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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

岡本太郎の描いた挿絵「花妖」

怪獣を思わせる造形作品と、色彩の氾濫した油彩画。
わたしにとって岡本太郎の作品世界と言えばそのイメージがある。

今回、表参道の岡本太郎記念館で、彼が敗戦後に携わった仕事を見に出かけた。
坂口安吾の小説「花妖」の挿絵を描いたそうである。
小説は終焉を見ず、中断したまま既に70年近くを経ている。
作者も画家もとおに目をつぶり、続きはついに誰にもわからないままとなっている。
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太郎の挿絵は抽象的なものではなく、人物をはっきりと描き、その心模様を示す。
ところどころに太郎らしい構図があるが、物語に沿ったいい挿絵だと思う。
岡本太郎という作家が望んだ仕事ではないかもしれないが、わたしは今回の仕事を見て、初めて太郎に対して深い親しみを感じた。
それはわたしが絵と言うものに「物語性」「文芸性」を求めているからだが、太郎の油彩画には見られない具体的なところが、たいへん気に入った。

記念館はなんとありがたいことに、撮影を許可している。
嬉しくて嬉しくて、ぱちぱち撮りたおした。

なおこの「花妖」はわたしは未読である。概要を読んだ限りでは鬱陶しい物語ではある。

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新聞の切り抜きもある。少しばかり読む。
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二人の肖像写真は林忠彦か。

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狭い人間関係の中での、嫌なつながりが延々とつづられている。

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女の表情がいい。1383546377778.jpg


挿絵の仕事はここまでで、他を少し。
油彩画。太郎のパブリック・イメージか。
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二階の窓から庭を見下ろす。芭蕉が大きく伸び、その狭間に太郎の造形作品が屹立する。
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古代中国の編鐘を思わせる鐘もあり、突いているひとがいた。いい音色である。
打つ場所により、音色が変化する。

木陰には可愛い奴もいる。1383546680172.jpg
以前から可愛くて好きな奴。

最後に太郎のアトリエ1383546498708.jpg

予想外に居心地のいい空間だった。
繁茂する植物の隙間に見え隠れする造形作品、というのがまたとてもいい。
カフェもとても繁盛していた。

根津の帰りに向かったのだが、いつかここでゆっくりくつろぎたいと思う。
ありがとう、タロー。
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