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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

六甲のロイ・スミス館

六甲山へ行くから昼から休むね、と職場で言ったらみんなが言った。
「今の時期やと、アイゼンいるよ。滑落とか大丈夫か」
「ケータイはちゃんと充電してるか、チョコとか持って行きや」
・・・確かに登山するならそれ不可欠やな。
でもわたしは「ファイトー!」「いっぱーつ!!」な登山はしません。

阪急六甲駅からタクシーで津賀川上流の神戸大学所蔵のロイ・スミス館へ向かった。
IMGP7593.jpg
この和洋折衷の近代建築はこれまであんまり公開されていないらしく、わたしも資料などで見た記憶がない。
設計は御影公会堂や甲南漬資料館などを建てた清水栄二。
施主はイギリス海軍の血を引く貿易商・大谷氏。建物は昭和11年完成。持ち主の変遷があり、昭和35年に神戸大学関係の所蔵となり、大学の功労者スミス氏の名を与えられて、外国人研究者の宿舎などとして、現在も活用されている。
玄関先。IMGP7651.jpg
この楕円の庇にはナジミがある。同じ清水の建てた御影公会堂の外観とよく似ている。

玄関内にはマントルピースもあり、素敵なタイルも貼られていた。
二階は今日も研究者の方が居られるので、今回は見学できず。
玄関ホールは意外なくらい天井が低く、階段へのアプローチもそうそう大仰ではない。


建物の西端には和室があり、回り廊下の天井にも工夫も凝らされている。

和室の照明器具が可愛い。
IMGP7615.jpg  IMGP7616.jpg
建具もいい感じIMGP7619s-1.jpg
障子も雪見ならぬ海見窓がついているが、あいにくマンションが建っていて、庭しか楽しめない。
庭は京都の庭とは異なる様式。これはこれでいいと思う。
IMGP7658.jpg
梅は散り初め、沈丁花は満開、椿は地に落ちていた。
IMGP7660.jpg

和室へ向かうまでの廊下がたいへん暗い。その暗さと天井の高さとが、意識を知らぬうちに変化させるか、洋間の果てに和室があることへの違和感がまるでない。
これはたいへん巧妙な構成だと思う。

洋間の元の応接間には海や帆船をモティーフにしたステンドグラスが嵌め込まれている。
その船は洋船ではなく和船風なのが可愛い。
IMGP7628.jpg IMGP7635.jpg IMGP7641.jpg IMGP7631.jpg

建物の外観はスパニッシュ風なところを取り入れつつ、全部をそれで進めたわけではない。
型に収めず、様々な様式の美点を採り入れている。
こういうところが、本当に施主第一という感じがして、とても好ましかった。
寒いが暮らしやすそうな建物だった。

玄関のステンドグラスIMGP7627.jpg
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