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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

知と美の集大成 関西大学所蔵名品展

伊丹市立美術館で開催中の関西大学所蔵名品展は楽しい展覧会だった。
関大には今や博物館があるが、外部展示はなかなか表に出ない作品が列んだりするので、それが面白い。
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例えば北野恒富の美人画などはチラシではこうしてスゥッと立ち姿を見せているが、博物館の展示でな未だお目にかかることもない。
また'94年の大丸心斎橋での展覧会にはこの妖艶な美人ではなく、様式的な桃山美人が出ていたが、今回はお目見えせず、残念だったが。

関西大学は大阪大学とは違う方向で様々なコレクションを続けている。
とはいえ共通するものも少なくはない。
木村蒹葭堂の資料などが出てくるあたり、やはり関西の私学の雄だと思いもする。
チラシにある木村蒹葭堂「花蝶之図」も綺麗な絵だし、上田秋成から木村蒹葭堂への手紙の草稿なども面白い。秋成のサインは「無腸(=カニ)」だが、これは昨秋の秋成展で色々見たことを思い出す。

耳長斎(にちょうさい)の戯画絵巻「別世界巻」が出ていたのは嬉しい。
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だいぶ前にこの伊丹市立美術館で耳長斎の展覧会があったとき大ウケしたが、あの展覧会は好評すぎて、図録が早々に売り切れ、その後再販もないので、全く残念だと今も思っている。
だからここで耳長斎の作品に出会うと嬉しい。
鬼がヒトをキセルにして一服している図が出ているが、大抵がこんな感じのもので、バルテュスもびっくりな「ヒトを楽器にして演奏する」鬼とか遣り手婆な鬼とヒトの金箸などが続く。タイトルはそれぞれ「●●の地獄」とついている。
中にはちょっとサディスティックすぎるものもあるようで「おやまの地獄」は見せてもらえなかったが、なんとなく想像がつく(だからこそ、いっそう見たいのだが!)。

中井藍江(なかい・らんこう)は初めて知る絵師だが、その「槙檜群鹿図」は面白かった。
鹿というより馬にしか見えない鹿たちが群れている図。馬な鹿のいる図。ふふふ。

関大の誇るべきコレクションの一つに、菅楯彦作品群がある。
菅楯彦の作品を多く所蔵しているのはさすが関西大学だと嬉しくなる。
チラシの「ゾウ使い図」は何百年か前のゾウ使いの姿を描いたものだが、どこか軽妙な楽しさがある。
ゾウさんも大きな牙を見せつつも、おとなしそうなツラツキである。
今回はほかに「職業婦人繪巻」が学外に初めて出ていた。
こちらは'09年に関大博物館で見ている。
そのときの感想はこちら
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洒脱さがステキな菅楯彦。もっともっと再評価されていい画家。

他に美術館併設の俳句博物館「柿衛文庫」では所蔵名品展も開催している。
宗因賛・西鶴画 花見西行偃息図  肘を立てて寝転ぶ西行。ほのぼのしている。
頼山陽 遊箕面七絶  箕面に遊んだ感想を詩歌に。
地元伊丹の酒造を描いた蔀関月の絵など、楽しいものが多く出ている。

展覧会は3/27まで。
なお関大博物館での展覧会は無料なので、これを機にもっと世に知られれば、と思う。
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