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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

やっぱり大好き幕末浮世絵

とにかくわたしは幕末の浮世絵が大好きで、しかも絵そのものに物語性があるのが最高。
(ああ、早く板橋へ行きたいものだ)
先月見た分をちょっとだけ回想。

既に終わったがUKITOE TOKYOで「江戸の英雄 後期」を見た。
前期展の感想はこちら

芳年の明治の浮世絵を見る。
不知藪八幡之実怪  八幡の藪知らずというやつですね。(なんでも市川市にあるらしい)
人骨、死鳥、エノケン顔の烏天狗、なにやら正体不明のモノたちがいる空間になぜか水戸黄門がいる。篁をヤブと読ませる文がある。ときめくなぁ。

美勇水滸伝 白縫  これは「椿説弓張月」にある情景。
裏切り者を捕らえた白縫は侍女たちに命じてその男を身ぐるみはがして棒杭に縛り付けるや、自分は琴を弾き、その音曲の流れの中で、侍女たちに釘を打たせ続ける。
男が悲鳴を上げ続けるのを楽しむ、という趣向。釘は一本一本は致命傷にはならぬ程度の深さに打ち続け、しかしその数は多い。苦痛は長く、出血も長引かせ、死に至らしめる。
わたしも絵の中の白縫のように、見ていた。

暁斎にも血みどろ絵がある。
しかし彼は精神を病むこともなく健全に生きた。
大石瀬左衛門信清 寺坂吉右衛門信行  顔のナマ皮膚を剥いでる?
忠臣蔵もなかなか怖いなぁ。

珍しい絵を見た。
国周 善悪鬼人鏡 弁天小僧菊之助cam375.jpg
なんと自殺するシーンを描いている。舞台でも今では弁天が死ぬシーンは上演されないが、明治初の頃はまだ上演していたのか。
弁天は立ったまま割腹するのだ。

国貞では役者絵で面白いものが多かった。
豊国揮毫奇術競シリーズ。将軍太郎良門 将門の息子ということで背後に七つの影が見える。
国芳は今回忠臣蔵と水滸伝の好漢たちが大量に出ていた。

芳虎の版下に善知鳥安方忠義伝があるが、これがかなりよかった。
なにしろガマガマしてる。背景と現物とがガマガマ。腹切り、呪法、祈祷・・・いいねぇ。
この話を基にして皆川博子は「滝夜叉」を書いたと思うが、あの小説は皆川さんの中でも非常に好きな作品の一つ。
他にも竜宮の玉取があるが、師匠の国芳は逃げるシーンをよく描いたが、この弟子は海女が立って腹を切るシーンを描く。そしてその腹に玉を隠すのだ・・・

ほかに読み物の挿し絵で楽しい絵があった。
新案松谷漫画 山本松谷という絵師は初見。
ご飯をよそう若い山姥。おかわりをねだる金太郎。その並びに熊、鹿、コグマ、ウサギたちが正座している。みんな箸遣いがなかなか上手。

楽しいものを多くみせてもらった。ありがとう。
明日からは「東海道五十三対 物語でたどるもう一つの東海道」という展覧会が始まる。

次にたばこと塩の博物館2階の浮世絵コーナー。
cam374.jpg
「暖を取る」というテーマで集められた作品。
江戸時代のことですから火鉢くらいしかありませんわな。
それか衾にくるまるとかぬくいものを食べるとか、そんな感じ。
芝居を見に行っても最近は冬の実感が薄いから、舞台で「寒いよ、オトッツァン」とアワレなのを見てもちっとも同情できない。
あかんなぁ、これは。しかしながら真夏の「暑い暑い」はつよーーーく頷けるね。

二世国貞の女と猫がいる光景はよかった。外には紅梅が咲いているがまだ寒いので、火鉢がある。こういうのがいい。よくわかる気がする。
西川祐信にも同じような構図の絵があった。
こちらはちょっと色っぽいのだが。

おもちゃ絵の芳幾の「新版お座敷道具屋」はおもしろい。水屋に火鉢にコタツ・・・尽くしなのがいい。

最後にこちらは先月末で終了した「女と旅と広重」展チラシ。
cam373.jpgクリックすると拡大します
上は広重「伊勢名所 二見が浦の図」
初夏なのか。足拵えは赤いのを巻く人もいる。

下は芳虎で、丑の刻参りにきた女が狐の嫁入り行列をのぞく図。女の後の小さい祠に五徳に蝋燭をつけたものと、呪いの釘を打つ金槌らしきものと胸から下げる鏡が置かれている。
戯画は戯画でもブラックなところもあって、楽しいなぁ。

来週末は板橋区立美術館へボローニャの浮世絵を見にゆき、来月は品川区立歴史館へも館蔵の浮世絵を見にゆくのだ。
みんな幕末の浮世絵。楽しいなぁ、本当に♪
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