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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

茶道具と円山派の絵画

上野毛からまっすぐ三越前に向った。雪に遭わずにすんだが、随分な道のりだと思った。
三井記念美術館「茶道具と円山派の絵画」を見る。

最初に茶道具がある。冬の寒い日に茶道具を見ると、冷え冷えとした寒気と共に湯気の立つあたたかさを感じる。

十二支文腰霰平丸釜 大西浄林 これは遠めにも可愛らしい釜で、間近によって眺めると、十二支の動物が時計とは逆周りに腰回りにぐるりと浮かび上がっている。
それぞれの個性が良く出て可愛らしいが、特にトラは片手をあげる招き虎になっているのがいい。

三井家が旧幕時代に大名家に献上した茶道具が、瓦解後に売り立てられ、それを再び買い戻すということをよくしたらしく、今回はそんな来歴のある茶道具がいくつも出ていた。
遍歴せずによかった、と思う。こうして旧主に買い戻された茶道具は幸せだろう。

赤樂茶碗 銘「鵺」 ノンコウ 嬉しい再会。ノンコウは赤でも黒でもなんでもいいのを拵える。

円山派の絵を見る。
応挙 稲麻綿図 三幅対。左の綿は河内木綿の花のようでふっくら可愛い。どうしても木綿の花を見ると、「カムイ伝」を思い出す。

素絢 鬼図 節分の鬼である。家々に刺される鬼避けのまじない。即ちヒイラギにイワシのアタマのあれ。鬼はそれがニガテなのに、いきなりそんなものに出くわして、ギョエーとなる鬼の姿。

狙仙 岩上群猿図屏風 秋のある日、猿たちが妙に可愛い姿を見せている。丸くなった背が可愛い。

亀岡規礼 酒呑童子絵巻 狩野派の絵巻を手本にして描いたというだけに、色彩も華麗である。岩屋を抜け、洗濯する泣く女をみつける一行。既に住吉ら三明神からの加護を受け、鬼の住む異界へ入り込んでいる。
宴会の様子。そこから時間の推移が描かれている。ついに鬼の首を掻っ切るが、鬼は怒って頼光の兜にガブッッ!そして姫君たちの開放ということになるのだが、なかなかいい。

今度は高麗茶碗を見る。
粉引茶碗 銘「残雪」 口べりのところが魅力的。どう見ても犬やフクロウに見える景色があった。目の錯覚とヒトサマの見立ては一致しないが、とても面白い。

御本雲鶴茶碗 既に李氏朝鮮時代なのだが、12世紀の高麗象嵌ものを思わせるような拵え。それが非常にいい。既に600年ほど経ったときにこうしたものを拵えてと以来が入ったのだ。かっこいい・・・

最後に「夜はなしの茶事」として様々な道具やゆかりのものを集めている。
千家十職の拵え物、永楽保全の椿絵茶碗、象彦の塗り物茶碗などが特にいい。
また「夜ばなし」だけに灯りも色々展示されていて、初めて見るような形のものもあった。

しみじみといい展覧会だった。1/26まで。次は恒例の三井家のお雛様。
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