菊人形で高名な枚方。今は本格的な菊師がいないが、高校生や有志達が拵えている。
1号線沿いの旧街道というのかしら。高速道路が出来る前まではこの道路が主要道路だったそうだ。
淀川のそばの鍵屋は今では資料館になり、往時の資料を展示する。
鍵屋の表はこんな感じ。
瓦にも鍵柄。
ご近所さんも古い建物を生かしているところが多い。
屋号に合わせた意匠。
隣のビルにもこんな装飾がある。
鍵屋と言うのは宿屋で、近年まで営業していた。
今も予約すれば当時のお料理を出してくれるそうだ。
資料として、紀州藩士の晩御飯モデル。
けっこうおいしそうやん。
享保年間に将軍吉宗が象を呼んだけど、その象ご一行さまが通った記録が残っている。
クリックすると拡大化するので、文も読めると思います。
(それにしても見学後、象はどこに行ったのか。帰ったのでしょうが、凄いなぁ)
枚方は交通の要所だから、色んなエピソードがあるものだ。
吉田初三郎による鳥瞰図もあった。
いいですねえ?
驚いたのは、幕末遊撃隊の資料があったこと。伊庭八郎なんて名前を見たら泣けてくる。
わたしは池波正太郎の『幕末遊撃隊』のファンなのだ。
原文と現代語訳と。
こちらもクリックどうぞ。
鍵屋の廊下は磨き抜かれて黒光りしていた。
二階には格天井の大広間がある。
大きな照明があるが、ここにも鍵の意匠。
階段の手すりの意匠にも鍵がある。
今回は広重の五十三次などが展示されていた。それから「くらわんか舟」で使われたお茶碗なども。
ところで枚方は北河内なのでコトバにも飾りがなく、ストレートすぎる物言いなので、政権が徳川に移ったとき、コトバが良くないのはカンニンしてくれと願った。
家康はOKを出したので、水上商売「くらわんか船」が発達したそうだ。
小さい大阪でも摂津河内泉州浪速と、それぞれ異なる文化とコトバが生きていたのだ。
鍵屋の内部には、その「くらわんか舟」の再現もある。
菊人形も展示されていた。何故か森の石松と茶屋娘とか。
これは何の人形かわからないが、着物の柄が凝っている。
マンホールにも菊と舟の意匠がある。
これは枚方市のマークかな。帆船やから、いかにも昔の枚方らしい。
それで線路挟んだ向うにはひらかたパーク(通称ひらパー)がある。
今では関西有数の遊園地。(テーマパークと遊園地は違うぞ)
物凄い集客やな。感心しつつここは菊と薔薇が有名なので、それらを眺める。
しかし物凄い人混み。幸いランチタイムと言うこともあって、ホワイトサイクロンに乗りに行ったら、まぁ空いてた。一人でジェットコースター乗るのもオツなものよ。
木造なの。
偶然にも先頭に座りました。
騒ぐと声帯がイカレるので、騒がない。目を見開いて線路とその先とをみつめ続ける。
スリル満点。こないだ「キーチ!」で自転車二人乗りして山から下へ降りる狭い道路ガンガン走り、事故る寸前、みたいな情景を見て、久しぶりにそういう感覚が味わいたくなったのだ。←あぶない奴めが。
ああ面白かった。
ここではかぐや姫の菊人形があった。
クリックしてください。菊人形による物語。
大体こういう細工見世物は西日本にいい職人がいたのだ。熊本出身の活人形師・松本喜三郎や安本亀八とか。
以前から彼らの拵えた活人形を見て来ているが、本当に凄い。
幕末には、浅草の奥山で「上方下りの細工見世物」が爆発的な人気を誇っていて、国芳も国貞もその様子を描いている。
国立演芸場の資料室では12/20まで「
演芸資料展?見世物を中心に」展開催中。楽しみ・・・
今、都内で菊人形を見ようとすれば、巣鴨か湯島で開催されているらしいが、まだ続いているかどうかは知らない。枚方の大菊人形も一旦終了し、今はボランティアや有志の人々の仕事なのだ。
以前文京ふるさと歴史館で『菊人形今昔展』を見てから、その歴史などを知った。
枚方は北摂からは遠いが、遊んだ価値のある場所だと思う。
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私の住む街にも十年ほど前まで営業していた古い旅館があって建物は現在も残っているのですが、いまだ活用方法が見つかっていません。
ひらかたパークの菊人形については母から話を聞いたことがあります。
私は菊人形を見たことが無いのですが、まるで本物の着物のような表現ができるということを遊行様の写真で知って驚きました。
愛媛県内には大掛かりな菊花展で有名な場所があって、幼い頃に何度か行きましたが、そのときの楽しみは菊花展よりも温泉のジャングル風呂でした(笑)
やっぱり古いものが今も残っているのなら、それを活用しないでいるのは、勿体無いですよね。
大阪の箕面に立派な別荘が棄てられてたのを、五年前に手を入れ宣伝してから、随分人気になったようです。
四国はお魚や野菜がおいしいのですから、それもまとめてアピールできたらいいですが。
>楽しみは菊花展よりも温泉のジャングル風呂でした
むかし、宝塚歌劇には遊園地と温泉がありまして、歌劇より遊園地と温泉が楽しみなわたしでした~(笑)