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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

加山又造と近代絵画の巨匠たち

ニューオータニ美術館に道後のセキ美術館名品の名品が来ている。
「加山又造と近代絵画の巨匠たち」
いいタイトルである。

大観 孔明 1901年 なにやらインド風に見える。この時代の大観は五浦時代か。インドへの旅はもう少し後かと思う。
羽扇をもち、髯長長身の孔明は琴を立てかけた場に佇む。・・・「わが天空の龍は淵に潜みて」を思い出したなあ。大好きな二次創作だった。

大観 初夏竹林 1903年 ああ、さわやか。すっきりする。
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松園 汐くみの図 1933年 これは以前から見知っていた。まあ松園さんはこの題材がお好きらしく、野間記念館にもある。松伯美術館にもあるかなあ。
可愛らしくてよろしい。nec636-3.jpg


前田青邨 風神雷神 1949年 青邨の「旧き題材を今に描く」作品群は、いずれも元気さをまず感じる。薄い色彩だが、風神も雷神も力いっぱい元気で、戦後すぐの時代にこんなのが描かれているのが、なにより心強い。
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深水 南枝 白梅を見る、黄色い着物美人。絵の感じからゆくとやっぱり戦後か。

魁夷 静宵 1949年 尾瀬の湿地帯をもあ~~と描く。手前の緑は青銅色。奥の森は薄暗い。なにかそこへは入ってはいけないような気がした。
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高山辰雄 朧 1964年 青い靄が林や山を包む。不思議な気持ちよさがある。

今野忠一 月山 1999年 燃えるような赤い森の上に山が見える。月山の不思議さを想う。

森田曠平 龍田の乙女 稚児輪を結う少女が岸辺に立つ。龍田川には鮮烈な紅葉が。片身変わりの着物を着た少女のきりりとした風貌。
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横山操 冬富士 1969年 雪のマチエールに、ざわ・・・ざわ・・・する心。七年ほど前に東京美術倶楽部で見た操の雪の富士のジェラートアイスを思わせる富士山を思い出す。

平山郁夫 白毫寺 1969年 石段のところを描いている。ああ、行きたくなってきた。
廃都の風情がある。

ここから又造さん。
日輪 1961年 紙はもみ紙。日の揺らぎを感じる。
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1974~1980年まで「中央公論」の表紙原画を担当していたそうだ。そのときの原画展。
ここにあるのは1976年のもので、琳派風な背景のものなど色々。
八月の虫の絵をみて、澁澤龍彦「玩物草紙」の挿絵を思い出した。
同時期の仕事かもしれない。

凝 1980年 ペルシャ猫シリーズの一枚。振り向くとそこに自分の目の色と同じ青い蝶々が二匹舞う。金の爪を持つ猫は黙って じっ とその様子を凝視する。
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着物 1985年 横たわりこちらを見るともなく見る女。怖い。

双華 1996年 淡い紅牡丹。とても綺麗。

夜桜 1982年 チラシやチケットにも選ばれている。夜桜のそばの篝火は金色の炎を吹き上げている。夜桜の花はその炎に惹かれるが、幹は身を逃れさせようとする。篝火の篭の辺りに鬼の顔が見えたような気がする。
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冬山 小さい絵で、林の中にいる狐のような動物が描かれている。書割のような描写の森。狐らしき動物は小さすぎてよくわからないが、なにかの表情を浮かべているらしい。

上野のカラスシリーズ 毎年カレンダー用に描いていたそうだ。どの年のカラスも個性がある。

洋画を見る。
小絲源太郎 杏丘 こういう描線がいい。塗った跡がわかるような。黄色い土に黒い幹に枝。紅色の花。曇って暗い空。何かどきどきする。
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国吉康雄 馬を選ぶ 1937年 例によって、どこか憂いのある女が競馬をしている。熱心に新聞を見ているが、楽しいのは一時だけ。

林武 薔薇 力強い!!ファンタグレープ色の背景に色鮮やかな花々。

岡鹿之助 ラヴェル礼讃 1937年 この都市、モーリス・ラヴェルが死んだ。音楽にも造詣の深い岡鹿之助は追悼の念を示そうと、この絵を描く。「ボレロ」の譜面周辺にパンジーの花などを描き、窓の向こうに城も描く。
実はこの絵は完成品ではなく、そこにいたるまでの四枚目の三らしい。
とても素敵だった。

小磯良平 少女像 1953年 デッサン風。これで完成させた。シンプルな少女像。
腕の辺りの描写に、小磯のその時代を感じさせられる。
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他に又造さんのデザインした大倉陶園のコーヒーカップが出ていた。いずれもおしゃれ。

11/4まで。
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