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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

須田国太郎

京都展の次は東京に巡回するようだ。

かなり以前、日本洋画壇の三巨匠という展覧会を大丸京都店で見た。
梅原、安井、須田の三人である。当時既に梅原が好きだった上、安井の回顧展を大丸心斎橋でも見ていたので、二人の絵には関心がもてたが、須田には感心しなかった。難解で暗い絵だと言うのが当時の印象である。十一年前のことだ。
しかしながら、ここ数年かつてキモチ悪く思っていた絵に目が開かれ始め、須田の回顧展が開かれることを心待ちにするように変わっていた。
子供の頃と違い、現在は『大好き』なのは、小出楢重に始まり、岸田劉生、ルネサンス以前の絵画、イコン、須田国太郎。
重厚な絵に惹かれるようになっていた。

須田がたまらなくいいなと思ったのは、『鵜』である。
これを最初に見たのは前述した展覧会である。だが、『鵜』のよさは胸に刻みつけられていた。他はいやでも『鵜』は大好きと言う感じ。
今回カタログには出品項目から洩れていたが間違いない。

校倉甲乙もじっ・・・とした佇まいがたまらなくよいと思ったが、何かしら胃にこたえる重さがあり、苦しい感じがした。
が、これも今のわたしの目には「すごいなあ」になるのだから、やはり須田のような絵は、見る側にも一定以上の何かを要求しているのだろう。

『隼』が可愛くて仕方ない。二年前に京都市立美術館で見たが、余りに可愛くて背中を撫でてやりたいくらいだった。『村』もやはり市立美術館のコレクション展で見ている。つまり2003年には完全にファンになっていたのである。『海亀』には「ガメラやー♪」と喜び、去年の夏には『夏の夕』にもときめきを覚えていたのだ。

そして何よりも能狂言のデッサン展を2002年に見たときから、文献上でも須田のことを調べ始めていた。
幸いと言うか、わたしは武智鐵二と八世三津五郎の対談集『芸十夜』を以前から所有している。そこに二人の見た須田の姿があった。
それだけで嬉しかった。
あのデッサン展には本当にときめいた。近代の大名人たちの動きが見える気がした。手の返し、足の運び、肩のうねり。
今回それらが一部ではあるが、展示されカタログにも掲載されているのが嬉しくて仕方ない。

しかし会場でわくわくしながら展示を見るうち、本を買うのをやめようかと言う気になっていた。30年代の絵に関心がもてなかったからだ。
が、40年代以降になると、どれもこれもすばらしくなる。
そう考えると、わたしの目が一方的に悪いわけではないのかもしれない。
とにかく鳥が可愛い。猛禽類がたまらなく可愛い。
発表当時悪評を受けたと言う『歩む鷲』などどうにもならないくらい可愛くて、そしてとても良い絵だと思う。図版では暗くなりすぎて目つきなどが見づらいが、それでもとても好きだ。小品の猛禽類のよさにはうなるばかりだ。地に立ち、見上げる鷲のにやっとした顔。かっこいいなあ。わくわくする。

絵葉書は新規には作らず既存のものを販売していた。
わたしは当然の如く、本を購入した。
かなり満足だ。そしてこのブログを機嫌よく書いていたのだった。

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コメント
遊行 七恵さま
こんにちは。TB、コメントありがとうございます。七恵様の記事、大変勉強になりました。海亀はよかったです。質量感がすごいですよね。またよらさせていただきます。
2006/02/06(月) 06:33 | URL | a96 #-[ 編集]
こんにちは。

わたしこそ、資料などを書かないので、a96さまの記事に助けられます。
ありがとうございました。

また遊びにいかせてもらいます。
2006/02/06(月) 12:27 | URL | 遊行 #-[ 編集]
こんばんは。
a96さん経由で参りました。
TB送らせていただきます。
2006/02/08(水) 20:53 | URL | Tak #JalddpaA[ 編集]
Takさま こんばんは。

やはり須田、いいですよね。嬉しいです。
TBお待ちします。
2006/02/08(水) 21:54 | URL | 遊行 #-[ 編集]
遊行さま
コメントありがとうございました。

何度トライしてもTBがうちから送れません。
申し訳ないです。
こちらに記事のURL載せておきます。
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=532
2006/02/09(木) 07:34 | URL | Tak #JalddpaA[ 編集]
あ、Takさんだ! こんにちは~♪
尊敬するお二人がTBのご縁で結ばれて、蔭ながら嬉しいです^^
2006/02/09(木) 11:05 | URL | 山桜 #-[ 編集]
ブログってホントにその意味では面白いですね。
わたしは客観性はない、視野狭窄だわ、でホントに知るべき方を知らずにこうしてダラダラ好き勝手なことを書いて生きているのです。
もっと目を広げ・・・うーむ、360度回転して元に戻りそうです。(その前にこけてます)
2006/02/09(木) 12:32 | URL | 遊行 #-[ 編集]
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