FC2ブログ

美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

没後200年 呉春

池田文化day。
大仰な題やけど、この日に池田市は市内あちこちの施設と提携してスタンプラリーしたり、イベント開いているのです。池田駅改札そばに最初のポイントがあり用紙と要項を貰い、スタンプラリー開始。ハンコやなくシールを貼られる。その場を象徴する写真のシール。池田文庫、逸翁美術館も無料開放されてて、前回見ている郷土芸能展を再度楽しむ。地名の変遷などを見たり、久高島のイザイホーが中断している現況を想ったり。犬上郡と犬神郡の表記があって、誤字なのかそれともかつては犬神だったのか、と色々考えたり。その次に逸翁で絵巻展の後期展示を見るが、これはまた別に記事にします。
少し歩くが池田歴史民俗資料館に行く。没後200年 呉春 展。京都からこの池田に移住して天明年間頃活躍した作品を中心にした展示。
sun947.jpg

チラシ右下のオヤジは「負局先生」 何かの商いをしているようだが、逸話は知らない。
随分はっきりくっきりした顔ですな。
売ってるものを見ると、いわゆる「あらものや」さんぽいが、瓢があるのを見たら商売品やなく、自分の飲むためのか、と思ったり。酒飲みなツラツキですからな。

下真ん中は「松鵲図」 松の幹はきしみあうように寄り集まっている。松のそばにはピンクの実をもつ植物もある。吉祥図だから、誰か需要があったのではないか。
そして所蔵家は代々大事にして…

下左「梶木鵲図」 これは故意にカササギだけを拡大してる。こんな巨大カササギが細枝に止まったら、まずいわい。右のカササギとは表情が違う。チラシを見ると、リアルなインコとかカナリアくらいの大きさになっていた。

それにしても呉春は味のある字を書く。
俳句をこしらえるときにこの字で綴られたら、それだけでもええ句に思ってしまうなぁ。

俳画の楽しみはこの呉春や師匠の蕪村から教わったように思う。
近年の私は文人画も段々好きになってきてるが、これはやっぱりある程度のトシを経なければわからん味わいなのかもしれない。シミジミ。

松林山林図 画像がないのが残念だが、これは実にいい絵だった。歯のような山が聳える下に松並木が蛇行しながらずらーっと続き、一旦途切れたところに丸くて三角な民家の屋根がずらずら並び、その民家の裏手にまた松並木が続く。民家の前に薄い海岸線のようなものが走り、小船をこぐヒトがいる。
日本の叙情というのはこういうものだと思った。

李白桃李園図 鉄斎堂所蔵というのも頷く逸品。ピンクの花が満開の中、宴席がある。人々も楽しそう。昼かと思えば大きな満月が出ていた。春の温気が月をの光を柔らかな照明にする。

梅翁汲泉図 白梅にカラスが止まっている。白梅とカラスのコントラストが目を打つ。そしてその真下にいる爺さんに気づくのは、絵から少し離れた時なのだった。空間が異なるかのようで、爺さんだけ3D化しているようにも見えた。爺さんとカラスはそれぞれ相互不干渉。丙午の年の絵。

遊女図 これは師匠の蕪村の娘の婚資を稼ぐための一連の仕事のひとつなのか?蕪村の賛に沿うような遊女とかむろとをさらっと描く。
呉春は名妓を嫁に迎え仲良く暮らしていたが、描くのは美人ではない。

呉春が池田へ移住したのは、父と妻が同年に相次いで他界し、気分転換にと蕪村の勧めに乗ったからなのだった。

チラシ右上「舞姿図」 こういうナリの舞手は構図は違うが逸翁にもある。舞うのが女だとは限らない。トリミングされたチラシにはないが、足元に太鼓と撥が転がっていた。

真ん中は大黒さんの絵。自画自賛。「本町いつつ屋の二階に住む豊年の新米坊主写」とサインがあるのも楽しい。

右上左は子沢山で有名な「郭子儀図」 なるほど人々が多い。こうして見てみると、案外イクメン&イケメンも多いではないか。けっこうなことである。

刷り物も色々あったが、「池田催馬楽」にも感心した。こういうところでそんなものがあったということを知るのだ。
添えの絵は鮎を何匹もつないだもの。

葡萄と林檎図/柿栗図 横長の絵で、薄緑で統一されたような葡萄と青林檎、いがぐりのままの栗と青柿とがそれぞれ描かれている。さわやかな感じがある。

sun948.jpg

裏のチラシ真ん中「秋汀芙蓉小禽図」 ピンクの花と白い花が競演する。明るい絵はあっても華やかなものが少ない中で、この絵は綺麗だった。

チラシ左端 百老図 これは後期に出る。右の肖像もそう。前期は京博の百老図が出ていた。白鹿や鹿の子もいたりする光景。

ほかに池田にいた呉春に指示した弟子たちの絵もあった。
馬寅(ばいん) ウマトラか、トラウマではないのだよ。サルにアケビ図や蘭亭図などがあり、なかなかよかった。
また、異母弟・景文、岡本豊彦らと共にコラボした「群亀図」がそれぞれの個性が出ている。

これだけ見せてくれて無料なのである。
行くべきだと思う。図録は900円。面白い展覧会だった。
関連記事
スポンサーサイト



コメント
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する
最近の記事
月別アーカイブ
カテゴリー
全ての記事を表示する

全ての記事を表示する

フリーエリア