美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

鉄斎 大和文華館コレクション

鉄斎のコレクションを持つ美術館と言えば清荒神の鉄斎美術館をはじめとして、案外少なくない。
大和文華館には松山市三津浜の近藤家の旧蔵品がある。
鉄斎と近藤家とは40年もの交流があり、まだ売れていない頃の鉄斎が松山で揮毫したときなどは近藤家が絵の斡旋をしたり、売掛金の回収品も行ったそうだ。
当主が無くなった後も子息が後をついで、鉄斎の晩年まで変わることなく親しくしてきたそうだ。
そのコレクションのうち60点ばかりが大和文華館に入っている。
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近藤家からは結構な海産物がしばしば・おりおり鉄斎に贈られてきた。
鉄斎一家も喜んで受け、美味しく食べる。
そして礼状を送る。中にはいただいたエビや魚を描きもする。
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伊勢エビ、立派である。賛のところになにやら朱筆が見えるのでよくよく見ると、どうも星座が頭上に浮かぶ走る鬼を描いているようである。しかも手に帳面らしきものを持っている。ということは魁星の可能性があるかもしれない。鉄斎はよく魁星を描くし。

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こちらはタイの仲間らしい。朱いのはともかく、手前の黒いのはヒラメ、いや、カレイ??のような感じがする。

こちらは魚藻図と言うが、なにやら怪魚ぽい二匹。
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元気そうで何より。

近藤さんへのハガキにも魚。イメージ (47)

おいしそうなんばっかり。
クルマエビの絵もあり、そちらには「鉄道人」のハンコがついていた。長崎遊学中に見つけて旅費をはたいて買うたそうな。
鉄斎道人の意味での鉄道人なんだろうが、鉄道のヒト、要するにテツのヒトみたいにしか思えんな。

そうそう、チラシの漁夫、よくよく見たらおっちゃん、魚に指を噛まれてますがなw

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寿老人ら仙人の絵も多い。吉祥画を贈るのはやはり近藤家の皆さんの幸福を願ってのこと。
西暦1063年に中国に寿老人が出現したときのその寿老人の様子を描いた絵もある。
持つ杖には霊芝が生えていた。

福神タイ釣り図 おお、緑の勾玉を首にかけてるえべっさんが赤い鯛を釣りあげてますな。

チラシは白黒だけど現物は朱色の鍾馗の絵がある。清の高其佩に倣ったとか。
大きな目をむき、口を△に結んだ鍾馗。捕まった鬼が妙に可愛い。

大和絵風の菅公、神武、紫式部の連作もある。
田能村竹田が描いた乾山の絵を写したものもある。乾山、気さくそうなオジサン。

渡邊崋山獄中図と言うものがあった。これはもともとは「自娯冊」からの一枚。
他に賀茂真淵、売茶翁、志道軒、大雅堂、頼山陽、谷文晁、英一蝶、与謝蕪村、田能村竹田、浮田一蕙。
今は分蔵。志道軒まで描いてたのか。講談の最中の様子かな…

閻魔図 地獄の閻魔様の前で田能村直入が揮毫中。戯画風味。これは実はイケズな絵で、直入の死後すぐに仲良しの近藤家に贈った絵だった。鉄斎は直入をすごく嫌ってたそうで「筆誅」を加えてたとか。
言うたらなんやけど、そんなに非難出来るか。なんかこういうところが鉄斎のイヤなところやな。
いや、もっと嫌なんは絵で身過ぎ世過ぎして大家としてやってるくせに絵は本分ではないとかぬかすところやな。
儒者の嫌味なところが出ている。

さて「西遊記」もあります。自分で勝手に表紙絵を拵えるもの」。
猪八戒がたつもの、悟空が流されるもの、鹿に座り、角をハンドル代わりにする寿老人…
なかなかファンキーな表紙絵である。

松鶴図 松に鶴がいるなとしか思わないんだが、賛には老いた鶴は今は野良でというような意味のことがあり、読んでてもそのあたりの機微がわからない。

鉄斎はどうもイランコトイイなところがあるな。
まあそれが儒者か。
しかし素直に喜びを示すこともある。

山中閑居図 82歳。帝室技芸員になったことを素直に嬉しく思っているのを書き込む。

山水画帖 「噴飯」の大きな二字から始まる。桃の咲く山中などもあるが、なぜ「噴飯」なのだ。

瀑布図 これはいい構図。大きくうねり降りる滝と突き出た岩舞台で滝見を決め込む人々。墨だけで涼しさが伝わる。

宣戦詔勅 1904年、日露戦争の明治天皇の詔勅を書き写し、それを近藤家に贈ったようだ。
そのあたりの感覚がイマイチ現代人にはわからない。

最後に書簡やそれを貼混屏風にしたものが出ていた。
近藤家との密接な関係がよくわかる。
意外なくらい面白い内容の作品が多いのも、近藤家との関係の深さを示しているようだった。

8/21まで。
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早朝の花 蓮と睡蓮を愉しむ

近所に大きな公園があり、池が広がり、そのうちの一つで蓮が咲いている。
その池から少し離れた小さな池には睡蓮が咲く。
毎夏の愉しみ。

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睡蓮池へ。
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蓮はやや遠く、睡蓮は近い。
遠目に眺める蓮と、親しく笑う睡蓮と。

また会いにゆこう。

2016.7月の記録

20160701 ファミリアホール 建築探訪
20160701 清雅を標に 人間国宝須田賢司の木工藝 竹中大工道具館
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20160702 静かなる動物園 アートに棲む生きものたち 前期 高島屋史料館
20160702 姿を伝える 形をたどる / 滴凍翁の茶道具 正木美術館
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20160702 富士と女性―日本の心 / 文化勲章の受賞作家たち 小林美術館
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20160703 神々の姿 神と仏が織りなす美 香雪美術館
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20160703 岡本の洋館 建築探訪
20160703 写楽と豊国 江戸の美と装い 神戸ファッション美術館
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20160703 戦後神戸洋画壇、異界・幻想・抽象・神戸 神戸ゆかりの美術館
20160703 アンティークボタン 神戸ファッション美術館
20160709 ダリ版画展 もう一つの顔 京都文化博物館
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20160709 祇園祭 京都文化博物館
20160709 上島鳳山と大阪の絵師  泉屋博古館
20160709 中国古代青銅器 泉屋博古館
20160710 日本民家集落 建築探訪
20160710 田能遺跡 田能資料館
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20160714 交野市教育会館 建築探訪
20160716 動物襲来 五島美術館
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20160716 江戸の博物学 静嘉堂
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20160716 アルバレス・ブラボ写真展 メキシコ、静かなる光と時 世田谷美術館
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20160716 ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち アカデミア美術館所蔵 国立新美術館
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20160716 西洋更紗 トワル・ド・ジュイ ブンカムラ
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20160717 ヨーロッパ近代絵画 松岡美術館
20160717 中国の陶磁 宋から元まで 松岡美術館
20160717 こどもとファッション 小さい人たちへの眼差し 東京都庭園美術館
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20160717 近代日本のイタリア発見 岩倉使節団の記録から 久米美術館
20160717 童画の国から 物語・子ども・夢 目黒区美術館
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20160717 メアリー・カサット 横浜美術館
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20160718 駒競べ 馬の晴れ姿 三の丸尚蔵館
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20160718 バロン住友の美的生活 数奇者住友春翠 和の美を愉しむ 泉屋分館
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20160718 近代日本の美人画 野間記念館
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20160718 大妖怪展 土偶から妖怪ウォッチまで 江戸東京博物館
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20160718 小田部羊一の[アルプスの少女ハイジ」原画 丸善

20160723 仙台市の近代建築 建築探訪
20160724 石巻市の近代建築 建築探訪
20160724 瑞巌寺宝物殿 寺社
20160730 旧高岡石松邸 建築探訪
20160730 鉄斎 大和文華館コレクション(近藤家旧蔵品) 大和文華館
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20160731 茶碗抄 逸翁美術館
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「大妖怪」展を見に行った その2

「大妖怪」展、続き。
そうそう、昨日の最後に書き忘れ。

百妖図 野衾(ノブスマ)がよかった。血を吸う巨大蝙蝠?ムササビ?上から来るからなかなか避けにくい。

E.錦絵の幽霊
北斎 百物語 お岩さん、さらやしき この二点が出ていた。いいよねえ。
わたしは北斎のすべての絵の中で特にこの百物語が好き。原コレクションの発色のいいのが出ていた。

土蜘蛛退治は江戸時代にも人気が高かった。
勝川や国芳や芳年のが出ている。
芝居でも「土蜘」は見どころが多くて好き。なかなかひんやりと怖いのよ。

国芳の三枚続のオバケ絵が出ている。讃岐院、相馬の古内裏などなど。
百物語化け物屋敷の図 林家正蔵工夫の怪談、化け物忠臣蔵、道外化もの夕涼 などの人気の絵もある。
やっぱり国芳は楽しいなあ。
岡崎の段の「働く猫」の二猫組も。そう「猫もがんばっています」のあいつら。大好き。

芳年 百器夜行 鬼やなく器だから付喪神ね。それぞれの特性が出ているのが楽しい。
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F.版本の妖怪
鳥山石燕の本が三種出ている。
画図百鬼夜行、今昔百鬼拾遺、百器徒然袋・・・
ここでも山彦が可愛いな。
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こっちは北斎漫画
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オバケも日常ナンダカンダとあるわけですわ。

桃山人/竹原春泉 怪談百物譚(桃山人夜話) こっちは二口女の絵があった。

一九、京伝らが原作で絵師が腕を振るった本もたくさん出ていて、当時の人々が黄表紙好きなのもよくわかるわ。
実はわたしだって大好きですからなあ。

2章 中世にうごめく妖怪

往生要集絵巻 地獄の釜で茹でられている。こういうのをみせて「だから悪事をするな」と諭すわけなんだが・・・

土蜘蛛草紙絵巻 東博で時折見かけるとやっばり撮影するね。
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こっちは悪い虫。
チラシになった辟邪の神虫はエエ虫。
ところでこの土蜘蛛みてると近藤ようこさん「月影の御母」の正妻の化生した姿を思い出して、寒気がするわい。

大江山絵詞 逸翁美術館 数年前に大江山系と伊吹山系の絵巻の比較展があった。
これは大江山で、長大な白い顔の童子がいる。

池上本門寺の大江山図屏風もある。首が飛んで血しぶき上げながら回転している。

大織冠図屏風、十二類合戦絵巻、熊野観心十界図などもある。

3章 妖怪の源流 地獄・もののけ
A.地獄にうごめくものたち
地獄草紙や六道絵がでているが、中に「これはこういうことをしたくて描いたのでは?」と疑いたくなるのがあった。
むしろそれを見せるのはまずいのでは、というもの。
啓蒙より欲望みたいな感じの刑罰。伊藤晴雨な世界。

所蔵先を確認するのもそそられるな。

B.縄文人の不安の造形化
みみずく土偶 辰馬考古資料館 ここからのか。
遮光器土偶もある。
土偶で不安と言うとやはり諸星大二郎「暗黒神話」か「マッドメン」ですな。

4章 妖怪転生 現代の妖怪
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ここで妖怪ウォッチ
可愛いな、ジバニャン。
ボツ案もよかった。

面白い展覧会でした。
8/2からは後期、それからハルカスに来る。
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「大妖怪」展を見に行った その1

江戸博へ「大妖怪」展を見に行った。
ツイッターでは凄い大混雑の行列だと聞いていたが、タイミングが良かったか、入るのに待つことはなかった。なかったが、中の混雑は相当なものでしたな。
やっぱりみんなオバケ好き。
家族連れは妖怪ウォッチ目当てかもしれんけど。
そう、副題は「土偶から妖怪ウォッチまで」。
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チラシ、上は8/2から展示の百鬼夜行絵巻。こいつら好きですよ♪
下は奈良博の国宝・辟邪絵「神虫」。
一目見ただけでは凶悪な虫にしか見えないが、邪鬼などを食べ尽くす正義の虫なのでした。

1. 江戸の妖怪、大行進!
A.これが江戸の妖怪だ!
北斎「天狗図」と彼をもてなした小布施の高井鴻山「妖怪図」が出ている。
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鴻山は他にも淡彩で指型に一つ目のオバケがタムロするのも描いていて、不気味さはそっちの方が強い。
このオバケはなんとなくショボン系。(しかしなにか一発逆転を狙うてるのかもしれん)

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若冲 付喪神図 この絵も来ていた。いつも日本手ぬぐいか暖簾の絵柄にいいなと思う。可愛いなあ。

B 物語になった妖怪
百鬼夜行絵巻 ここのは山彦がちびくろで可愛い。

狩野宗信 化物絵巻 黒い大入道がどんっといるのだが、大きな尻尾が見えてますがなwタヌキの変化ですな。

稲生物怪録絵巻 おお、平太郎少年。毎晩毎晩色んなお化けがやってくる。最後は山ん本なんとかというオバケの大将が来て平太郎の勇気と動じなさを誉めて去ってゆく。
諸星大二郎も平太郎少年を描いていたが、しかしこういう平太郎のオバケを見てもなんにも驚かない、というのは一体なんなんだろう。稲垣足穂はこれを愛のイニシエーションだとか書いてたな。

岡義訓 化物婚礼絵巻 これも好きな絵巻。まあ化け物ですから色々手違いとかヒトとはちょい違うところもあるが、婚礼の手順は一緒。ブサイクなのが揃っているところも面白い。

C.妖怪大図鑑
出ました、九博のムシ。「針聞書」。嬉しいわ、見れて。

福岡市博物館からもオバケのいいのがいくつも来ているね。
怪奇談絵詞 この中の「蝦夷狐」がどう見てもアメリカのカツーン「ロードランナー」の「ワイリーコヨーテ」なんですよ。

ほんまによく似ている。

そしてここには衝撃的な名前の「虎にゃあにゃあ」がおるのです。「禅宗の経文に虎にゃあにゃあ云々」とあるが、どうやら欲深な坊さんの化生した姿らしいね。面白い名前だ。

後期には耳鳥斎の「別世界巻」が、ハルカスで「地獄図巻」が出る予定。
さてここまではなんだかんだと明るいキモチでおれるのですが、次は笑えない。

D.幽霊画の世界
ここへ行くと、小さい子供らの「怖いよう」という声が聴こえてきた。

応挙 幽霊図 徳願寺 顔の長い美人幽霊だが、その口の大きさがかなり怖い。なにか凄艶な幽霊だが、非常に強い怨みを懐いているままのようで。

全生庵からも色々来ている。
男の幽霊の代表は「こはた小平次」。
歌川国歳のがあった。覗いているよ…北斎の「小平次」は後期に出る。

歌川芳延 海坊主 これもいいよね。ぼあぁと丸いアタマの影が海上に浮かんでいる。
これをみると桑名屋徳蔵を思い出す。船乗りの鑑だけに海坊主なんて怖くもなんともないのだ。
とはいえ、こんなのが現れたらやっぱりコワイわい…
鏡花の短編「海異記」にも気持ちの悪い海坊主が現れ、ひんやりとした惨劇がおこる。

門井掬水 牡丹燈篭 金性寺 雪洞手燭を手にした美人。蝶々柄の青い帯。
鏡花の女弟子。それだけに文芸性が高くていい。

老婆の幽霊 金性寺 陰火が燃えている…これは怖いな。

月夜の柳に幽霊 金性寺 絵師二人のコラボで、柳は描表装。

全生庵の幽霊画コレクションは知ってたが、金性寺のそれは知らなかった。
怖い絵が揃っていた。

続く。

追記 あべののチラシ
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「古代ギリシャ 時空を超えた旅」展を大いに楽しむ その1

東博の特別展「古代ギリシャ 時空を超えた旅」展を大いに楽しんだ。
第一章から第八章まで隙間なく古代の遺宝が集められていて、しかも大方は日本に来ていないものばかり。
凄い規模の展覧会。
眼がキラキラしているお客さんが多かったね。

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会場入り口すぐに、時代でいえば最後にあたる文物があった。
イルカに乗ったアフロディテ像 1軀 タソス島、ポセイドン神域より出土 前2~前1世紀頃  しっぽにエロスが掴まる。可愛いイルカだった。

第1章 古代ギリシャ世界のはじまり
前6500~前5800年(初期新石器時代)から前2800~前2300年(初期キュクラデスII期)まで

男性像も女性像もむっくりした体形で、これは技術力の問題ではなく、肉付きのいいのが愛でられたりめでたがられたからではないかと思う。
壺もなんだかふっくらしたおしりみたいなのがある。
豊かなムネみたいな装飾のついたアンフォラもある。
そうだ、きっとそうに違いない。
ニクニクしい体形万歳。

いきなりヲヲなのもある。
ヴァイオリン形女性像 1軀 アンティパロスより出土か 前3200~前2800年(初期キュクラデスI期)  座っているらしいのだが、この様子を見てわたしはバルテュスの怖そうな女の人にギターにされている少女の絵を思い出したよ…

現代的な女性像もある。
スペドス型女性像 1軀 クフォニシア群島より出土か 前2800~前2300年(初期キュクラデスII期)
キュクラデス型女性像 1軀 クレタ島、メサラ、クマサ墓地より出土 前2700~前2400年(初期ミノスII期)
かなりかっこいいな。

面白い容器がある。
仮面形容器 1個 ナクソス島より出土か 前3200~前2000年(初期青銅器時代)  なんだかジブリ風な味わいがある。
ほかにもフライパン型、帽子型などなど。
遊び心の発露かな。

第2章 ミノス文明
前1800~前1700年頃(中期ミノスII期)から2世紀まで

もうここは一言「タコ」!タコ、タコ、タコ!
他にも色々あるのだが、衝撃的なくらい印象的だったのはやっぱりタコ。
とにかくタコ。


こんなのを引っ張ってきたが、本当にタコなんですよ~~~

いやしかし、他にもいいのがあった。

2階建て建物の模型 1個 クレタ島、クノッソス宮殿「織機の錘の地下室」より出土 前1700~前1600年(中期ミノスIIIA~IIIB期)  二階には落下防止のような装飾もついていたり。

牡牛像 1個 クレタ島、フェストスの神域より出土 前1200~前1100年頃(後期ミノスIII期)  既に鼻輪をつけている牛

牛跳びを表わした印章 1個 クレタ島、マリア、N(ニュー)地区より出土 前1350年~前1200年(後期ミノスIIIA2~B期)  諸星大二郎も描いていたミノスの牛跳びね。巫女の娘たちの聖なる儀式。
小さすぎてよく見えない。

ボレロ踊っているような女神像、マーガレットのような花型ピン、粒金と有線七宝の指輪、パピルス形ビーズのネックレス、金線細工と玉髄のネックレス、魚形ペンダント・・・
ああ、クレタ島はオシャレやなあ~~

噴火おこしたサントリーニ島の遺物も色々。
イルカと野山羊を表わした舟形容器 1口 テラ(サントリーニ島)、アクロティリの集落、「西の家」より出土 前17世紀  可愛いというよりカッコいいイルカたち。
目つきが鋭いよ。裏表に奔る山羊。これまたカッコイイ。

チラシなどでクローズアップされてる「漁夫のフレスコ画」もここの出身。
可愛いというかおもろい髪型で、茶色に焼けた膚がいいね。たくさんの魚を取ってます。
こういうのを見ると映画「島の女」を思い出すわ。
原題は「イルカに乗った少年」1957年か。