FC2ブログ

美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

漆の再発見

大阪大学総合学術博物館では「漆の再発見 日本の近代化学の芽生え」展が開催されている。
本当は今日の3/20までだったが「好評につき会期延長3/30まで!」となった。
cam400.jpg
ただしここは大学内ミュージアムだから21、22はお休み。
京大博物館でポスターを見てから行こうと思いつつ出遅れたが、会期延長になるほど繁盛しているとは、めでたいことだった。

漆の成分を研究した眞島利行教授という人を始めとして、この阪大で漆やマツタケやヒノキの成分について研究した人々の紹介があった。
化学に全く弱くて、このミュージアムで開かれているサイエンス・カフェにも足を踏み入れることさえ出来ないわたしだから、ウルシオール、マツタケオール、ヒノキオールと言われても・・・
成分解析も分子構造もキレイに展示されているが、眼に入ってもアタマに入らない。
義弟はその専門家だから訊けば講義してくれるだろうが、聞く側に聞ける余地がない限りはまぁ無駄ですわな。←反省しろ。

ただしマツタケオールが使用されている商品として、永谷園のマツタケのお吸い物パックがあり、ヒノキオールを使用した化粧水が置かれているのを見ると、自分なりのナットクがいったが。
それでそのヒノキオール、マツタケオールの粉末を入れた壜があり、開くとそれぞれの匂いが感じられる。
ヒノキの匂いは好き嫌いが分かれるように思う。わたしはあんまりヒノキが好きではないのだ。
昭和十年に島野三秋が拵えた、正倉院御物からモティーフを得た意匠を凝らした作品を見る。これは前の心斎橋そごうのエレベーター扉に使用されたもので、村野藤吾の設計したモダニズムの名品が壊された後にも、この蒔絵作品は残されて、現在の建物にも移築された。(現在そごうは大丸北館となっている)
cam400-1.jpg   cam401.jpg
(右側は展示されていないが参考までにあげる)
鳥やシカのモティーフは優美で、この作品は旧そごうにおいても自慢の逸品だったのは確かだ。新しい建物に変わって新そごうが開店したとき、外商から得意先に届けられたトートバッグにその絵柄が使われている。
この作品以外は全て個人蔵の美しい工芸品が並んでいた。

桃山時代のキャビネットがある。これは南蛮文化の影響を受けたものだとわかる。
他にも提重などがあるが、いずれも丁寧な作りも美麗な装飾工芸品である。
しかしわたしは螺鈿の嵌め込まれたキラキラ煌くものが好きなので、そちらに眼がいった。

花鳥が描かれた遊戯箱がある。螺鈿で丸々したインコを三羽表現する。キラキラ鳥たちは小首を傾げて友を見る。正倉院の螺鈿の鏡の意匠を思わせるインコと花のモティーフ。
花も赤色、青色の発色を見せている。
青色に光るものは初めて見た。幕末の作品。トランプのマークがついた青外を薄く削った魚型の牌も揃っている。

そして現代作家の北村昭斎氏の作品がいくつか並んでいた。
みなとても綺麗で、そして静謐な面持ちを見せている。
黒地に銀色の小さい花が咲いていたり、すぅっとした草が生きていたりする。

堆朱、堆黒の倶利文もあった。ぐりぐり文。古代のものであっても、ときおりモダニズムさを見出せる文様。とても可愛い。

あわび貝と夜光貝にライトを当てるコーナーがある。
ボタンやスイッチがあり、いろんな色をそこに当てる。輝き方がソレゾレ異なるのを知る。
なかなかこうしたことが面白い。
他に興福寺の阿修羅像の試作品が置かれていたが、これはちょっと・・・・・・・

この博物館では現役のセンセイが化学や科学の講義をするサイエンス・カフェもあり、お話を聞くのがお好きな人にはとても楽しく有意義な時間を過ごせるようにもなっている。
またマチカネワニの骨格標本も壁に張り付いていて、ちょっと可愛い。
(ミュージアムのキャラもマチカネワニ。チラシの右下をご注目あれ)

次の展覧会は4/27?6/26「描かれた適塾」展。チラシには手塚の「陽だまりの樹」が。
そうです、阪大は適塾と懐徳堂がその祖なのでした。
関連記事
スポンサーサイト



コメント
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する
最近の記事
月別アーカイブ
カテゴリー
全ての記事を表示する

全ての記事を表示する

フリーエリア