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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

鈴木其一 江戸琳派の風雲児

細見美術館で鈴木其一の名品を色々見た。
前期には行き損ねたので、桃の花をめでる西王母には会えなかった。弓張月も前期だから、惜しいことをした。

師弟によるコラボ作品もある。
文読む遊女  弟子の絵に師匠の賛。師匠は名うての嫖客で、弟子もお供に相当吉原通いもしたそうなんで、こういうのは自家薬籠中の作品だろう。

稲荷山図  天保2年の作。にじみ・ぼかしのいい仕上がり。鳥居は見えず。稲荷山と聞けば伏見しか思いつかないが、其一はそれを描いたのかどうか。

青紅葉に小禽  洞に小鳥がいる。可愛い。こういう作品こそ手元に愛蔵していたい。実際これは個人蔵。

琳派と言うものは、しみじみと愛でていたいものだと思う。絵でも器でも。

牧童図  十牛図の流れではなく、これは愛らしい風景。牛はあっち見てて少年を見向きもしない。綱を引く少年は懸命だが、牛は知らんぷり。
可愛い構図。がんばれチビッ子!

木蓮に鷺図  黒紫の花が綺麗。縦に縦に花が咲く。これはさる藩主の賛があるもので、他藩でも抱一のお弟子さんは人気が高かった証拠。

ここらあたりはまだまだ修行中というか、本人のスタイルが立つ以前の作品群。
次には其一様式の確立、としてみごとな花鳥画が並んでいた。

朴に尾長鳥  白い花が大きく咲いて、見事に輝いている。艶のある花びら。葉は垂らしこみの技法。鳥はその花を見ず、どこかを見ている。

秋草夜景図  影絵風な面白さがある。秋の夜長を感じるような絵。

紫陽花四季草花図  丸い大きな紫陽花は淡青色。色の濃い青朝顔、ススキ、水仙など、可愛い花々が、まるでこちらを意識しているかのようにして、描かれている。

水辺家鴨図屏風  枕屏風なのか、とても低い高さで、そこに低さに応じて描かれたか・または元が低い奴らだから屏風も低いものになったか不明な、可愛いアヒルたちノコノコ歩く図がある。こういうのも楽しくていい。

江戸好みの主題というと、富士山に節句画、吉祥画だが、ここらはあんまり好みではなかった。しかし菜の花とレンゲとで立ち雛を拵えたのを描いた絵は、可愛くてよかった。
ちょっと自分でも拵えたくなるようなヨサがある。

他にも其一の弟子筋の人々の絵も並んでいた。描表装の作品も多く、それを眺めるだけでも楽しい。伊勢あり、花鳥画あり、なぜか閻魔王図まである。

機嫌よく見て回れて楽しめる、いい展覧会。12/13まで。
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