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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

美しの骨

今年最後の展覧会巡りに、まずはINAXへ向かう。
〈小さな骨の動物園〉として様々な生物の骨格標本が並んでいる。
誤解されたくはないが私は骨やミイラが大好きだ。何がどうと言うのは難しい。実物より観念としてのそれらのファンなのだ。これは多分幼時に見たアメコミの影響だろう。

さて骨。魚の骨は見慣れている、と思いきや、この展示で新発見が続出だ。うわ?という感じ、知らなかったことだらけ。感心する。
また並べ方がイイ。オオミズナギドリを先頭にアホウドリまで羽根を開きつつある姿で編隊を組むが、しんがりの鳥は骨翼を収めるのだ。
飛行とその終焉、そんなかたち。
また驚くことに中の数羽がこちらを(見て)いる。立つ場を変えれば視線から逃れられるようだが。
肉のついた(わたし)を見る骨の鳥たち。

骨の鳥といえば、諸星大二郎の世界だ。孔子暗黒伝のあの幻のシーンはいつ見ても心臓を掴まれてしまう。鳥の骨の手で。

白骨の作り方がパネルにある。
小動物と大型動物の差異はあれど、肉を切り取る作業から始まるのは同じだ。
小動物の場合、入れ歯用洗浄剤などでこびりつく肉を解かして剥がすらしい。え゛っっっと言う感じ。
そして大型動物は野ざらしにして1?2年寝かせると、きれいな白骨になるそうだ。昆虫による白骨化。
それを見たとき、久生十蘭と横溝正史の小説を思い出した。
ボーン・チャイナと骨格標本の話。

大型の骨格標本は長居にある大阪自然史博物館からの貸し出しだが、個人コレクターの方の魚の骨格標本がこれまた面白い。
ウニまである。きれいなものだ。タイのタイ。
ああ、骨の魚が泳ぐ。そんな展示の仕方。まてよ、包丁人味平でもあったなあ。
軟骨の多いイルカや海亀は予めレントゲンを取るらしい。その海亀の骨格標本を見る。
丸い。甲羅も頭骨も丸い。眼窩も丸い。なんだか悲しい。

牙つきの虎の頭骨、キリンの頚骨、豚の足首、鹿の角つき頭骨。
肉もないのに、妙にナマナマしい。
以前宮古島でサンゴの死骸を沢山見た。ああ、あれと似ているのか。
カルシウムの塊。
サルの頭骨は、ヤッターマンか何かの乗り物のようだ。確かドクロベエとかいうのもいたなあ。
フィギュアのようなタマリン。ミミズクの全身像は生前と全く違うし、リスも胡桃を持たされなければ、わからない。
いや、一番わからないのはウサギだった。
耳がないのでなんだか別な生物(死物?)だ。
イカも干乾びればスルメになるしな。(どんな喩えだ!)

エッセイストの人が面白いことを書いていた。
『骨には二つのシがある。暮らシと歴シだ』というようなことを。
なるほどその通りだ。骨を形成するのは暮らしと歴史だ。
そして死体を暴かれ骨を曝される。

ペンギンの剥製と骨格標本が並んでいた。
剥製といえば科学博物館の展示は、一人で見て回るには大概根性がいると思う。じゃりン子チエのアントニオの剥製は、お好み焼き屋の油で汚れているだろう。

アミメニシキヘビの標本は面白かった。くねくねしているが、これぞ本当の蛇行だった。トンネルのようだ。

他にも色々と『えっそーなの!』ということがあるので、ぜひこの展覧会を見に来られれば、と思う。大阪は2/17まで、名古屋は3/3?5/19まで、東京は6/1?8/19まで。

かなり、面白かった。



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コメント
再び再燃
「遊行七恵」グループ説。ずばり七人とみた!もの凄い守備範囲でエリア51以上。一人ワイルド7?
 さて、骨ですね。鳥は専門で(と言っても、輸卵管・卵・精子についてだったのですが)農学部時代に舞い戻った気分です。一番の大物は、やはり牛(畜産学科でした)ですかね。解剖後は勿論食いました!(寝かすのを待ちきれず、中途半端な日数で食って腹を壊した記憶が…。)
 味平も懐かしいですがドクロベイもまた懐かしい。それにしても骨までもが歴史を語るネタになるとは、懐が深い。
2005/12/25(日) 17:18 | URL | xwing #lW1SJDGw[ 編集]
七人の遊行
・・・たしか幽遊白書で仙水が七人の人格を持ってたような・・・
わたし、徳間版のワイルド7持ってますが、続編で飛葉ちゃんがオジさんになってたのにはビミョーに悲しみを誘われました。

牛ね・・・ドナドナがBGMに流れたことを信じます。
そういえば、今回のブログのBGMはずばり、♪骨まで愛して
これでした。
2005/12/25(日) 21:34 | URL | 遊行 #-[ 編集]
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