FC2ブログ

美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

好きな短編コミック

今日予定していた記事を挙げようにも体調が良くないので、違う内容に差し替えることにしました。
別に毎日あげる必要性はないけれど、なんとなく続けるとこういう気分になるもんですね。
それで朝から考えていたのが、自分が好きな綺譚系の短編コミックばかり集めたアンソロジーを作るなら、ということです。
以前からよくそういうのをしてましたが、まぁ今回は軽い気持ちでやります。
(いつもはかなり取捨選択に苦しんでいる)
とりあえずタイトル順で5本採ります。
基本、30ページ以下のもの。
紅い蝶 高橋葉介・・・血の芸を見せて歩く母娘の、あるお座敷での一場。血から生まれる蝶や蟹たちの動き。血から立ち上がる竜たち。やがて雪の中、歩く母娘の見上げる空に紅い蝶が舞う。

黒PRESS 茶屋町勝呂・・・謎の新聞、謎の嗜好、何故「彼」でないといけないのか。
血の匂いが薄く漂うような。歯のかたち。怪我の具合、包帯。正体のわからぬものにこそ、惹かれてしまう・・・

蝉丸 近藤ようこ・・・盲目の貴公子を装い、寺から宝を奪って逃亡する途中、比丘尼と関わる名のない少年が、その女の弟の名を<貰う>。前世では姉と弟だったかもしれない、と言う。気分の高揚を覚えながら走り続けるラストシーンは、ただただときめく。

月には蒼き俤 望月玲子・・・20世紀初頭、言葉を持たない青年を手に入れる精神科医。二人の距離は失われ一人の個性に集約されてゆく。彼我の喪失と完全なる合致の果てに。
死ですらも死ではなく、生ですら生ではない・・・ 

塔に飛ぶ鳥 諸星大二郎・・・「世界」の向うには何があるのか、何もないのか。
この作品を読むたびに途中からラストにかけて弦楽器の音が頭の中を流れ続ける。
鳥と共に生存するしかなくなり、世界から永遠に切り離されることは愉楽なのか、それとも。


こういうのは始めるとやはり延々と考えてしまう。
とりあえず5本と言うことで集めたが、こぼれた作品に対して、深い罪悪感が湧き出してくるのを感じる。挙げた作品に対しても、違う形の罪悪感を覚える。
やはり苦しいが、それでも作品を思い起こす間の楽しさは深かった。

続きはいつか出来る気合があれば。
関連記事
スポンサーサイト



コメント
こんばんは。

相変わらず守備範囲広大ですね~
諸星大二郎しか分かりませんでした…
2008/06/05(木) 20:34 | URL | Tak #JalddpaA[ 編集]
Takさん こんばんは
完全にマニアックなわたしです・・・
TVと無縁な分、マンガばっかり読んでます~
どの作品も途轍もなく好きです。
2008/06/05(木) 22:21 | URL | 遊行七恵 #-[ 編集]
私も高橋葉介、好きですねぇ。
ミステリアスな作風の作家さんがお好きですか?たしか手塚治虫の作品も青年誌に描かれたものが好みと書いてましたよね。
私も初めて自分のお小遣いで買った手塚マンガは『アドルフに告ぐ』でした。
2008/06/06(金) 21:11 | URL | えび #-[ 編集]
☆えびさん こんばんは
高橋葉介は好きな作品がとても多いです。挙げたのは『幽』に掲載されていて、読んだ途端シビレましたね。

>『アドルフに告ぐ』
これは晩年の傑作です。先月原画を見まして、ますます惹かれました。

基本的に作家性の強い方々が好きですね。絵より話の展開に惹かれます。
…と言いつつ、好みのキャラがいると、ヨダレヨダレな私です。
2008/06/06(金) 22:08 | URL | 遊行七恵 #-[ 編集]
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する
最近の記事
月別アーカイブ
カテゴリー
全ての記事を表示する

全ての記事を表示する

フリーエリア