これまで一度も出向かなかった樂美術館に入った。
何故行かなかったか。理由はいくつかある。
ここからそう遠くない茶道資料館で樂焼を見ることがあるから。
茶道具関係の美術館や展覧会に行けば、必ず見ることになるから。
単に怠惰なだけ。
・・・たぶん、三つ目の理由が一番かと思う。
旧西陣電話局から少し北にある美術館は、たいへんシャレた造りの建物だった。
今回、特別展示があり、それを見たくて来たのだった。
長谷川等伯・雲谷等益 山水花鳥図襖&樂美術館 吉左衞門セレクション
日本画の特質を考慮して、展示替えがあるので、どちらも共に見るには、この日が都合よかった。
長谷川等伯筆「山水松林図襖」 東博にある国宝のそれの先行作品らしい。
詳しくは以下に。
館蔵の長谷川等伯筆「山水松林図襖」と雲谷等益(伝)の「花鳥図襖」を主に、吉左衞門セレクションとして選りすぐりの館蔵樂歴代と光悦を含む他作品で構成いたします。
等伯筆「山水松林図襖」は、京都国立博物館に寄託しているもので、開館以来今回で2回目、久しぶりの展観となります。大徳寺三玄院方丈を囲む大襖絵でしたが廃仏毀釈の折同寺を離れ、内4面が樂家蔵となり、後に館蔵品となったものです。残り32面(重用文化財)は圓徳院に所蔵されています。特に当館所蔵の4面の「松林架橋図」は、東京国立博物館所蔵の等伯筆「松林図」(国宝)に共通し、それの先行的な作品となるものです。
雲谷等益筆(伝)「花鳥図襖」3面は、廃寺となって今はなき大徳寺碧玉庵にあった襖絵の内の3面であることがこのほど分かりました。現存の等益の花鳥図としては、東福寺蔵「花鳥図屏風」等がありますが、山水図にくらべて極めて数少ないもので、本作は等益の研究上貴重な作品となり、重要な新発見として今回初公開となります。
ただし、作風の上から等益の作風と共に等益の子等與の特色も見られるところから、今回の発表では「伝等益作」としました。等伯の雨後の松林のような匂いは薄く、地模様の桐文が目に付いたりする。しかしその存在感の薄さこそが、魅力の根源なのかもしれない。
雲谷等益筆(伝)「花鳥図襖」 白梅が咲き、地には白水仙などがある。
昔の襖絵だから、そう大きくもない。
絵はこの二枚で、あとは歴代の樂家の器が並ぶ。
なんと言ってもわたしは三代目道入、通称ノンコウがいちばんいい。箱書きでノンカウという文字を見ただけで嬉しくなる。
笹乃絵黒樂 金色の舌平目のようなものが二枚飛ぶ。それが笹の葉だが、とても可愛い。
了入 赤樂 へらが梳りを深くみせ、釉薬の係り具合がそれを深めて、まるで雪が降る中で、夕日に染まるヒマラヤ山脈のように見えた。
慶入 貝貼り白樂 銘「潮干」 見込に小さな貝が貼りついているから、飲んだ後の楽しみが見えるような茶碗。
二階では香合が並んでいた。
例によってノンコウばかりを偏愛する。
うさぎ香合 串の頭で目鼻を作ったような兎。面白い顔立ちだが、愛嬌に富んでいる。
葛屋香合 家の形の香合。これも可愛い。
四方屈輪香合 彫が深い。真四角に造形されていて、ぐりぐりしているから、なにかエンブレムのようでもある。しかしこれは恐ろしいほど、薄い造形なのだそうだ。
光悦 黒樂 銘「村雲」 チカチカ光るようで、とても綺麗。チカチカチカチカチカ・・・
釉薬の不思議を実感した。まるで梨地のようだ。
ノンコウ 黒樂 銘「木下」 こちらもチカチカ。中に元気な心電図のような線が入っている。薄さがなんとも好ましい。
見飽きることなく眺めたが、やはりノンコウが際立っていい。
当代の樂吉左衛門さんがセレクトしたそうだが、本当に素敵な作品ばかりを集めていた。
ところで書かなかったことを思い出した。
滋賀の佐川美術館には当代吉左衛門さんの特別展示室がある。
それはまるで疾風のような強さを感じさせる展示品ばかりだった。
不思議な魅力に満ちた樂焼の、ご本家の美術館に行くことが出来、やはりよかった。
惜しくも絵はがきなどが充実していないが。
しかし本当に来てよかった。
一人では知らないので 行かないところでした。もう一度 訪れてみたいです。
群馬の方と福岡の方が、京都で遊ぶ。
いいですね〜〜〜
大徳寺の界隈も好きです。
一度そこでお茶をよばれたことあります。
樂歴代の美が納められた建物は、とてもモダンですね。
今月は広島暮らしが半月ほどになりそうです。ふぅ。
樂美術館にいらっしゃったとのこと。中立売は、私の毎週の徒歩通勤の道なんです。
それはそうと気づかれたかなあ、魯山人の篆刻「御水引老舗」の看板。中立売から油小路を樂美術館へと曲がるところから見えている茶色のマンションの、一階がクロネコヤマトの営業所になっているところに掛かっています。でも遊行七恵さんのことだから、とっくにご存知かもね。
洛中には近代の画家・書家が揮毫した看板が多いですね。
一時期、そんなのばかり探検したことがあります。ついでに商品も購入したりしてね。
(ついで、と言うのがオツでした)
樂美術館の近所の旧西陣電話局にはしばしば建物見物に行きます。
やっぱりご存知でしたね。という以上に、揮毫篆刻看板を探検しまくられたようで・・
来週、海杜美の展示入れ替えで、しばらく広島暮らしです。その間にちょっと大分も行って、来年の展覧会のことを相談してきます。お蔭様で東大阪の方も、もう少し続きそうです。
先日講演していただいた橋本のK氏も、遊行七恵さんのブログをよくよくご存知でした。いまや、美術関係者で知らない人はいないほどのチョー有名人ですね〜。
ご苦労様です。
東大阪も継続と言うのは嬉しいことです。
>いまや、美術関係者で知らない人はいないほどのチョー有名人ですね〜。
またまた〜〜〜悪名高き(笑)。
ところで友人が橋本市にいます。
一度行こうと思ったまま不義理なわたしです。