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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

近世大坂画壇をのぞく

大阪にはむかしむかし文化があった。
大坂文化の中心には木村蒹葭堂がいて、そこから放射線状に様々な文化人が機嫌よく遊んでいた。
画壇も華やかで、やっぱり「ぜぇろく」らしい行動を見せていた。
大阪歴史博物館には、彼ら大坂画壇のエエ絵ぇが色々集められている。

今も昔も大阪の人間は「なんかオモロイことせなアカン」という使命に燃えている。
自分も楽しい・周囲も楽しいことを遂行するギムがあるから、色んな楽しみを見つけた。
現代はマスコミが作った悪いイメージが先行しているから、本当の意味での「スイさ」は失われているが、江戸時代には当然その感覚は活きていた。

文政三年「佛林狗追憶詩画帖」 
cam158.jpg
大坂の漢詩人・武内確斎の飼うてた狆の供養のために、皆さんが詩や絵を寄せたものを集めた画集である。猿の絵で有名な森狙仙、森徹山、猫が上手な上田公長らの絵に、頼山陽らが詩を寄せる。
その狆の在りし日の姿。う??む、やるなぁ。

カエルの絵を好んで描いた松本奉時が若冲に倣って描いた、と記す「白象図」。
cam159.jpg なんとなく面影がある。
同時代の人だし、若冲は京都の火災を避けて大坂に避難していたし、ファンは多かったのだろう。
実際おつきあいがあったと古文書には書かれている。
こちらは若冲のゾウさん。こないだ「新発見」されたもの。
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その奉時の絵の師匠の一人・福原五岳を中心にした展示が、先週まで大阪歴博であった。
三幅対の一。なかなかの美人仙人である。
cam157.jpg
人物画の名手と謳われただけに、視線や指先に魅力がある。

本当にこういういい絵が色々残されているのに、それをもっと宣伝しないのは何故なのか。
偶然行った時に「見る」ような展示では、もったいない。

最後にこんなものを見た。
この当時の絵師評判記。享和二年・筵破居士「浪華なまり」より。
「・・・画ハ 当時あまねく流行のものにて 筆 意をふるふ人々ハ 周峯、狙仙、月岡・・・席画ハ福原、米山人、蒹葭堂。 耳長斎の戯画ハ鳥羽の僧正もはだしにて・・・」
耳長斎の展覧会は大阪の隣・伊丹市立美術館で行われ、これは大人気で図録も早々と完売していた。
大阪近接の市立美術館がこうして企画しているのだから、本家ももっと展示と宣伝をがんばろう。
モチグサレ・ダシオシミは却ってモッタイナイのだから。
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コメント
No title
やはり動物の絵は和みますね(^^)
ゾウさん、パッと見て若冲さんの絵だ!!と思いましたが、上のほうは模写なのですね。さすが人気の若冲さんです。「パオオオォオ~ン」という声が聞こえてきそう(笑)
大阪の美術館・博物館までは、なかなか足を運ぶ機会がないのですが、これらの作品はぜひ間近で見てみたいと思いました。
でもあまり大きく宣伝されると、普段美術に興味のない人まで集まってきそうでイヤだなあ・・・(笑)
2009/04/14(火) 09:07 | URL | tanuki #s.Y3apRk[ 編集]
☆tanukiさん こんばんは

>「パオオオォオ~ン」という声が聞こえてきそう(笑)

うふふ、ぴったりです。
江戸時代、吉宗の時代にアジアゾウが来たのですが、
みんながみんな見れたわけでもないのに、絵が多い。
珍しいと思う気持ちだけでなく、ゾウさんファンが多い証拠?!
2009/04/14(火) 18:34 | URL | 遊行 七恵 #-[ 編集]
席画ではなく
唐画では?
2009/06/05(金) 15:55 | URL | 通りすがり #-[ 編集]
☆通りすがりさん こんばんは

> 唐画では?
ご指摘ありがとうございます。
なんせ自分のばっちぃ字で書いてるもんですから読みそこねも多いので、こうして教えてくれはると助かります。
2009/06/07(日) 22:15 | URL | 遊行七恵 #-[ 編集]
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