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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

京阪百貨店で見た「川瀬巴水」展

守口の京阪百貨店六階美術画廊で、31日まで「川瀬巴水」展が開かれている。
yartgallery_sさんの企画。
機嫌よく出かけると、巴水の世界が壁一面に広がっていた。
初期摺の作品が30点弱と、そうでないものが80点ばかり、そして巴水の製作風景を捉えた映像とで、その世界は構成されていた。

巴水ブルーの美しさをそこで堪能し、また巴水の赤を「宮島」の鳥居や寺社の屋根瓦で愉しんだ。
そしてわたしは随分前に見た「こいのぼり」を探していた。
真っ赤な緋鯉が朽ちかけた築地塀の間に泳ぐ風景を。
ここにあるのは香川県のこいのぼりの風景だった。
しかしこのこいのぼりより、もっと赤いこいのぼりであり、もっと朽ちた壁だったように思う。
そのようにわたしの記憶は構築されているのだ。
zen121.jpg

丁度そこに今回の企画を教えてくださったギャラリーの方々がおられたので、色々とお話を伺い、また別な絵を紹介されもした。
しかしどうも違う。
たぶんもう会えない絵になったのだ。
わたしはこの世にない絵を自分の中に持つことになったのだ。
寂しいようでもあり、嬉しいようでもある。

わたしは少しばかり絵葉書を買った。
いずれも綺麗な色を再現していた。
'90年代初期に巴水の作品を初めて知ったとき、集めれる限りの絵葉書を集めたことがある。
そのときの心持を思い出しながら、喜んで絵葉書を選んだ。
zen122.jpg

やはり来てよかった。
わたしはお礼を言って画廊を離れた。
またいつか、巴水の作品が並ぶ中に立ちたいと思いながら。
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