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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

夏山の花

2007年に六甲へ行った時に撮った花の写真ばかりだが、挙げる。
当時、サムネイルで挙げていたのだが、これはこれで意外に好ましいなと思い、単独で見たくなった。
当時の記事はこちら。
六甲で避暑・・・

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クラブコスメチックス「文化としてのお化粧品」展

毎年4月5月の二か月間、大阪市西区西本町にあるクラブコスメチックス文化資料室では特別展が開かれる。
今年は「文化としてのお化粧品」展である。副題は「現在に受け継ぐ確かな思い」。
中山太陽堂として出発した同社は時代に応じて名を変えてゆき、現在も盛業である。
今回のメインヴィジュアルはこちら。
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この絵は何かと言うと…
実は布製ポスターとして販売代理店に配られている物だったのだ。

展示室。
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なるほどこういう風に。この布製ポスター、旗と言うより幡かな?


中山太陽堂の創業者・中山太一はアイデアマンで面白い人物だったが、かれは宣伝の力をよく知っていた。
宣伝の力と言えば村上もとか「龍 RON」でもそれを描いたエピソードがある。
昭和初期、宣伝の力をまだ認識していない人々の前に、主人公・押小路龍はそれを押す。
マンガの中だけでなく、実際にこうした人々がいたおかげで宣伝の力の大きさと言うものが世に広まったと思う。

その宣伝の一つに雑誌や新聞広告がある。
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イベントがあった模様である。
それと上の欄には連載小説・菊池幽芳「毒草」がある。挿絵は鏑木清方。
何やら人魂のようなものが飛ぶ不穏な挿絵だが、物語自体もけっこう不穏なのである。
百年前、清方は魅力的な挿絵を世に贈り続けていた。

こちらは博覧会の鳥瞰図。
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噴水のところに中山太陽堂の文字が入る。

先ほどの布製ポスターは各地に配られた。
綺麗な芸妓さんらと記念撮影。
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展示室には更に面白い写真が飾られている。

百年前、雑誌は興隆期を迎えていた。
その中でも婦人誌に中山太陽堂は広告を挙げ、それだけでなく化粧の正しい方法を伝えようとした。
西洋式の化粧方法はまだまだこの時代、周知されているとは言い難かった。
啓蒙しようと努力していたのだ。
悩み相談室と言う形で化粧についてのQ&Aを掲載している。
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わたしも二十歳前から化粧をしているが、いまだに「本当にこのやり方でいいのか?」としばしば思うことがある。
多分これはわたしだけではないと思う。
だからこうしたきちんとした教えがあるのはありがたいことだ。

芝居の番付にも素敵な広告を挙げている。
宣伝に力を入れていたのでいい仕事をするデザイナーも多くいた。
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市村座は菊吉時代まっただ中だからか、表紙に菊五郎格子があしらわれている。
新橋演舞場、歌舞伎座、都おどりもある。

往時の化粧瓶 可愛いものばかりである。
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シンプルデザインもいいが、こうした装飾の魅力も大きい。

商品ラベル、パッケージデザインもいい。
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展示室の様子
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場所は大阪メトロ(!)の阿波座駅からすぐ。
日祝除く、土曜もオープン。無料。
小さいが楽しい展示がたくさんある。
ぜひ。

湯木コレクション選その2 古筆と茶陶 吉兆庵大師会の茶道具

湯木美術館も開館30周年を迎えた。まことにめでたいことである。
湯木コレクション選その2古筆と茶陶 吉兆庵大師会の茶道具
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早速名品を眺めよう。

柿の蔕茶碗 銘「藤波」耳庵追銘「茨木」 朝鮮王朝  最初の銘は小堀遠州、松永耳庵がその形状(高台内に小さい兜金、目跡7つ、無骨な感じ)から鬼の茨木童子を想起し、それと名付けたそうだ。

これとは全然関係ないが、六世梅幸の話にこんなのがある。とある資産家たちから夜の茶会に招かれたが、これは子細があるな・趣向をきちんと理解しないといかんな、と彼も覚悟したところ、芝居の「茨木」の見立てだった。
梅幸はその茨木の役を得意としていたので、受け答えも進退も全て彼らの願い通りに動いた果て、掛け軸の前に置かれた何かの像から借りだしてきたらしい木造の腕(これがやたらと重い)を持って「茨木」らしく退出しようとした。
ところがそこでまさかの事態が起こる。
亭主役の人々が「待て待て待ってほしい」と止めに入ったのだ。なんでも重文級の仁王像の腕をそっと持ってきたらしい。
結局これがもとでこの資産家たちは全員六世梅幸のファンとなったそうだ。

「茨木」はそうした遊び心を呼び起こす存在なのかもしれない。

絵高麗梅鉢文茶碗 明  外に七曜文と梅鉢とが可愛く濃いめのところに浮かんでいる。
白地とのツートンカラーが可愛い。
白化粧地に鉄釉で七曜・・・「陽の手」
帯状の鉄釉「浅黄帯」の上から白泥で梅鉢を施した「陰の手」
色々とあるなあ。
名古屋の高松家ー伊丹の小西家(白雪)

御所丸茶碗 銘「藤井」 耳庵追銘「由貴」 朝鮮王朝  どちらの銘も人名から。
御所丸とは日本で依頼したもの。白刷毛で形はやや沓型の大理石風。

住吉蒔絵平棗 山本春正 江戸  住吉大社のアイテム…太鼓橋、流水文、松。その三つがそこにある。もっと世が下ればそこに燈籠も加わるか。これはなかなか手の込んだ作りで、金銀蒔絵に截金で絵柄を表現。ここからは見えないが他に菊、梅、萩、桔梗、燕に蝶もいるらしい。

香合が四つ。
色絵結文香合 仁清窯  東福門院所有、後に備前池田侯。やや大きい。結び目に鹿の子文様が二色入り。
志野茄子香合 南三井家伝来 箱書きは金森宗和。摘みが茄子形と言うことで。サイドの黒点が焦げ目風でおいしそう。
串団子文香合 織部焼  右側は緑、左に串団子。
青貝寒山拾得香合 明 若狭・酒井家所蔵 周囲に七宝繋文 仲良しの二人がいる図。

祥瑞蜜柑水指 明  へこみも入れて、その中にもまた違う文様が入る。つまり円窓になり、そこに旅人の姿が入る。松の下での騎馬。蓋下の肩回りには紗綾、蓋には夕顔唐草文様が藍の濃淡もきれいに入る。そしてそこには実は猫風なリスが場所を四分割している。

タイトルにあったような大師会というのが何度か開催され、その1966年、1964年度の茶道具が展示再現されていた。
それぞれいいものが出ており、同じものは使われていない。

絵を見る。
高野切 伝・紀貫之 実際には藤原行経だという話。近衛家―秀吉―木食へ。
藤原仲麻呂の「あまのはらふりさけみれば」が記されている。

絵因果経断片 奈良時代 ビンビサラ王がお釈迦様の説教を聞きに行く様子。輿に乗せられ林を行く。
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千手観音法衣束帯二小像 鎌倉時代  紺地金仏 右の美少年は法衣、左の男性は束帯姿と役割分割しているようだった。

懐石道具の名品を見る。
生前の湯木貞一さんがこれら器を使い、みごとなお料理を載せた写真が飾られている。
あれは毎回のことだが、やっぱり毎回ヨダレがたらたら…
一例を挙げる。
・萌黄地金襴手向付 明  これには秋サバ・莫大・新芽・山葵・加減酢 爽やかそうな風味を想像する。
・五彩龍文四方鉢 明  柿なます…柿、シメジ、大根、ニンジン、青豆、水前寺海苔  おいしそう。
その器たちがあるので、先に見た料理写真が蘇り、空腹になるのである。

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銹絵染付短冊皿 乾山焼  10客それぞれ異なる短歌がある。写しはしたが、これは今回ここに記さない。
またいずれ時間が出来たら写したいと思う。

四季草花図屏風 其一  扇面に様々な絵が載る。 緑の流水、桜、昔男の禊、紫陽花、梅、バラ、松、花菖蒲…
一つ一つを見るのも楽しく、全体もいい。

やはり湯木美術館は見ていて楽しく、そして気持ちが落ち着く。
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