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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

昔の京をのぞく

昔の京都をのぞく
ご大層なタイトルだが、別にタイムスリップしたわけでも、古跡をたどったわけでもない。
京都で見た小さい展覧会の感想文まとめ版、そんな内容ですわ。
・京の鳥瞰図
・池大雅
・雛人形
こういうのを見たので、それを少しばかり。
あまりに出かけすぎているせいか、いつ行ったか・どこへ入ったか忘れるときがある。
そのためにもデータベース化した記録や、そこからの記憶を大切にしなくてはならない。
時々は二度三度見る展覧会もあるし、書きようのないこともある。
寺町通り丸太町上ルの京都市歴史資料館では、「京の鳥瞰図」を見た。
ここは新島襄記念館のほぼ隣で、向かいには京都御苑がある。
数年前から行きたい館ではあれど、行く機会に恵まれなかったのが、去年から展覧会のたびに出かけるようになった。ここは無料で京都の歴史資料・民俗資料などを見せてくれる。
鳥瞰図と言えば大正の吉田初三郎だとアタリをつけて出向くと、無論吉田の作品も多いが、意外なものも色々展示されていた。

一番古いのが『モンタヌス都の図』 これはオランダ人モンタヌスの「日本誌」に描かれた京都の地図で、西暦1669年出版。ただし聞きかじりの内容なので、見てきたようなウソどころではない「え????」が多いらしい。しかし西洋の古地図というのは元々いきなり龍がおったりするから、まぁそれはそれで面白いもんです。

横山崋山『花洛一覧図』mir591.jpg

だんだんリアルさが出てきた。なんしか「あっここここ」があるもの。ところでわたし、地図は好きなのに地理は嫌い。たぶん中一のとき、白地図の色塗りに失敗して、教師に叱られたせいだと思う。

『円山公園鳥瞰図』 明治の京都。枝垂櫻も描かれている。ずーっと奥に金閣ぽい建物があるなと思ったら、それは旅館・吉水温泉の楼閣。チープかもしれないが楽しい。火事で二十年後には焼失したそうな。

昭和の広重は川瀬巴水、大正の広重は吉田初三郎。
色々沢山出ていて、これが見ても見ても見飽きないし、見たりない。京都市内の鳥瞰図なのに富士山や門司の文字まである。
昭和天皇の即位大礼を記念して、岡崎公園で開催された「大礼記念大博覧会」の会場などが細かく描かれている。そう、今の京都市美術館、あれね。
交通図会、名所大鳥瞰図などなど色んな名称にしているが、どちらにしろ遊山気分を盛り上げてくれる。

池田遙邨『京都名勝図会』 ‘52年の作で、西山上空から東を望む構図なのだが、どう見てもガイドブックの手描き案内地図。・・・遙邨の絵は可愛いからなぁ・・・

‘58?’65まで白川書院から刊行された竹村俊則『新撰京都名所図会』という本が凄い。ビルの窓の数まで描いてる・・・40年以前の本なのに、「京都の名所旧跡に関して疑問が生ずれば、まずこの本を紐解くことが早道です。」と解説にも書かれていた。
この展覧会は4/6まで。

京都文化博物館では春の恒例お雛様が並んでいる。毎年どーのこーのと書いているので詳しくは書かないが、今年はさすがに立雛を寝かせるような恐ろしいことはしていない。
髪を描いている人形ならともかく、髪をつけた立雛を並んで寝かせると、どう見ても情死体にしか見えない・・・
有職雛、次郎左衛門雛などの対のほか、なんとも立派な、立派過ぎる御殿作りの段飾りもあった。
お道具に桐の箪笥まであるか。しかもへんな人形も添えられている。お産人形とかほっかむりの時次郎みたいな優男や、梅下に佇む女とか。まぁあるだけそろえて並べたんでしょうね。
関西はリアル志向なので、雛のお道具にも台所のオモチャなどが多いのだ。
珍しくも陶器雛もあった。 白くて綺麗だが、貫入が入るのが皮膚の細胞にもみえた。
mir592.jpg

同じく文化博物館では池大雅の絵も展示されている。今回は書はなく絵のみ。
『寒山拾得図』 丸い。丸いとしか言えないくらい、丸い。一筆書きぽい面白さがある。
円の中にそれぞれのポーズと表情がある。これは禅問答のような・そうでないようなヘンな楽しさがあった。考えることは無限に生まれてくるものだなぁ・・・
『柳下童子図屏風』 ころころはここにもいる。二人の子供が橋の上で水面に手を入れて遊んでいる。流れも早くないので落ちても大丈夫そうだ。さっきの二人組が童子に還ればこんな感じのような気がする。
『墨竹図』『墨梅図』 どちらも文人画・南画と言う分け方など見捨てて、心のままにサラッと描いたような名品。勢いを感じる一方、人生に無駄な装いは不要、という言葉が聞こえたような気がする。
雛と池大雅は京都文化博物館で4/13まで。
ところで惜しいことをした。3/16に文化博物館では森雅之特集で『浮雲』を上映していたのだった。
わたしはこの映画が好きで好きで仕方ないのに、残念なことをしてしまった・・・。
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