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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

六月の東京ハイカイ録 その一

六月の東京ハイカイの始まり始まり~

なにしろ天候がよくわからない。
大阪は既に朝から暑いのだが、新幹線から見える景色と来たらやたらと曇天で寒そうにすら見えるやないの。
ええのか、このかっこうで。

とかなんとか言いながら東京について、バスに乗る。
最近知ったのだが、わたしの定宿は電車よりバスのほうが、より便利だったのだ。
荷物預けて出発。

展覧会の感想の詳細はまた後日に。
まず畠山記念館。

いい茶道具と室町時代の中国ラブに裏打ちされた絵画をみて、大満足する。
最近は室町時代の水墨画のよさに深く惹かれるようになった。
あと、これまではあまり好きではなかった砧青磁の瓶も、初夏らしいさわやかさを感じたり。
嗜好というものはそうやって少しずつ変化を遂げる。

歩くには不案内なので乗り継いで六本木一丁目へ。
泉屋分館で京の絵ややきものを堪能する。
とにかく屏風が良かった。良すぎるくらいよかった。
柳橋柴舟図、唐子遊図、花菖蒲図。
先の二つは江戸時代、花菖蒲は木島桜谷の作品。色あわせの清冽さに打たれた。
古い京焼と同じ色数なのに、本当にきりっとしていた。
丸々した唐子らの愛らしさにもドキドキ。
柴舟たちのけなげさにも惹かれた。
やきものは明治の陶工たちの名品がメイン。本歌もよく、後世のカヴァー作品も良い。

永田町経由で豊洲へ。UkiyoeTOKYO。「新版画の風景」を大いに楽しむ。
なんというか、浮世絵~日本画~新版画の線上と、洋画~創作版画の線上という感じか。
もっと言えば磁器と陶器の違いと似てるように思う。
見れなかった創作版画はここで映像が流れるので、それも楽しむ。

銀座一丁目からまずリクシルへ。
銀の装飾品を全アジアから集めている。
アジアの深く美しい美は銀への愛情から成り立っていたことを感じる。
しかし今では銀は鋳潰されているらしい。
わたしは金もいいが銀もとても好きだ。
東アジアから西アジアまでの広大な範囲…


一石橋経由で三越へ。ここで向田邦子と森繁久哉展を見る。
なかなか面白かったが、彼女が現役のころはそのドラマをほとんど楽しんでいない。
しかし没後、盟友・久世光彦の演出によるドラマをみるようになった。
結局私は向田邦子の「遅れてきたファン」になったのだった。
あとは森繁の舞台衣装など。わたしは佐渡島他吉がいい、と思った。

初めて日比谷図書館へ入った。
最近は図書館へ行かなくなっているので、おずおず。
昔はあんなにも大好きだったのに、近年は図書館に行く心のゆとりがなくなった。
ねてる人を見るのがいやだというのがある。
さすがにここではそんなことはない。
しかしセキュリティが意外なくらい低いのに驚いた。
というよりここは区立のだから、ということに改めて気づいた。
府立図書館や大学図書館とは違うのだ。

名取洋之助展を大いに楽しんだ後、クイズをあててレストランの割引券をいただき、それで地下レストランでハンブルクステーキ。
デミグラソースがおいしい。
ちょうど今は名取ゆかりのドイツフェア最中なので、ハンブルクステーキで、ここの自慢のソースで、と自分なりに合理的な満足を得る。
理屈が多いぜ、7eさん。

外では日枝山王神社の祭礼のにぎやかな声が続く。たいへんすごいですな。
こないだ映画で見た「Jエドガー」の評伝を読む。ははははは。
あとは6/6に亡くなったレイ・ブラッドベリ追悼コーナー?を少し眺め、悲しくなる。

そこから東銀座までぶらぶら歩く。久しぶりに東銀座を見て、いろいろと物思う。
一日目はこれでおしまい。


二日目。
朝イチから世田谷文学館へ。「史上最大の手塚治虫展」今日の一番客♪

むかし、手塚がなくなった後少しして神戸市博物館が、公立ミュージアムとしては初めて手塚の、というよりもマンガの展覧会を開催した。
あのときは原画が大変多く出ていた。図録も大判のもので解説も非常によかった。
英訳文もよかったことを覚えている。
その後、94年に宝塚に手塚記念館ができた。
ここに展示されているもののうち、記念館のものは、だからなじみのものなのだった。
面白い展覧会だった。
オブジェがたくさんあるのもいい。
それと全集にも単行本にも入っていない原画が出ているのもいい。
「リボンの騎士」少女クラブ版でフランツの叔父上シャルネ殿下が人魚に恋する悲恋譚。
手塚は色々書き換えてしまう作家だったから、これは収めなかったのだろうか…

帰宅してからまた手塚の本を色々と読みたい。わたしはどういうわけか子供のころから、手塚のマンガは青年誌・一般誌で描かれた作品のほうが好きなのだった。


新宿で地上に上がってからちょっとというかかなり苦労する。
わたしは新宿と渋谷が大変ニガテなのだよ。必ず迷う。疲れる。

損保ジャパンへ。アンリ・ル・シダネル展。
軽井沢のメルシャン美術館最後の展覧会のとき、時間がなくてその入り口前で佇んだなあ。
京都でも浦和でも見ずに新宿で待った。
待った甲斐あり、さすが損保だけにオリジナルのリーフレットやジュニアガイドを出している。
これが嬉しいのさ。


目白に行く。学習院史料館で大正時代の絵葉書を見る。
看板が掛かってるのでそちらへ向かうとご年配ご夫婦が看板とともに撮影しようとしてたので、声をかけてお二人一緒のところを写す。
おせっかいなのかもしれないが、仲良く見に来てる人々にはこうした親切も必要だと思っている。
そうすることで展覧会の思い出がよくなり、またどこかに見に行こうかとなるかもしれない。
展覧会そのものへの、ちょっとしたご恩返しのつもりでもある。

絵葉書もいいし、花電車のジオラマがまた楽しい。那須与一の扇の的を射るのも灯りがついたり。
アンケートに答えてボンボニエールの絵はがきをもらう。


原宿へ。太田記念美術館で猫の浮世絵に耽溺する。
細かいことは別記事で書くけど、とにかく可愛過ぎる…
なんだか地獄にいるようなキモチになってきたわ。

地下鉄で日比谷に出て出光美術館へ。もう中国青銅器も最後だからね。
ゾウさん、フクロウさんらに挨拶し、前期と入れ替わって出てきたハハ鳥も眺める。
楽しい展覧会でした。

その後ホテルに戻って荷物置いたりなんだかんだしてから銀座へ。
・・・ちゃんと住所見ようよ、わたし。
Q蔵さん、カシワギさんとおいしく会食。
話がまためちゃくちゃ面白い。流れとしては文化論になっていったんだけど、これがまた面白いんだよな~
わたしはこういう話をごはん食べながらしたいのだよ…

ああ、たいへんよい夜でした。
二日目はこれでおしまい。


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