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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

懐石のうつわ―向付と鉢を中心に―

畠山記念美術館は定点観測ミュージアムだが、時々出遅れてアララになる。
だから前後期があれば必ずどちらかしか見れないと言う状況がわたしには、ある。

金曜の朝一番にたどりつくと、静かな環境で見事な懐石のうつわと対峙できる。
懐石に使われるやきもののうち、好きなものは染付と黄瀬戸、鼠志野と言うわたしは、ついついヒイキしながらガラスの向うをみつめる。
cam395.jpg

祥瑞扇面文蓋向 外側と内の絵柄がそれぞれ異なるのが可愛らしく、それが魅力になっている。
形もいいし、なによりも染付の色の濃さが見事だった。

黄瀬戸輪花平向付 、織部手付向付 、上野割山椒向付
チラシにも、これら愛らしいうつわが機嫌よく並んでいた。

水玉透鉢 野々村仁清 これを見たとき「・・・現代作家の作品かな?」と思った。たいへんに新しい感覚がある。クレーターもびっくりなのだが、一体どんな料理またはお菓子を載せるのだろうか。

古九谷色絵牡丹文中皿  図柄の配置が絶妙だと思う。九谷の中でもこれは特に名品ではないか。

織部手鉢 梅柄。これが可愛い。極端なことを言えば○の構成の図形なのにその配列がとても愛しい。白梅と紅梅。

鼠志野蓮文平鉢cam396.jpg
蓮が垂れ下がるのが鉢という枠の中で表現されている。
実物のそばに写真と説明文があり、この鉢には「うずら照り焼き」が載せられていた。
なかなかおいしそうである。

やっぱり懐石のうつわはそれだけというのも美しいが、使われている状況の写真が添えられていると、嬉しい。
(もっと嬉しいのはそのうつわで実際にこちらがごちそうになることなのだが)
ちょっとメニューを書いていってみよう。
備前州浜形鉢 甘鯛の若狭焼
高取手鉢 ナス照り焼き
呉須赤絵金花鳥鉢 マナガツオ西京漬
備前火襷平鉢 鮎の塩焼き
まことにおいしそうである・・・
cam396-1.jpg cam396-2.jpgクリックしてください


色鍋島瑠璃菊花文皿 形が菊かと言えば雲型あるいはシュークリーム型という方が正しい、薄青地に白菊と緑の葉とが描かれている。とても可愛い。
色鍋島が好きなので欲しいと思うが、使うには難しい。

だいたい濃染が好きなので、祥瑞の捻りなどを見ると、それだけでいい気持ちになる。
見込に○囲みにウサギを描いたもの、牡丹が咲いたものなどがあり、楽しく眺めた。
白に青という取り合わせは本当に綺麗だ。

柿右衛門の色絵梅鶯文八角鉢があった。満開の梅の古木にとまる鶯、こちらへ飛んでくる鶯などが描かれていて、更に見込には別な赤い花が開いているのだった。
見込にもこうした表現があると、食べる楽しみがある。

柚味噌皿がある。樂焼である。赤樂。ノンコウだったが、器としては可愛いが、柚味噌を載せる皿としてはどうか。
黒樂の方がよくはないか。そんなことを考えた。

乾山のやきものがいくつか現れた。畠山には乾山がたくさんある♪
色絵牡丹文四方皿 外の縁に どう見ても「皿」の字文様に見えましたな。そして見込には金線に縁取られた臙脂色の牡丹が、後世のアールヌーヴォーデザインのように見えた。

昭和の名人・渡辺喜三郎がこしらえた塗り物も多く出ていた。他のうつわと併せての(合わせての)展示はなかなか楽しい。

紅毛唐子文酒呑 17世紀の作品とあるだけで何焼ともどこの産とも書いていない。見た目はどうもデルフト窯で焼いたもののような明るいフルカラー作品だった。

次郎左衛門雛がお出まししていた。丸顔でとぼけた表情のお雛様。屏風には春山の絵がある。のんびりとした里山を見ると心も和む。
そして抱一の立雛絵も飾られていた。

春らしい優雅な展覧会だった。
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