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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

経済で辿る近代大阪のあゆみ展をみる

大阪大学総合学術博物館第8回企画展
「東洋のマンチェスター」から「大大阪」へ ?経済でたどる近代大阪のあゆみ?
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以下、企画展の狙い。
大阪のまちは現在、経済の地盤沈下・財政難・人口減など様々な難問に直面していますが、先人たちは叡智を発揮し、経済と文化の繁栄を実現してきたのです。
江戸時代に経済のセンターであった大阪は、幕末から明治維新期には衰退を余儀なくされましたが、明治期には近代産業を発展させ、日本の工業化の先頭に立ちました。とりわけ紡績業をはじめとする綿業は、商社や銀行に支えられてめざましく発展し、日清戦争のころの大阪は「東洋のマンチェスター」と呼ばれるようになりました。
1920年代後半、「大大阪」を自負するようになった大阪市は全国一の工業都市となり、大小様々な製造企業・私鉄各社・電力企業なども躍進しました。そのころには労働問題や都市問題といった新たな難問も起こりましたが、当時の大阪市長関一は積極的にその解決に取り組みました。本企画展が、こうした近代大阪の経済のあゆみを広く伝え、新しい展望を得る機会になることを念願しています。

大阪の経済が地盤沈下しているのは周知の事実だが、そこへ更に文化までお上の圧力により、失われようとしている。文化そのものへの敵意・嫌悪感があるとしか思えない仕打ち。
児童文学館と図書館の統合など、焚書の手が迫る中、こうして大阪大学が文化的な企画展を無料で開催してくれるのは、たいへん喜ばしく、そして尊いことだと思っている。
・・・要するに、こういうのを見るのがわたしのシュミなんですよ。

以前阪大のイ号館での展覧会は見たが、こちらの修学館でのそれは初めて見る。
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綺麗なカフェテラスもある。
レトロモダンな建物の中で好きな展示を見るのが一番嬉しい。
マチカネワニのホネが吹き抜け空間の壁に張り付く。
床や窓の色ガラスもアールデコ風で素敵。
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大阪パノラマ地図をじっくり眺めると、今も残る建物や、失われた地名などがあり、たいへん面白い。
元々地図を見るのが好きで、路線図も大好きなわたしには、これが楽しくて仕方ない。

全国の富豪の番付もあった。幕末から明治末までの数次に亙る長者番付。
今も家業が盛業な人もあれば、後に零落した人もあり、盛者必衰の理を顕す・・・元禄の紀文の時代となんら変わるところがないわけです。
鴻池、鹿嶋、伊藤、辰馬、原・・・「ああ、あの人か」と思う名前を見つけたりなんだかんだと感慨にふける。
浪花名所図もいくつか。蛸の松などは『神宗』が商品と一緒に案内状の挿絵にも使用していたから、知るヒトも多いだろう。

クラブコスメのポスターも複製品が。今春はクラブコスメ(中山太陽堂)の展覧会がなくて淋しかったが、その分をここで見ている気分になる。

大阪オリジナル商品一覧表が面白かった。
バッテラとか回転寿司とか枚挙に暇がない。それにしても、近年はホンマにアカンなぁ・・・
うちの会社も今やトップと三役が九州人に占められているので、大阪流のアホらしい賑やかさがないしね。アホなことしてナンボやねんけどな。

阪大は帝國大学としては出生が遅かった。
町人の自治による発達があったからかもしれない。
阪大の母体になったのは適塾や懐徳堂などの、町人の町人による研究機関から。
それらの資料や、湯川秀樹博士の研究やノーベル賞の賞状などの他、不思議なコンピューターまであった。パーソナルでないコンピューター。

色んなことを考えさせられる展覧会でしたな。7/5まで。
しかしつくづく大学と言うのはよいものです。
自分たちが心血注いだ研究内容や必死で蒐集したコレクションを、こうして無料で見せてくれるのだから。
阪大、京大、東大のほかにも、私学には多くのミュージアムがある。
これからも出来る限り見て回ろうと思っている。

IMGP4397.jpg テラスにある山羊の水道。
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コメント
こんばんは
児童文学館と図書館の統合は、本当にとんでもないですね。
仰るとおり「文化そのものへの敵意・嫌悪感」があるとしか考えられません。
橋下知事は、「大阪を心から愛している」と言いながら、
実際は大阪のイメージダウンに貢献しているような気がします。
脇道にそれたコメントで申し訳ありません。
2008/06/20(金) 19:36 | URL | lapis #e8.b9ePc[ 編集]
脇道ではなく本道です
☆lapisさん こんばんは
ありがとうございます。
わたしの言いたいことをこうして汲み取ってくださり、嬉しいです。
ごまめの歯軋りという言葉もありますが、まったく己の無力さに絶望と虚無感を懐く日々です。
秦の始皇帝、ナチスドイツと全く同じことをしてるのを、なんとも思っていない・・・怖いことだと思います。
ただただ閉塞感ばかりが募ります。
任期満了後の大阪は、いよいよ索漠としそうです。再生は不可能でしょうね・・・・・・・・・
2008/06/21(土) 21:59 | URL | 遊行七恵 #-[ 編集]
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