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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

観心寺の恩賜講堂

河内長野の観心寺は名刹として著名で、特に春の二日間だけ公開される秘佛の如意輪観音の妖艶な美貌は、一度でも見たものは永遠に心奪われるという。
この古刹は南朝ゆかりの寺院でもあり、楠木正成公の首塚もあるそうだ。
まだ暑い一日、遠く河内長野へ向かった。

タクシーの運転手さんが歴史に詳しい方で、道すがらにその界隈のお寺の話や国を越えた先が五条であることなどを教えてくれた。
とにかく延々と走った先に寺がある。バス停も離れている。
片側は完全に緑。山の中へ中へ向かっているのを感じた。

やっとついたときには、わたしは既に疲れていた。1300円なのでそうそう遠いはずも無いのだろうが、わたしには遠かったのである。まだこうしておしゃべりしつつなのでなんとも保ったが、1人でこんなにも山深い地へは到底これない。
今日はわたしが「ここの恩賜講堂みましょう」と言い出してのツアーになったのだが、こんなにも遠いとは思っていなかったので、ちょっと泣ける。
7台ほどのタクシーで集まった集団がぞろぞろと駐車場に集合。
見上げた先に楠公騎乗像がある。IMGP0489.jpg


本堂の偉容が目に広がる。
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小さなお堂の前には萩があふれ咲く。IMGP0492.jpg

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可愛らしい花である。IMGP0525.jpg

霊宝館を越えて一番奥の一般公開されていない講堂へ向かう。
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ここは昭和三年の昭和天皇のご大典のおりに拵えられた宴会場の部材を恩賜されて作られた講堂なのである。

軒下がまたいいリズムを見せている。
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中へ。IMGP0522.jpg

二重折上格天井
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再現不可能な壮麗さ。IMGP0508.jpg

その不可能性こそが国の文化財となる要因なのだ。
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天井の壮麗な装飾文様。六種類ほどの文様がある。
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今は三点しかないが、かつては宴会場を照らし出していたであろう大シャンデリア
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小シャンデリアとIMGP0520.jpg 

カーテンボックスもある。IMGP0521.jpg

講堂の壁面にはほぼ全面に渡ってカーテンが掛けられている。
そのうちの一枚をめくると控え室があり、座布団などがあるのだが・・・
ここにも大楠公が~~~IMGP0503.jpg

1人でカーテン開けてここに鎮座ましましてるのを見たら、そりゃ声も無く総毛だって逃げだしますがな。
実はフルカラーの像なのだが、そんなの撮影したら・・・・・・影だけでよろしい。

それにしても見飽きない。IMGP0504.jpg

講堂内外の金具には綺麗な文様が刻まれている。
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床面に光が響く。IMGP0507.jpg
ここでは以前は剣道も行われていたとか。

こうやって見ると、京都の武徳殿を思いだす。
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うう、「龍RON」の時代だ~~~
と言うてたら、よく考えるとあの物語の始まりは丁度同年なのだ。昭和初期からの物語。

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初代龍村平蔵の織物を思わせるような壮麗さだとも思う。

実際こちらの壁面は川島織物か龍村美術ではないかと思う。
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煌びやかな時代・・・
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振り向けば、あんな荘厳な煌きを蔵しているとは思えない佇まいが見える。
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ところどころのお堂はそれぞれ素敵な顔を持つ。
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四月の秘仏公開時には観光バスも連なるそうだが、それ以外はとても静かな名刹らしい。
帰途もタクシーをお願いするが、偶然にもわたしの乗るタクシーが先ほどと同じ運転手さんだった。
機嫌よくお話をして、河内長野駅へ帰る。

とても遠いのだが、やはり価値のある古刹なのだった。
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コメント
霊宝館は中を見ましたが、奥の地味な建物の内装がこんなに素晴らしい物とは知りませんでした。贅を尽くすとはこういう事を言うんでしょうか?市もこんな宝物をもっと広く知らせてくれたらいいのに。私らが知らんかっただけ?
楠木公もカーテンの陰に隠されて(笑)
秘仏も長い間公開されなかったので平安時代の色彩がいい感じに残っているという事ですから、お寺さんもお宝はそっとしておきたいのかもしれませんね。
早速河内長野の友達に知らせます。
2012/09/15(土) 07:51 | URL | のんの #-[ 編集]
☆のんのさん こんばんは

恩賜講堂は一般公開していないのですが、お願いすれば見せてもらえそうです。
当時の恩賜部材はここと関西大学と橿原神宮の三ヶ所に分けられたのですが、完全に残っているのはこの観心寺だけだそうです。

星塚も全て回ってみればよかったなと、帰った今になって惜しく思ったりしてますが、再訪には長い時間がかかりそうです。
2012/09/17(月) 22:30 | URL | 遊行 七恵 #-[ 編集]
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