美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

「山の神仏 吉野・熊野・高野」後期をみる

「山の神仏 吉野・熊野・高野」後期に出かけた。
前記と大きく入れ替わったのは曼荼羅などの絵図関係。
少しばかりだがその感想を挙げる。
なお前期の感想はこちら。
長くなったので2つに分けている。
吉野・大峰篇
熊野・高野篇

☆吉野・大峯

前期で見た大峯八大童子立像は後期にも出ていて、やっぱり可愛いと思う。
今回は大阪市美所蔵の「役行者・八大童子」が出ていた。
八大童子は赤・白・黒緑に分かれていて、彼らとさして年齢差のなさげな前鬼・後鬼はさらに色濃く、共に口を開けているのが面白い。

吉野曼陀羅図の展示換えを楽しんだ。
金峯山寺 黒く剥落しているのでちょっとわからない。
如意輪寺 カラー蔵王。上に八大童子の姿。右には役行者らもいて、桜の木々と社が目立つ。
三室戸寺 室町時代の作。
竹林院 綺麗だが生気のない絵。

八大童子の次は弁天ボーイズの登場である。

天川弁財天曼陀羅図 能満院 これはすごい。弁財天が女神やなく、三蛇頭六手という異形の姿で表現されている。
それは宇賀神と混合しているからだと解説にあるが、すごい姿にはびっくりした。
そしてそこに16少年。それぞれが、ウサギと遊んだり・牛に乗り・馬に乗り・鹿に乗り・狐に乗り・孔雀に乗り・蛇に乗り・・・可愛らしい少年たちが描かれている。

千手観音像 金峯山寺 結跏趺坐をする。剥落は激しい。


☆熊野三山

こちらは熊野曼陀羅の展示換えがいろいろ。
神仏が並列する位置にある図、円座に位置する図、壇上の神仏の下に砂利がひかれそこに最澄のような僧侶がいる図・・・中には万華鏡のようなものもあり、雛壇の人数が変わっていたりもある。様々な様式の図柄が各地に伝わっているのだ。

諸尊集会図 東博 上空に出現する5仏プラスほかの神仏。わいわいと活気がある。

熊野権現影向図 神奈川・正念寺 ドロドロ~と鳴りものが聞こえてきそうな出現!!白波から湧いて出た仰ぐ人々。

那智参詣曼陀羅図も展示換えのものがある。
熊野速玉大社、補陀洛山寺は通期。新しく出たのは和歌山・正覚寺の図。
三枚を見比べるといろいろ違いを見つけることになり、楽しい。
いずれもセキュリティに獅子と狛犬、ヤタガラスがいるのは変わりなく、那智滝には修行者がセイタカ・コンガラ童子二人に支えられ、補陀洛渡海船があるのも等しい。

熊野速玉大社 青岸渡寺の扁額には「日本第一」とだけ。船の帆には「南無阿弥陀仏」。猿引きはいない。

補陀洛山寺 「日本第一」。帆から文字は消えている。ここではニホンザルをつれている。

正覚寺 17世紀。カラフルである。那智滝には赤白くっきりの二少年。船の帆には「観音」とのみ。補陀落渡海船は観音の統治する南方浄土へ向かうのだ。
扁額には「那智山」のみ。竜に乗り通行の人に挨拶する子供もいる。お弁当を食べる人もいた。これは初めて見た。
紅梅が咲いている。びっくりしたのは猿引き。どう見てもマントヒヒにしか見えない猿をつれていた。

対になる熊野観心十界図は正覚寺のものしかなく、比較はできない。


☆高野山

弘法大師・丹生高野両明神像 宝寿院 ああっ女神様! 法輪ヘア!!

四社明神像 和歌山・正智院 13世紀。大きく描かれた四神。黒いのは時間のせい? みんな目が鋭い。二匹の黒犬・白犬が可愛い。手をちんまり前に出している。

狩場明神像 埼玉・法恩寺 賢そうな犬たち。

狩場明神・弘法大師像 転法輪寺 二人ばったりのところ。黒犬・白犬も元気そうで、「こんにちは!!」という声が聞こえてきそうだ。

後期も大変よかった。
やはり仏像の前では拝む人が少なくなかった。
これは関西だけの現象かもしれない。いや、北陸もそうか。
わたしも目があった神仏像には黙礼した。

6/1まで。
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