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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

ヴィクトリア時代の室内装飾 女性たちのユートピア


場所が変わり、却って行きにくくなっていたliXil ギャラリー。グランフロントにあるわけです。わたしはなかなかそこに行く気が湧かなかったのです。
阪急からなら二階の通路がいいと言うのもうろうろしてから悟った。
liXilへはオフィスからのエレベーターをのりつぐ。誠に面倒な道のりを行く。
四つ橋の昔、前の本町、それと今。ずっと通っているなあ。

ヴィクトリア時代の室内装飾 女性たちのユートピア
 
インテリアの宝石箱とも案内ハガキに書かれている。
ウォルター・クレインの挿絵とヴィクトリア時代の家具やタイルの現物と実物大の再現、今も活きるヴィクトリア時代の室内装飾の写真パネルなどで展覧会は構成されている。

ハガキの愛らしい少女と丸々した猫たち。色ガラス、薔薇の生け花。見るからに幸せそう。
ここにあと本棚があれば、なおわたしは嬉しくなる。

パネルを見ると、モノスゴイ室内が。モノの氾濫、がヴィクトリア時代の室内の特徴らしい。
神戸辺りの雑貨屋みたいだった。

そのモノの氾濫の部屋はドローイングルーム(客間)であり、客は溢れかえる絵画や装飾品や壮麗な家具に埋もれるのだ。

ここにあるのは、現存するサンボーン邸のパネル。Linley Sambourne House

凄まじさを感じるほどの過剰な装飾である。
日本の「間」というものは存在せず、感性の違いを強く実感する。

なお、ここにコラムとしてヴィクトリア時代の生活を誰が支えたが、紹介されていた。
金を稼ぐ主人であるのは当然ながら、中流家庭には必ずや家事をこなす女中が必須とされた。主婦は誰も、暖炉掃除も台所の煤落としも水を汲むこともしない。全ては女中の仕事なのだ。

女中には人権などなく、まだほんの幼女から働きだす子も少なくなかったのが、この大英帝国一番の栄光時代の実情なのだ。

コマネズミのように働く少女たちはメイドとして酷使され、身分が変わることはない。
そうした裏を踏まえつつも、それでもヴィクトリア時代の栄光に憧れてしまう。

1887年製作の巨大ドールハウスがあった。マホガニーで作られた頑丈な建物で、人形つき。メイドがいたよ。
吹き抜けのガラスには色ガラスが嵌め込まれ、光の加減で中にきらめきを送る。
1/12サイズのハウスはなかなか凝った造りを見せていた。

タイルを見る。
これはINAX 所属のものか。
ミントン社の製品とモリス商会関連と。
ゴシックリバイバル、転写タイル、マジョルカタイル、ピクチャータイル、それとウィリアム・ド・モーガンのデザイン、アールヌーヴォー。
いずれも際立った華麗さを見せている。

そう言えば日本にはアールヌーヴォータイルとマジョルカタイルが一番あったように思う。
輸入はそのあたりで、あとは大阪陶業のタイルが大正以降現れる。

絵本ではウォルター・クレインの「アラジン」があった。三角の菅笠めいたものをかぶって、中国人だと説明されているが、その室内はまごうことなく、ヴィクトリア時代の室内だった。
ミスマッチも綺麗な絵でついスルーしてしまう。

11/19まで。

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