査中だというのも怖い。まだまだ世に埋もれた名作があるに違いない。

わたしは中一の時、平井和正「ウルフガイ」を知って熱狂した。
小説の内容もさることながら、生賴さんの挿絵にドキドキしたのが強い。
なにしろこんなにかっこいい男性を描いた絵は他に知らなかった。
美少年の絵は無限に見ているが、カッコイイ人は意外と知らなかったのだ。

こちらは「日本沈没」の2006年の映画のための仕事で、もろに四条の南座や菊水などがヤラレてますがな。
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困るなあ~

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平井和正と小松左京。
このSF 界の巨匠二人が揃って大ファンで、オーライさんのイメージを壊したくない、と平井和正はウルフガイの映像化を拒み、ある仕事で描いてもらった自分の肖像が気に入り、小松左京はそれを遺影にする。

わたしなぞもウルフガイや幻魔大戦はやっぱりこの表紙!と思うし、「復活の日」はやはりこれだからこその感動がある。

原画展ではこうした想いを懐かせた作品に会えて、更に強く憧れが湧いたり、初めて見た原画の迫力に心どよめいたりする。

「ゴジラ」の迫力にもコーフンするが、やっぱりこちらよ。
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「帝国の逆襲」。ルーカスからの依頼があったのも当然の力業。
本当にカッコいい。

「Future War 198X年」というアニメーションが上映されたことがある。
生賴さんはそのポスターを手掛けた。キャラ設定は別人だが、確かあの当時、生賴さんの絵が先にあって、そこからキャラ設定になったというような話を聞いたが、今となっては確認できない。
主題歌は今でもわたしの耳に残っているが、色々あったようで当時「アニメージュ」でも安彦良和さんがかなり強く批判されていた。
わたしもその当時、これはまずいのではないかと子供心に思い、結局映画は見なかったが、そんな事件があったので忘れることなく今日に至っている。
生賴さんはアニメージュだったか、ほかの媒体だったか、映画についてやはり批判的な発言をされていた。
しかし生賴さんのポスターはとてもかっこよかったのも事実だった。
今から思うと、この時はまだ確かにリベラルな空気があり、戦争を賛美することは決して許さない、という強い意思があったのだ。

生賴さんの映画ポスターといえば「ミラクルマスター 七つの冒険」というのもある。上記と同年の作品。
これがやっぱり映画としてはもぉ本当にどうでもいいのだが、しかし生賴さんのポスターがかっこいいので、それ欲しさにのこのこと…

思い出は尽きない。作品もまだまだ無数にある。

展示ではある一室が生賴さんの美女で埋まっていた。撮影可能だがnetに出してはいけないのでわたしは挙げない。
歴史・神話・物語の美女を時代を超越した背景と共に描いたシリーズで、これが本当にカッコよかった。
雑誌「SFアドベンチャー」の表紙絵である。
立体的な造形の美女たちが居並ぶ空間は将に圧倒的だった。

本当に行けてよかった。
改めて生賴範義という作家の力業にねじ伏せられ、その魅力に深く溺れた。
新作はもう望めないが、手元にある本の表紙、ポスターなどが光を放ち、闇の魅力を説き続ける。
生賴さん、長らくありがとうございました。
そしてこれからもずっと…

五月の東京ハイカイ録 その2

続き。
5/2から。この日は月曜で出勤される方も少なくない。うちの会社も開いている。わたしが勝手に休んでるだけ。
美術館は博物館法で月曜が休みだけど、連休の谷間の今日を開けるところもあれば仕舞うところもあり色々。事前に調べてあきらめたのがあるが、調べてたのに勘違いしてシモタになるところもあった。

明治神宮宝物館で昭憲皇后の衣裳や遺愛の品々、愛読された歌集や栄花物語などをみる。靴もとても小さくて可愛らしいし、蒔絵の小さな棚なども素敵。

根津美術館に着いたのは開館直後のはずなんだがもうかなりお客が入っていた。
五月らしく八ッ橋図が出ているのだけど、それもいいが、吉野龍田川図屏風が大変良かった。胡粉盛のもこもこした桜が金屏風を覆いつくし、紅葉した楓と白色の楓が入り混じって赤をいよいよ際立たせていたりで、とてもよかった。
大好きな饕餮くんにも挨拶してから次は松濤へ。

根津のお庭でみかけた石仏さん。

一足先にツイッターで紹介したらなかなかの人気者になりましたな。
「ちょっと伸びたかな、そろそろカットかな。」

いつもおせわになっている甲東園の頴川美術館の名品が大挙して御開帳。これだけの数を一挙に見ることが出来るとはなあ。頴川の企画展の何期分だろうというくらいの数量。みんながんばれー!!

さて、ここまでは予定通りだったが情報不足と勘違いとでオタオタしてしまった。だが、ちょっと座るスペースがあったので20分ばかり休んだことでアタマが動いてくれましたわ。

新美へ。
まずはルノワール展。ここはオルセーとオランジュリーの名品を集めた展示なので知ってる絵もかなり多く、「名画に再会」気分で明るく見て回れた。
こういうゆとりの「鑑賞」っていいね。好きな絵も多いし。そして息子のジャンの映画「フレンチ・カンカン」「恋多き女」などもちょっとばかり流れたり。

三宅一生展な…マネキンと並び方とが面白かったわ…

サントリー美術館「広重ビビッド」展。
さすがサントリーというしかない、巧いタイトル。
「ヴィヴィッド」にせず「ビビッド」にしたのかまず巧い。
原コレクションのものすごーーーーーーく綺麗な色の広重の名所画。
ブンカムラの「くにくに」展はボストン美術館のビゲローらが集めたもので、早いうちにアメリカに渡り大事にされてあの色だけど、こちらのはどういう経緯であれだけ綺麗な色のままなんだろう。すごいなあ。

21-21に行くつもりだったが、やめた。また次回。
それで森ビルへ。
時間配分を考えて、向こうの担当者とも話し合った結果、先に屋上で見学、ポンペイ展、セーラームーン展、六本木クロッシング。
初めて屋上に出たが凄い風で寒いのなんの。
こらあかんわい。
しかし綺麗でしたわ。

セーラームーンは何にも知らないのだが、「ハンターxハンター」が再開したので嬉しいなと。←奥さんの絵だという評判もあるからなあ…

ポンペイは2000年のミレニアムの時か、あの年に行った時のことをまざまざと思いだしたわ。フレスコ画って大好きなので嬉しい。

さて六本木クロッシング。今回はイヤホンガイドも借りて自分としてはかなり真面目に作品に対したのだが、正直な話、個々の作家が何をしたいのかが全く分からなかった。
意図を読むのがなにも必要なわけでもないのかもしれない。しかし、そこにあるものをどう見るべきか・どう感じるべきか、それすらもわからないのだ。
映像作品があった。個人的にはこれが一番よかったが、ただ、それも内容がゲイの話だったからかもしれない。
そしてアートとして出されているこの映像作品は、なぜ「アート」として出されているのか、そこでも意味が分からなかった。内容的には十分に「アート」作品であるにもかかわらず、むしろここに出すのではなく、「ある視点」部門に出すべきではないのか、という意味である。
「アート」の範疇に押し込めるより、映像作品としての評価を望むべきではないのか。

ちょっと真面目なことを言おうとすると舌がもつれてきたな、やめよう。
5日めはここまで。

さて最終日。憲法記念日。
東京駅のいつものロッカーに荷物を放り込んで、竹橋へ。
本当は三の丸にも行きたかったが、時間がない。

安田靫彦展。たいへんよござんした。神話系統の作品をたくさん出してくれていたのが嬉しい。
また常設にも院展三羽烏の古径の美少女達の絵、青邨の古代貴人の葬送図もあり、たいへん嬉しく思った。古径のその絵は十年前の古径展の時にチラシ表になっていた。
しかし青邨展はなかなかないなあ。

戦争画では意外なことに岩田専太郎の特攻隊を描いたものをみた。
描かれた青年たちの凛々しい顔、とても気の毒だった。
しかしこの絵をこの日に見れてよかった。こんなことが起こらないように日本は戦争を放棄したのだ。

次に九段下。昭和館に入る前に近くでご飯を食べたが、武道館のライブのせいでか人があふれていた、びっくりしたなあ。
昭和館では双六。これがあまりに楽しすぎて時間とりすぎてしまった。
わたし、狙い撃ちされたなあ。

双六はその当時の世相を反映してもいて、そのことがまた面白いのだよな。
98年に江戸博で、また姫路の入江コレクションなどでも楽しい双六を多数見ているが、昭和館にはデータベースがあるそうで、図録に掲載されていないのもそちらで観れそう。

もう入れない九段会館。
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で、九段下から両国へ向かったのだが、この行き方が曲者。
わたしは新宿線の森下経由を選んだのだが、ナビを見たら東西線の門仲経由がベスト、次が半蔵門線の清澄白河経由で、森下経由は三位だった。
もう乗り換えのきかないところにいたのでこれでええわと両国に行ったら、哀しいことに「真田丸」人気のおかげで常設展示にたどり着けない状況になっていた。チケット買うのにえらく時間がかかるのだ。
時間ないので三越の展示は諦めた。しかしこれを諦めると他に道が開くので良しとしよう。

三井美術館。
北大路魯山人の器の展覧会。足立美術館のを中心に。
眺めているうちにどんなお料理が載ってたのだろうと想像がふくらんで、ヨダレが湧いて湧いて…いけませんなあw
そういえば愛知県陶磁資料館のレストランでは「織部コース」「志野コース」があり、器がそれで出ていた。
雑誌でよく見るのだが、お寿司屋さんが魯山人の器に盛り付けている写真がある。
やたらとコハダに目がゆくのはわたしが関西人でコハダと無縁だからだろうが、こういう感じなのかと俎板風の大皿を見て納得する。

次に出光美術館へ来た。
50周年記念。山種と同い年。国立劇場も同い年。ウルトラマンも同い年。
因みに…わ … まぁええか。要するにみんなで繁栄しましょう!
今回は「伴大納言絵巻」がメインで、三期に分かれての展示なのだが、来たらわかることだけど、ミステリー仕立てというかポリティカル・サスペンス風な紹介の仕方が面白くて面白くて。
人物紹介とか政治状況とかわかりやすくしてて、これは絵巻の絵を愉しむだけでない面白さがあった。
ほかにもいい絵巻があったのでホクホク。
リストにないけど工芸品の良いのもザクザク。
いつまでも繁栄してくださいよー。

五月の東京ハイカイ録、その1

とにかく今回は長い。
内容のむちゃくちゃさは今に始まったことやないのでええとして(ええのか???)、今回は4/28の夜から5/3の夜までのハイカイですわ。
幸いというかなんというかJRのEXICの会員なもんで、ポイントが貯まりましてな、それで往復をグリーン車にしました。指定席の値段のままで。
こういう時期はちょっとでも楽をしたいもんです。

定宿へは東京駅からの送迎バス。やっぱりね定宿を持つと色々楽。その分人間関係をよくしようといい子にならざるをえんけど、まあ普段わがままとエゴで成り立ってるわたしでも月一回くらいは丁寧にマジメな顔してヒトサマと相対するのはええもんです。

ほんで早速部屋がわたしにはマズいフロアだったので回避してくれとたのむ。以前怪異現象があったのだ。すると今回のフロントの人がたまたまそのときの担当者だったので「あっ!」で一発変更。
ホテルを変えるほどではないけど、あのフロアはお断りよ。

さて翌日は昭和の日。
色々いう人もあるが、この日が休みなのは会社員は嬉しいよ。サービス業の方々にはすまぬけど。
あとわたしは「大型連休」とは言わないし書かない。発音は「ゴルデンウィー」で書くときは「GW」。これで伝わるし、その方が短いので合理的でもある。

例によって例のごとく展覧会の個別の感想は後日また延々と書きます。

人形町から日本橋へ向かう辺りで見かけた。装飾が可愛い。
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東府中にゆくのだが、まさかの強風&冷風で寒いのなんの。調布で乗り換え待ちのとき、凍えてもたわ!
コート着てきてよかったよ。
それでまあ寒い中をヨロヨロしながら府中市美術館の「ファンタスティック」な江戸絵画を見たのだが、当然ながらよかったです。
来年は是非「雀!応挙、芦雪、国芳から栖鳳まで」展とかしてほしいな♪

そんで帰りは小金井までバス。たまには叔母に会いに行くべきなんだが、スルーしてしまう。バス停で万一会えば呪われそうやな。

で、その小金井があまりの強風で、バスロータリーでおばあさんが動けなくなってた。
こらあかん、と声をかけて手を引いて近くの商業ビルへ。
おばあさんは一階のスーパーへ・七恵は二階へごはんを食べに行きました。
こう言うときは単数より複数で歩く方がいい。
夜は居酒屋の店で鰺フライ定食のランチ。
そりゃ横須賀の味美食堂にはかなわないけど、なかなか美味しかったよ、ここの鰺フライも。

快速乗って吉祥寺へ。武蔵野市吉祥寺美術館で「萩尾望都SF原画展」。かっこよかったなあ。
正直、わたしは萩尾さんはキャラよりストーリーに惹かれるのだが、SF作品の原画展を見ていて改めてそのことを確認し、深く納得。キャラに頼るのでなく、揺るぎのない世界観があるからこその広がり…素晴らしかった。そして原画の美麗さにふるえる。

心の水底の揺らぎを保ちたいので近くのmoicafeさんへ。
吉祥寺に来たらここで気持ち良い時間を過ごしたい。

神田経由で上野に到着。
随分な人出の上野。原因はわかっておる。
まぁそれでもわたくしは戦略を練っておる。
とりあえず東博へ入るのが先。
「黒田清輝」展をみる。どうもネット上では黒田ヘタヘタというのが流れているけど、彼の庭園で育った花を描いたもの、裸婦などはやはりいいよ。
技術以前に熱意があって、それが心に響く。よかったわ。

さて一旦退出してから都美へ。18時。夜間開館ですからな。「若冲展」これで30分待ちとあったけど実際は20分くらいで中に入り、あとは混雑の中、好きなように見た。
わたしはトリがニガテなのでそちらはスルーし、わりに京都でよく見る絵もご近所のも軽くみて、本当に見たかった画を楽しんだ。

出てから東博に戻り「黄金のアフガン」。
黄金の美貌は永劫不滅。素晴らしかった…
また詳しいこと書くけど、死後の安寧と言うことを想った。

上野の駅ナカでラーメン屋に入り、展覧会チケットのおかげでサービスもいただいて、宿へ。
初日はこんなもんでした。

二日目。
東京サブウェイチケット三日分のその1のはじまりはじまり

山種美術館で土牛。醍醐の桜にはじまり最後の絵までを堪能。
目黒に出るのにはJRにして区美で「高島野十郎」。
ああ、息苦しさに負けた…

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そこから飛んで佐倉へ。
疲れてしまったのでバスで歴博へ。3時についたな。
「万年筆の歴史」というか日本の万年筆ってすごいなーと感心した。
あとは柳田國男が考古学にイラッときてた資料なども面白かった。
帰りはJR千葉へ出たいのでやっぱりバス。4:35というのは早いバスの終わり時間。

佐倉から千葉までえらく近いのでびっくり。
駅で5時のおしらせの「新世界より」を聴く。いいなあ。

千葉からは秋まで運行のパルコバスに乗せてもらい千葉市美術館へ。
吉田博展。これがもう素晴らしかった。
わたしは吉田博と言えば最初に認識したのは木版画だが、実はそれ以前に洋画の「精華」に衝撃を受けていて、ずっと再会を願っていたのだが、あの作者とこの作者が同一人物だとは長らく知らなかったからなあ。水彩画もたくさんあった。
欧米での作品よりアジアを描いたものの方がずっとよかった。これはこれで面白い現象だと思った。
黒田君とはたいへん合わなかったというのも面白い話だと思う。

千葉市はこれでも大概「ああ、満足」なのに、その後に「最後にデザートをどうぞ」と出してくるのが他の所ならメインディッシュになったりするようなものなので、今回もいいものに溺れた。
ほんまにどうなってるのだ、このレベルの高さは。

二日目ここまで。

5/1.メーデーだということを完全に忘れきっていた。
この日は朝から横浜に出てバスに乗り馬の博物館へ。
久しぶり。緑が濃いなあ。わたしは新緑の濃さ・緑の折り重なりにざわめくのですよ。
根岸の競馬場の夢のあと。
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山口晃「馬鑑」展を愉しむ。新作はまだまだ製作中ということだけど、旧作だけでもずいぶん楽しめたよ。しかもこれはついでの話だけど馬の博物館がお馬さんの付箋くれたりして嬉しかったな。

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ターフの上ではくつろぐ人が多いのが印象的だった。

馬車…やなくてバスで元町へ。商店街のおしゃれなのを通り過ぎて中華街へ。
目当ての店は大行列なのでやめる。近くにはわたしが初めて横浜に来た時に入ったお粥のお店もあったが、今日はそれよりバラ肉の角煮なの。
で、順海閣に入り角煮丼とシウマイのランチを頼む。それにスープと杏仁豆腐がついて880円は凄いなと思う。また今度も来たいわ。なおシウマイはここが崎陽軒の親方筋みたいね。

神奈川近代文学館で漱石を、大仏次郎記念館では鞍馬天狗をモチーフにしたおもちゃ展をみる。
歴博では横浜正金銀行の兌換券や海外の鋳造されたコインなどみる。
これだけ「おカネ」が集まる展覧会を見ると里見弴「かね」という短編を思い出すわ。
つまり「カネ」を使うためでなく、オブジェとして愛した男の話。

それからハマ美へ向かうが、うーーーん、ちょっと意図がわからなくて困った。
横浜そごうでは平木浮世絵財団所蔵品から「猫の浮世絵」これが面白くて2時間あっという間に過ぎたがな~~~

ああわたしはやっぱりわかりやすいものが好き。

三日目はここまで。
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火野葦平旧宅「河伯洞」

北九州を代表する小説家は火野葦平だと思う。
何度も映画化された「花と龍」があまりにかっこよくて、様々なシーンが思い浮かんでくる。
原作がいいから現代にいたるまで映像化されるのだ。
わたしは任侠映画が大好きなので色々見てきたが、やっぱり健さんのが思い浮かぶ。

実録といっていいのか、小説に出てくる人々はほぼ実名だそうである。
火野葦平のお父さん・玉井金五郎、お母さん・マンをはじめ様々な人々が現れ、思惑が入り乱れ、暴力もあれば優しさもある。
そしてこの小説は真っ当なBildungsromanだと思う。
その意味では河内が舞台の今東光「悪名」と共に耀く作品なのである。
泥臭くとも命の限り生き抜く人間像、それに強く惹かれる。

さて火野葦平は「麦と兵隊」などのシリーズで流行作家となった。
お父さんは息子のためにとその印税で立派な和風邸宅を拵えた。
それがこの河伯洞(かはく・どう)である。
河伯は日本においては河童の事でいい。神の零落の姿とかそんなことは思わず、機嫌よく「ああ、河童なんだ」と思おう。
河童が大好きというのは先人に芥川がいて、火野がいて、清水崑がいて、川端龍子がいる。
水木しげるも河童は好きだったらしく、「河童の三平」をはじめ様々な作品がある。

前置きが長くなった。
普請道楽の邸宅を、火野葦平のご子息や関係者の皆さんの楽しい案内でじっくりと拝見させていただいた。

外回り
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おじゃまします。
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とにかく木彫技術がすばらしい。

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著作
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二階から見る。面白い継ぎ目である。

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とてもよかった。
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見事な和風邸宅だが、火野葦平は戦友たちの労苦から心苦しく思っていたそうだ。
しかしお父さんの気持ちもよくわかるし・・・
せつない話である。

またいつか再訪したいと思う。


八幡バプテスト教会

1955年にヴォーリズ建築事務所の設計で建てられた愛らしい教会である。
北九州市は本当にいい建物が多い。
シンプルな建物だが、その分居心地の良さがある。
今はかなり古くなっているが、いい。
例によって細部をたくさん撮りすぎて肝心の正面とか全体とか撮れてるのかどうか…
もう少しカメラの腕も上げたいところである。
でなければ建物に対し申し訳ない。

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足元。
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1955.
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内部へ。
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やっと全体写真が出た。(完全ではないが)
撮れててよかった。

またいつか。
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大谷会館

北九州市には素敵な建物が多い。

お昼をいただいたところ。
大谷会館。詳しくはこちらに公式HPがあります。

八幡製鉄所職工専用のクラブだったというのが素晴らしい。

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中へ。
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再び外へ。
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葡萄棚かな。
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最後まで素敵でしたな。

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