美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。
今日は奈良にお水取りのお松明を見に行った。
修二会しゅにえ、といい1250年以上続き一度も中断したことがない行事である。
本当は2時間くらい待つ気でいたが、急遽ひとりぼっちになったから、なんもない地にじーっと待てず、その間に用事を入れたので、東大寺の二月堂の前には入れなくなり、第二拝観所からお松明を遠望することになった。ここから見るのは二度目。
まだ立ち始めは頭上に朧月がある。

二月堂もまだ灯りだけの姿。

ぼやけていても気にしてはいけない。
さていよいよ鐘が鳴り、お松明が回廊を駆け上がりだす。これは近場からならたとえ物音は聞こえずとも気配を感じるので、興奮が高まってくるのだが、やはりこれだけ遠いと気持ちも静かになる。
とはいえ背後の人だかりからギラギラのフラッシュ嵐が。
やっと始まる。既にこの行事が練行衆の修行のためのものだと知らないヒトが多数という状況。
ああ、始まった。わたしのカメラのウデではこんな程度しか撮れない。

こちらは夜間撮影ではないモードでの撮影。

詳しくはこちらで
スライドショーがある。音声に注意。
音声も気配もない中、フルカラーの無声映画を見るような気分で、お松明の動きを追った。
火の粉が散るのがわかる。
数年前、初めて行ったときにはかぶりつきにいたので、モロに火の粉をかぶり、それで異様に興奮した。あれからどんどん遠く離れてしまう。
お水取りが春を呼ぶ。
そして春はセンバツから。
そんなことを思いながら見飽きることなくみつめた。
静かな感動が湧いたところで終了。大阪へ帰還。電車の中で日本が韓国にボロ勝ちしているというメールが入ってきた。イチローの大活躍らしい。
たぶん、韓国戦に焦点を合わせてたんちゃう、と返信して私も急いで帰った。
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行事と言えば、花祭の時期の元興寺と、薬師寺の天武忌(準備中だった)しか見た事ありません。
最近は初詣も行かないし....
蒸発させる儀式だと思い込んでいました。
入江泰吉も真っ青な写真です~
これは一度くらい間近でご覧になることをお勧めしたいです。
でもこれは1258年間続く、修行の一環の行事なので、わたしみたいに浮かれたらあかんのですが(笑)。
初詣は基本的に1/9~11のえべっさんです。それまではまず初詣しません。
墓参りも最近ご無沙汰してます~~
☆一村雨さん こんばんは
>二月堂の水分を蒸発させる儀式だと思い込んでいました。
(^^b)座布団2枚です。
乾燥したおしてますよ、二月堂。うふふ。火事にならないか心配しているわたしです。
>真っ青な写真です~
赤いヨダレのような・・・(笑)
お水取り、私が奈良にいた時に、真下で見ることができました。
お松明の火の粉を頂くとその年無病息災で過ごせるとか。
和紙を貼り付けた糊こぼしの椿も可愛らしく、お松明を階段下からそろそろ運んで、二月堂の欄干でバサバサ振り回すお坊さんのきりりとした顔も、バリバリ燃える松明の音も、炎の祭典はなぜかときめきます。その時は何日か通ったのでした。良い思い出です!
サムライジャパンは、ガッツリ勝ちすぎましたね!!
あの火の粉をかぶるのがいいんですよね!
もぉホント、真下なんてコーフンの坩堝ですよ。
韃靼帽というのが小さい子供たちに与えられるそうですが、わたしもほしいなぁ・・・
造花の椿、可愛いですよね。
それに奈良市内の和菓子屋さんがお水取りにちなんだお菓子を拵えるのも楽しいです。
毎年のように関西ブログ友の皆さんがウキウキされていらっしゃり、
羨ましく拝見していたお水取りが、ちょっと身近に感じられました。
それ以降、何故か十一面観音さんにもご縁が度々で不思議なリンクを
楽しんでおります。
TBお送りしましたので、宜しくお願い致します。
うわぁ、素敵ですね!
こういうご縁は大切にしたいですね。
いつの時代の升なんやろう、と心が弾む思いです。
またうかがいます。