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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

ロシアの絵本と児童文学

国立児童図書館へ行く。上野から歩いた。科学博物館、国立博物館、博物館動物前駅跡、黒田記念館、奏楽堂…などのすてきな建物を見遣りながらの終着点にこの図書館がある。

長らく図書館そのものに来ていない。IEが発達したからとか、活字離れとか、色々言われる理由の外に、私の『理由』がある。

ここへ来た目的は、ロシアの絵本や児童文学が見たかったのだ。その展覧会を見に来ている。特にイワン・ビリービンが目当てで。
少し前に芦屋と庭園美術館でロシア絵本展が開催され、とても感銘を受けたり色々感慨深く眺めたりしたのだが、そのキモチがまだ残っている。

私は普段は、モダニズムやアールデコが好きなのだが、革命以後のロシアのシンプルでわかりやすい『子供のための』絵やデザインより、革命前の優雅でそのくせ多少土俗的なところのある、描きこまれた絵が好きだ。
だからイワン・ビリービンが楽しみで来たのだ。
ロシアの児童文学は大変に日本と縁が深く、ああこれこれ、と言う作品が沢山ある。三匹の熊などは今でも面白い。スープを飲み、椅子を壊し、ベッドに寝ていた女の子は、森から逃げ出した後、どこへいったのだろう。そして気の毒なくまの家族のその後は…

ビリービンのかえるのお姫様は、ソ連アニメの傑作『蛙になったお姫様』なのだが、あのアニメの美麗さは、ビリービンの絵に負うところが大きいと思う。
帝政ロシアの最後の光芒のようなビリービン…

ユーリ・ノルシュテインのアニメ『青サギと鶴』の原作もあり、『霧の中のハリネズミ』の関連もみつかった。
他にもニコライ・バイコフ『偉大なる王』立派なアムール虎の一生の話だ。好き好き大好き…。教科書にも掲載されていた『初恋物語』が懐かしい。今の気分でこうしたジュブナイルを読めば、また新鮮かも知れない。チェブラーシカもいる。社会主義体制の下でも、名作は必ず生まれるものだ。

ただ、マルシャークが『健全な』作品を世に送るため、少女のためのメロドラマを書いていた作家を告発したというのが、大変気に入らない。
自分の作品を一番にするためなのか、純粋にメロドラマがいやなのか、他にどんな理由があるのかは知らぬが、少女にはメロドラマや悲劇の物語もまた必要なのだ。全て健全でどうするのだ。
そうした意味で、かなり気分が悪くなってしまった。

ビリービンの作品をもっと見たいと私は思った。
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