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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

大阪市立美術館の近代日本画

昨日の続きで、大阪市立美術館の近代日本画。
関大で開催中の菅楯彦の作品が出ていた。
関大では庶民の暮らしを描いたものが並んでいたが、ここでは歴史画家としての作品もある。
千槍将発 cam190-3.jpg
エイエイオーな絵。兵たちの顔つきも鋭い。背景が何かはわからないが、近代以前の兵たちは皆こんな顔をしていたのだろう。

春秋泊花人 こちらは芝居小屋の裏手に広がる路地の活気を描写。
藤の花、胸から下げた箱で人形操りを見せる傀儡師、人形は三番叟を舞う。僧や女客が行き交う道。楯彦の絵にはいつも活気がある。

生田花朝女 春昼
cam191.jpg
花朝女は楯彦の弟子。似てはいるが、独特の優しさがある。
生玉神社の絵馬堂で遊ぶ子供たち。絵馬はまだ色も鮮やかで、六歌仙や物語絵が見える。
以前この絵を見てから、生玉神社に出かけたことがある。
天王寺を出発点にして、一心寺、生玉神社、高津神社と来て空堀商店街を経由して、上本町まで歩いた。←歩きすぎ。
昔の大阪を描いた絵や随筆に従って歩くと、所々にその頃の名残があり、とても楽しい。
生玉神社の絵馬は褪色し、何が描かれているかすらわからなかったものもあったが。

島成園 春の宵  ややグロな描写の舞妓がいる。艶かしさを通り越すとグロテスクになる。成園にはそうしたところがあり、京の梶原緋沙子の若い頃と共通するものがある。
無題  これは一旦表に出てからはよくあちこちに出かける絵で、下絵の前に頬に痣のある女の姿が描かれているもの。実際の画家にはそんな様子はないそうだ。社会的な思想の現われもあったそうだが、その辺りはよくわからない。

北野恒富 夜桜 「浪花の悪魔派」と謳われた恒富だが、ねっとり描写だけではなく、あっさり系の美人画も多い。これは後者。お納戸色の着物が愛らしい舞妓が少し微笑んで、桜を見上げている。
cam190.jpg

上島鳳山 狂言図  屏風に12面の狂言図を貼り付けている。靭猿、武悪、関寺小町などが見受けられた。1875?1920年に生きた画家だから、その頃の名人たちを見ての絵だろう。
絵として見るだけでなく、かつての名人たちの姿を偲ぶ力がこうした作品にはある。

他に庭山耕園の作品が多く出ていた。画帳もあり、独活や白い山吹、石楠花などが描かれている。花鳥画によいものが多そう。

成園 色紙集  美人画と子どもの姿とそれぞれシリーズがある。美人は現代風なのもいれば、そうでないのも。弁天小僧が浜松屋で諸肌を脱いで刺青を露わにする後姿など、シャッキリして綺麗。
ヴァンプ風な女もいた。摘草をする女もいる。
こうした絵を見るのは楽しい。

もっと宣伝すればいいのに、大阪はどうも文化に関しては完全に空回りしている。
惜しいことだった。5/17までこれらの展示は続く。
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コメント
No title
こんばんは~(^^)
先日、やっと小袖展を見に行ってきました。
企画展だけでもすごいボリュームだったので、常設展も本当は見て回りたかったのですが、他の用事等もあり、時間的な都合で割愛・・・というもったいないことをしてしまひました(汗)
遊行さんの記事で鑑賞させていただきました♪(^^ゞ

最近大阪に行く機会がなぜか増えだしたので、またぜひこの美術館を訪れたいと思います。

2009/05/01(金) 20:20 | URL | tanuki #s.Y3apRk[ 編集]
同感です
素晴らしい常設なのに、小袖展だけ見て帰って
しまうお客さんが多いのでもったいないです。
「もっと宣伝すれば良いのに」に一票投じます。
2009/05/03(日) 19:53 | URL | meme #z8Ev11P6[ 編集]
ただいま帰りました
☆tanukiさん こんばんは
一度みちがつくと、足取りも軽くなると言う感じですよ。
ぜひぜひおいでください。
ここは本当にいいものを持っているので、またご覧になってくださいね。


☆memeさん こんばんは
東博の常設のよさ(中身は無論、宣伝や企画全てを含め)を知るだけに、歯がゆくて、イライラしますよ。
がんばれ大阪市立美術館!!
2009/05/04(月) 22:19 | URL | 遊行 七恵 #-[ 編集]
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