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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

プチファーブル 熊田千佳慕

熊田千佳慕展の巡回が大丸心斎橋にも来た。
去年の九月に京都の高島屋で見たから、丸一年が経っている。
日本の色んなところでプチファーブル・熊田の細密画が展示され、多くのヒトが喜んだと思う。
春には伊丹市立美術館でも開催されたが、伊丹には「伊丹昆虫館」というステキな施設があり、そこの協力もあったというから、そこで見たら描かれた昆虫の生態に詳しくなっていたかもしれない。
大丸では、極力解説が省かれ、作品を見ることに集中してほしい、という展示になっている。これはこれでいいと思った。

大丸のチラシ(表)。tou415.jpg
プチファーブルが嬉しそうに、楽しそうに、草に寝転びながら手の甲の虫を眺めている。
その周囲には彼の描いた花々や昆虫たちが終結している。

こちらは高島屋のチラシ(表)。tou413.jpg
「花まつりのお客さま」の絵。

そして伊丹市立美術館のチラシ(表)。tou417.jpg
このチラシがいちばん好きだ。

絵本では「オズの魔法使い」「ピノキオ」「不思議の国のアリス」「ミツバチマーヤ」があり、そして「ファーブル昆虫記」がある。
本当にビックリするほど精密な絵で、自然を写した写真よりも自然らしさがあふれている。
たとえばそれは「ミツバチマーヤ」にある。
マーヤは女の子で、アタマにピンクのリボンをつけているが、じぃっとみつめていた私はついつい「・・・ミツバチって女の子はリボンつきなんやわ」と一瞬錯覚してしまったくらいた。
わたしがウカツと言うこともあろうが、そう思ってしまうほどにプチファーブル熊田の絵が素晴らしいのだった。
tou414.jpg

昆虫と言えば蝶とセミとトンボしか好きではないわたしだが、去年彼の絵を見てからミツバチも可愛いと思うようになり、二ヶ月ほど前に本物のミツバチを庭園美術館で見たときは、あまりの可愛さにわくわくした。
ミツバチはほんとうに熊田の絵によく似ていて、とても可愛かったのだ。

しかし今回、トンボが他の昆虫をガブッと食べてる絵を見て「ぎゃっ」となった。
そうだ、トンボはけっこう残酷系なのだった・・・

バラの花の縮れ具合、アザミの薄いとげ、ペンペン草の花の部分、見れば見るほど愛しくなる。
土の中で眠る幼虫のマンション状態の図会もとても面白かった。
tou416.jpg

むろん昆虫ばかりではなく、動物の絵も多かった。
ねこの絵がある。
それぞれの性質が見て取れるようなねこたち。
色んな動物の尻尾ばかり集めた絵。「こいつはダレの尻尾かな?」と思っていたら、ちゃんと謎解きしてくれる。
そうしたことがとても楽しかった。

柴犬の仲良しさんがいた。「チカボとスギコ(自画像)」とある。画家本人と愛妻さんのわんこ版2ショット。いいなーこういう仲良しさん、素敵だ。
tou418.jpg

描くために対象物を深く深く観察し、凝視することを続けていたために、時折「行き倒れのヒト」に間違われたりしたそうだ。
こういうエピソードもとてもいい。
そして去年の夏、展覧会の始まりを楽しみにしつつ亡くなられたのだ。
一年たった今も、こうして多くの人々をわくわくさせているのを知れば、きっと喜ばれるだろう。

とても楽しいキモチで見て回った。
大丸心斎橋・北館で9/27まで開催中。
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コメント
最近虫の本ばかり読んでます
こんにちは。熊田氏のことは以前新聞記事で読んだことがありますが作品を直に見たことはありません。色々検索したら欲しくなりました。
最近ますます昆虫に興味がわき、先日は「いきものみっけ」サイトで「みっけにん」登録までしてしまいました。今までにゃんこを見に行っていた公園で昆虫探しをしてみたら、50枚以上も写真を撮るはめになりました。家に帰って図鑑やネット検索で同定して名前をつけて保存して…。楽しい~。時間がいくらあっても足りませんぞ。
この間庭園美術館に行った時は館内の鑑賞時間よりも庭園で虫写真を撮った時間の方が長かったかも。
2010/09/25(土) 04:21 | URL | みき♂ #-[ 編集]
虫は虫でも治虫の本は・・・
☆みきさん こんばんは

とうとう昆虫少年から一般青年になり、その殻からも脱皮して、昆虫大人になってまいましたね~

> この間庭園美術館に行った時は館内の鑑賞時間よりも庭園で虫写真を撮った時間の方が長かったかも。

ほほほ。実は前庭にミツバチがいまして、それを見つけたときめっちゃ嬉しかったです。
何しろそれが実物初見でしたから。
ミツバチはぷりぷりして可愛いですね~
2010/09/26(日) 01:07 | URL | 遊行 七恵 #-[ 編集]
書棚でも「みっけ」
こんにちは。もっと虫の本がないかと書棚を漁っていたら『野山をいろどるチョウ ガ』(文/奥本大三郎、絵/見山博)という本を見つけました。子供向けの本ですが、開くと奥本氏のサインと、見山氏の蝶のイラスト入りサインが! えっ、こんなのいつどこで買ったんでしょうか? 慌ててパラフィンがけしました。
庭園美術館の花壇ではツマグロヒョウモン、ヤマトシジミ、イチモンジセセリといった蝶に混じって、キンケハラナガツチバチという狩り蜂を見つけました。漢字で書くと金毛腹長土蜂です。金毛腹長なんて、そのまんまやないけ、と思いました。
2010/09/26(日) 05:11 | URL | みき♂ #-[ 編集]
Re: 書棚でも「みっけ」
☆みきさん こんばんは
シアワセのアオイトリは自分とこの本棚におるわけですね。
あっ鳥やなくて虫ですが。

そういえば、わたしの従弟に幹(みき)というのがいて、彼も虫がとても好きだったようです。
武蔵野の里山で多くの虫を取って自作の標本拵えてたそうです。

名は体をあらわす、とは古人はええこといいましたね~
2010/09/26(日) 22:35 | URL | 遊行 七恵 #-[ 編集]
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