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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

絵巻・大江山酒呑童子・芦引絵の世界 後期

逸翁美術館で「絵巻・大江山酒呑童子・芦引絵の世界」後期展を見た。
前期の大江山も面白かったが、後期の稚児草紙も非常に面白かった。

まず芦引絵が出ている。
14、5歳の美少年が見初められてからの戸惑いと、そして受容と別離と恋慕と放浪と。
色彩はどちらかといえば地味な感じがした。
少年が家を出てさまよう様子を見ていると、まだ親切な人々もいるものの「さらわれて売り飛ばされるぞ」と妙な心配が湧き立ってくる。
平等院の景色もあり、少年の旅が長いことがわかる。
再会して寄り添う二人は「物語などして」るそうだが、この絵巻では二人が睦むシーンは見られない。残念。
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青蓮院稚児草紙絵巻残欠
兄長と念弟。やがてその恋文が元で立場が危うくなったりなど、なかなか波瀾もある。
しかし中世の絵巻がほぼ皆そうであるように、最後は遁世と大往生で終わる。
絵自体は稚拙だが、可愛らしさはある。

弘法大師行状絵巻、高野大師行状絵巻など、どちらも空海(弘法大師)の生涯の奇蹟の顕れと軌跡とを描いている。これらは白鶴美術館で長いものを見ている。

熊野本地絵巻 色々な本地ものの話しがある中で、この「熊野の本地」がいちばん好きだ。
99歳の99人の婆、首を切られ野に捨てられても授乳する母、そして去り行く「家族」と置き去りにされる999人の妃たち。
ここではその「去り行く」シーンが出ていた。天船に乗る王と五衰殿の妃とその息子、置き去りにされ悲嘆にくれる妃たち。

融通念仏、石山寺縁起、泣不動縁起などの一場面が並んでいるが、これらも全面で見たいと思いつつ、デジタルでもいいかと妥協したり。
物語絵の面白さを知る身でよかった、とつくづく思いつつも。

道成寺縁起がある。追いかける顔は蛇ではなく鬼に近くなっている。ここでの「をんな」は女房である。娘ではない。

ところで今回展示室に入ったとき、いつも小磯良平による「小林一三像」が出迎えてくれるのだが、今回はなにか違う。小磯は小磯だが。・・・よく見れば違うバージョンの肖像画に変わっていた。洋服姿の小林一三、第一生命所蔵品。
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