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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

ジョサイア・コンドル建築図面展

京大総合博物館ではジョサイア・コンドルの図面を集めた展覧会が開かれている。
タイトルは「日本文化に見た夢 お雇い外国人建築家コンドル先生 重要文化財ジョサイア・コンドル建築図面」という長いものだった。
等身大コンドル先生の建て看板があり、センセイの視線を気にしつつ、ガラス越しに建築図面を眺めた。

なにしろ河鍋暁斎のお弟子さんで暁英の雅号も持っている。
横浜美術館に、裃姿の肖像写真も残っているくらいの親日家である。
絵の巧さはちょっとやそっとではない。
透視図をじっくり見れば、玄関の影などが描写されている。
建築家の図でありながら、水彩画家の絵でもある。

先般清水組(現・清水建設)の「明治・大正お屋敷ドローイング 近代住宅彩色図集から見た清水組の仕事」を見たが、あちらも素晴らしく美しい、建築完成予想図の集合展だった。
このコンドルの透視図も実に美しいもので、共通するのは<観る者に夢を見させる>図面だと言うことだ。
つまり、施主の立場で眺めると、これほど憧れ度の上昇する絵は少ないのだった。
「こんなステキな建物を作るのなら・・・」と何も考えずに依頼してしまいそうになる。

ここにあるのは裏霞ヶ関官邸、ニコライ堂、唯一館、赤星家大磯別邸、鎌倉海浜院ホテル、岩崎家箱根湯本別邸、岩永邸など。
美しく、そして詳細な図面。濃やかな愛情さえ感じるほどの素敵な図面だった。
(国立科学博物館―産業技術の歴史というサイトに、これらの図面があるので、詳しくはそちらをご覧下さい)

特に岩崎家箱根湯本別邸は素晴らしい作品だった。
岩崎彌之助がスイスの建物に感銘し、その意を受けて設計したから、どことなくスイス・シャレー風でもあるが、玄関の影のつけ方などが本当に優雅だった。

未構築の神戸布引の川崎邸図面を見ると、ギザギザな感じが面白かった。

コンドル作品のうち、現存する建物は残念ながら少ないが、それでも今なお活きるものもある。
綱町三井倶楽部、旧島津邸、古河邸、ニコライ堂、三菱開東閣、旧岩崎邸、桑名の旧諸戸邸(六華園)など・・・
そのうち清泉女子大本館(島津邸)だけはまだ入ってないが、他は全て撮影させていただいた。
(改めて申します。お世話になりました、ありがとうございます。皆様がた・・・)

他にデジタル修復されたニコライ堂の特集があった。壁には巨大なニコライ堂のドーム図があり、まるでそのドームに登って、駿河台を眺めているような心持になった。
(実際には「ロミオの青い空」の煙突からミラノ全体を眺めるあの気分と言うのが正しい)

これは科学技術振興機構の技術で見られるようになった図面なのだ。
詳しくはこちら
タッチパネルを撫でて、好きな装飾を拡大化させたりロングにしたりして、ちょっと遊んだ。
それにしてもやはりこうした技術はどんどん進歩していってほしい。

他にコンドルが日本文化を紹介した功績についてのコーナーもあり、かなり楽しめた。

非常に面白い展覧会だった。クリスマスイブまで開催中。



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