FC2ブログ

美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

ウルトラマン創世紀展 ウルトラQ誕生からウルトラマン80へ /円谷英二 特撮の軌跡展

二つのウルトラマン関連展覧会を大いに楽しんだ。
一つは「ウルトラマン創世紀展 ウルトラQ誕生からウルトラマン80へ」佐川美術館
一つは「円谷英二 特撮の軌跡展」高島屋各店舗
どちらも大変に面白く魅力的な内容だった。
イメージ (20)

わたしは同日の朝と夕方にこれらの展覧会を楽しんだ。滋賀と京都で。
京都の高島屋の分は終わったが、難波の高島屋に巡回する。
そちらにも行く予定(5/1~5/12)

二つの展覧会の違いは、一言でいえばアプローチの違いということになるか。
だから二つの展覧会に出かけたのは、本当にけっこうなことだと言える。
差異について云々する必要はないので、わたしが見た“特撮の神様とその仲間たちによる「ウルトラマン」を中心にした素晴らしい内容”について書きたい。


わたしはまことに無念なことに「ウルトラQ」を知らない世代で、リアルタイムに見ていたのは「帰ってきたウルトラマン」「A」「レオ」「タロウ」だった。
ただしそれらの本放送の間にも「ウルトラマン」「ウルトラセブン」は繰り返し再放送され、わたしは「ウルトラ」シリーズのとりこになった。
同時代のライバルには「仮面ライダー」もあり、「変身忍者嵐」「快傑ライオン丸」などもあり、まこと1970年代の特撮世界はパラダイス状態だった。
とにかく特撮が好きなのはこれらのおかげである。

佐川ではヒトの身体サイズのウルトラ兄弟がずらりと並んでいた。
かっこいい。
ここは撮影ポイントなのでぱちぱち撮った。
個人的にはゾフィがけっこう胸回りがかっこいいと思う。
わたしはソフビ人形を持っているが、今から思えばあれもよく出来ている。

初期の特撮の苦労話をいろいろ読む。現代だとササッとCGで拵えるものであっても、そこに工夫を凝らし、情熱を注ぐ。
飛ぶ姿を作るのにも苦労していたようで、逆向けに撮影する装置の再現が高島屋にあった。

ウルトラマン、ウルトラセブンの頭部もABCと三種類あったり、手袋やブーツも展示されている。いずれもよごれているのが、往時の活躍ぶりを思わせる。

脚本の展示と簡単な各エピソード紹介などがある。
次から次に現れる怪獣たちは決して場当たり的な出現の仕方をしているわけではないのだ。
タイトルも素敵なのが多いし、企画物のシリーズもあるのを知ったり。
やはりこうしたきちんと体系的な展示をしてくれると、色々知ることも多い。

アイスラッガーの現物があった。セブンはこれを投げていたが、わたしはあの坊主頭になったセブンをちょっとばかり複雑な目で見ていたなあ。大体あのアイスラッガーは辮髪のポニーテールを思い出させてくれるので、ヴィジュアル的にあまり好きではなかった。
それにセブンのアイも寄り目やなあと思っていた。
…どう読んでもワルクチなのだが、実はわたしが一番好きなのはセブンなのだから、これはもうヒイキの引き倒しかもしれない。

ウルトラマンの造形に、アルカイックスマイルを採り入れたことは素晴らしいと思う。
一見表情がないように見えるが、それは能面と同じで、動く様子を見るとやっぱりウルトラ兄弟の感情が現れている。
そういえば今回の展覧会には出なかったが、どの主人公の時か、前代のウルトラ兄弟が敵に拘束されて口をきけなくされて、仲間に誤解を受けて逃げ回る話があった。
わたしは何がニガテと言うても、誤解されて憎まれるのがいちばん嫌だ。弁解する機会がないのは口惜しい。
だからもう本当にハラハラした。
変身できないウルトラマンとはつらいものだなあ、としみじみ思ったものだった。

前に世田谷文学館で見たが、バルタン星人来襲のシーンも工夫を凝らしたものだった。
これはもう本当に日本の技術力の高さ・発想力の高さを示しているものだと称賛するばかりだ。

そのバルタン星人、高島屋では「あなたもバルタン星人になれる」コーナーがあり、細かいことは隠すが、わたしも「フォォッフォッフォッフォッフォッー」と笑ってみた。
なんだか楽しい。

思えば笑い声一つにしても工夫がされている。
とはいえ、昔から日本では「笑う」ことを神との交流の一つに捉えている地域もあるので(山口県の笑講など)笑うことに対して様々な工夫を凝らすことに慣れていたのかもしれない。
バルタン星人は「フォッフォッフォッ」、東野英次郎の水戸黄門は「カッカッカッカッカッ」、黄金バットは「ハッハッハッハッハッ」と笑いながら走る。



怪獣の造形はそれだけでもうドキドキする。
小さい頃から怪獣に親しんできたからか、今もついつい指人形などをみかけると購入してしまう。
あるとき岡本太郎の展覧会を見たが、造形物がみんな怪獣に見えて、その途端に大好きになったという経験もある。
だから「太陽の塔」を見る度に「これがノシノシ動き出したら…」という妙なワクワクがある。

さて、怪獣もいろんな個性があり、個性がある分だけ物語も増殖する。
基本的に一話完結というスタイルをとっているが、たまに前後編などがあると、次までの時間の長さにイライラした。
それだけ夢中だった証拠である。


帰ってきたウルトラマン、ウルトラマンA 、ウルトラマンレオ、ウルトラマンタロウと続く。

この辺りまでは完全にアカペラで歌えます♪

タロウの頃からウルトラ一家がハバをきかせるようになった。
たとえば変身前のタロウ(篠田三郎)が現場に向かって運転していると、ウルトラの母や父がやたらとタロウを心配して話しかけてくる。
タロウはニコニコしながら「大丈夫ですよ」と応えていたが、子供心に「いややろなあ、こんな心配しぃの親がワヤワヤ言うの」と思っていた。

産みの親にワヤワヤ言われるウルトラマン。

後ろでバルタン星人もアララな様子。

ウルトラセブンが「ミクロの決死圈」する話がある。松坂慶子が少女女優として活躍していた頃の話で、セブンは彼女の内部に寄生する怪獣を退治するために小さくなり、はなの穴から浸入。その様子が再現されていた。
赤い洞窟でしたなあ。

他にも怪獣との様々なシーンがある高島屋。
次回の難波ではぜひともイヤホンガイドを借りて、かつてのヒーローたちのこぼれ話や解説を聞きながら歩きたい。

なお以前に見たウルトラマン関連展の感想を以下に並べる。
「不滅のヒーロー ウルトラマン」感想
「怪獣と美術 成田亨の造形芸術とその後の怪獣美術」感想
(これは同時期に見た他の展覧会ともども書き起こしている)
「奇っ怪紳士!怪獣博士!大伴昌司の大図解」
「ウルトラマン・アート」 感想
(同時期にみた内、大伴の仕事は多岐にわたりすぎていて、ウルトラマンの方に集約した)
「実相寺昭雄展 ウルトラマンからオペラ「魔笛」まで」感想

ときめきの力だけで空を飛べるなら、わたしはもうM 78星雲まで行ってるかもしれない。
いい展示をありがとう♪
関連記事
スポンサーサイト



最近の記事
月別アーカイブ
カテゴリー
全ての記事を表示する

全ての記事を表示する

フリーエリア