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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

横山大観展 良き師、良き友  その2

大観が好きな人々の作品が多く集まっている。
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2-2 構図の革新とデフォルメ

三幅対のように並べられたもの。
横山大観 《松並木》 霊友会妙一記念館
今村紫紅 《潮見坂》 横浜美術館
小杉未醒(放菴) 《飲馬》 小杉放菴記念日光美術館 この絵だけ東洋風な洋画。
日本ののんびり風景とでもいうか…松並木には人の気持ちを和やかにさせるものがあるなあ。

横山大観 《浪》 足立美術館 月下に波波波~~~~~縦に~~~が続く。

横山大観 《作右衛門の家》 山種美術館  かつての日本の御百姓さんのありふれた名前・作右衛門。そのひとの働く様子・住まい。まんが日本昔話の世界。

横山大観 《帰去来》 パラミタ ミュージアム  陶淵明の姿。既に舟に乗る。拙ヲ守ッテ田園ニ帰ル…

横山大観 《喜撰山》  山は青々しているのだが。この絵を見るとわたしは必ず秋の衣笠山あたりを思うのだ。それもわら天神あたりの交差点からきぬがけの道を歩き始めようとするときの。方角も違うのに、イメージがそうして固定されている。
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小杉未醒(放菴) 《列仙屛風》 小杉放菴記念日光美術館  羊も石も黄初平も可愛い。そうそう、こんな黄初平くんが好き。
それから家の中で薬作る兎をのぞき見する、というのも面白い。ウサギだけに杵つきは上手。八つ手の木がいい。
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小杉未醒(放菴) 《柳下美人図》 宮城県美術館  ロングで捉える。中国の美人。

小川芋銭 《水魅戯》 茨城県近代美術館  おどろおどろ。おばけいっぱい。ウナギもその仲間。楽しそうなおばけたち。

冨田溪仙 《沈竈・容膝》 福岡県立美術館  先の言葉は水攻めの意味だとか。洪水が来て、狭いところに…しかしなんだかのんびり。

冨田溪仙 《宇治川之巻(伏見)》 京都市美術館  こういうのを見るとああ昔はこうだったのかと思ったりするのだ。

冨田溪仙 《愛宕暮雪・浜町夕照(《嵯峨八景》 京都国立近代美術館  筏で行く。白い愛宕山。「月参り」の山。けっこう大きい屏風。

2-3 主題の新たな探究

横山大観 《瀟湘八景》 東京国立博物館 これは好きな作品で、よく働く人たちがロングで捉えられている。

それにしても大観はどこまで溪仙ファンなのだ!!!

横山大観 《観音春冬図》 永青文庫  細面に二重瞼。どこか市川笑也を思わせる風貌。

今村紫紅 《水汲む女・牛飼う男》 平塚市美術館  石段にとても惹かれる。以前に平塚で見たと思う。インドが舞台の静かな絵。温度は感じない。

小川芋銭 《肉案》 茨城県近代美術館  両腕を挙げて立つ。のびのび元気なイメージ。公案がどーのと言われても知らんが、妙に元気になる。大万歳にしか見えない。
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冨田溪仙 《若菜摘》 京都国立近代美術館  この絵は初見。京都の近美にあるとは初めて知った。知らなかった、何故今まで見れなかったのだろう。無念ささえ感じる。。
大正初期らしい絵である。たいへんロマンティックというか、文芸性の高い絵。
若菜は陸の若菜ではなく、海のワカメを摘む作業。船を出しているのは唐初のような様子をした姫と侍女たち。
桃花飾りの髪は天平の、というより唐初の形に似ている。


第三章 円熟期に至る

横山大観 《生々流転》(習作) 横山大観記念館  習作を見ていて、野間記念館でみた模本を思い出した。やっぱり違うものだが、それでも何か心に残るものがあった。

横山大観 《夜桜》 大倉集古館  大倉でも滅多に出ない「夜桜」。改めて眺めると、いろんなことに気づき、面白い。
しかしこの絵を見ると必ず思い出すことがある。
大倉で何の展覧会か忘れたが、見終えて帰ろうとしたところへ、美術館とは普段無縁そうな母娘があわてて飛び込んできた。そしてこの絵を見に来たというのだが元より展示していない。母娘はなかなか引き下がらない。その後わたしは出ていったから続きは知らないが。

小川芋銭 《荒園清秋》 東京国立近代美術館  墨絵に近い。不思議な公園。行きたくなってきた。

小川芋銭 《積雨収》 公益財団法人 平木浮世絵財団  人々がぽえ~としている。芋銭にはどこか人々もこの世の外にいる風にみえる。

冨田溪仙 《孔雀》 横山大観記念館  大観、この絵を手に入れてずっと手元に置いていたそうだ。20年くらい前のある展覧会の図録解説に、誰かの昔話として「大観の家にはいつ行っても渓仙の絵が掛かっていた」と記されていた。

本当に、どこまで渓仙ファンなんや、大観♪
ほほえましい気持ちで眺めている。

今回の展覧会は大観の作品以上に、大観の仲良しさん・大観の好きな画家の作品が集められているのを面白く思った。
また岡倉天心からの書簡もあり、大観への期待の高さなどがよくわかる。
そしてやっぱり大観が渓仙、小杉放菴、芋銭らが大好きなのを感じる。

11/24まで。
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