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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

ミラノ ポルディ・ペッツォーリ美術館 華麗なる貴族コレクション

「ミラノ ポルディ・ペッツォーリ美術館 華麗なる貴族コレクション」展をみた。この展覧会は先にブンカムラで見、それからあべのハルカス美術館に巡回したのも見た。

ブンカムラよりハルカスのほうが「あのひと」わっしょいである。
チラシいろいろ集めてみた。
イメージ (11) イメージ (13)

イメージ (14)こちらは顔が自在に動く。

いえばこちらもあの人の影。イメージ (9)


イタリアの大貴族のコレクションというのは個々を見るのでなく、全体を見て楽しむ、その方がいい。
ブンカムラでもハルカスでもそれぞれ工夫を凝らしての展示である。

第一章 ポルディ・ペッツオーリ・コレクション
惜しいことに1943年の空襲で失われてしまった室内、そこでの展示風景を古写真でみる。
正直なところ、古写真の魅力が思いのほかに大きく、展示品には気の毒ながらあの失われた空間にこそ入り込みたい、と願ってしまった。

甲冑などやコレクターのジャン・ジャコモの肖像などがある。
いずれも金属装飾の細密さを見せてくれる。
ブンカムラでは一人だったが、ハルカスでは四人で見て、思いがけない得があった。
ご一緒したうちの一人が金属関係の工場を経営されていて、婦人ながら旋盤などでは数十年のキャリアをお持ちで、金属工芸についてたいへんお詳しく、甲冑表面に刻まれた美麗な文様について、さまざまなお話を伺うことができた。
現代の仕事ではなく数百年前の手仕事であっても、大体のところは変わらないようで、聞いていたわたしとしては色々と納得がいったり感心したりと、たいへん面白い状況になった。
イメージ (7)-2
ここにある甲冑はそもそもオリジナルではなく、ジャコモが「これはこっち、あれもこっち、それもこっち」と合わせたもので、元は別のパーツだったそうだ。
それをこのように組み合わせて一つの美麗なものにする。
それは最早武器の一つではなくなり、芸術品として再生したのである。

それにしても甲冑の表面を彩る線刻の華麗さ。スフィンクス、ハープ、ドラゴン、天使、牛?、女などなどが丁寧に刻まれて
いるが、その技能の高さに改めて感心する。

サヴォイア式兜 ああ、サヴォアか。(フランス語読みの方が耳馴れている)どう見ても「笑仮面」のようで、ある意味とても怖い。欧州屈指の名家のサヴォイア家。様々な様式美。

ジュゼッペ・ベルティーニ 1880年ごろ 凄い髯だなと感心した。なんですか、これ。
当時流行の「箒髯」とかいうらしい。茶と白の混じった二毛色。
そう言われれば同時代を写した映画「夏の嵐」はこんな髯の人いたかなと追憶の扉を開くが、ちょっと思いだせなかった。
イメージ (7)

ルイージ・ビージ ジャン・ジャコモ・ポルディ・ペッツォーリの寝室 天蓋つきベッド。見えるところに天使が三人。キリストもある。下の足には三人の邪鬼がいる。
厚いキリスト者だと思う一方、寝るときくらい神様とも悪魔とも離れていたくならないかな、とふと思ったりもする。


第二章 ロンバルディア・コレクション

アンドレア・ソラーリオ 洗礼者聖ヨハネ/アレクサンドリアの聖カタリナ
この二枚は対の作品で、ヨハネは左に聖カタリナは右手に立つ。中の人はいない。
肉付きの良いヨハネは右を指し、カタリナは左を向く美人。

ベルナルディーノ・ルイーニ カルヴァリオへの道(二連祭壇画) マリアと鞭痕の激しいキリストと執行人と。三筋の鞭痕はまるでシマ猫のようである。

15世紀のクレーマ地方の画家 バルトロメオ・ヴィメルカーティの紋章/皇帝の胸像 98点の一部だとか。ローマカットの皇帝はちょっと現代風に言うと反社会的勢力の人みたい。

ダ・ヴィンチの工房 盾を持つ戦士 全裸の戦士は盾をカバーに鍋カブリ風にしている。ブロンズ像。

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第三章 タペストリーと14、15世紀イタリア絵画コレクション
黒の間、か。黒檀と象牙で装飾されたようで、パネルを見てもたいへん綺麗。

ヴィターレ・ダ・ボローニャ 謙譲の聖母 聖母に刺繍針を渡す幼子。ママは坊やの頬をツンツン。車輪のカタリナもいる。
中世では赤布が高価だったそうだが、染料の関係なのか。それで枢機卿の衣は赤なのか。そこらあたりが不勉強なのでわからない。かれらのために敷かれた赤布。

ベルナルド・ダッディ 三連祭壇画 真ん中は聖母子。左は生誕の様子。のぞく牛馬が愛らしい。義父は頬杖。そして右は死の様子。磔刑。やたらと血が流れている。

ピエトロ・ロレンツェッティ 聖アグネスとアレクサンドリアの聖カタリナのいる聖母子 左には馬のような仔羊がいて、やたら大きな車輪を持ったカタリナがいる。これはもう自分を殺した道具というより、なにやらそれを武器に出来そうな雰囲気がある。

カルロ・クリヴェッリ キリストの血を受ける聖フランチェスコ ようやく知ってる画家が出た。出現したイエスの血を受けようとカップを差し出す聖フランチェスコ。聖杯になりますな。とはいえタイムラグありすぎる。

ラザロ・バスティアーニ 聖母子、奏楽の天使、聖三位一体 にんまり天使ーズ、イエスはふくよかさドーン。

ゲラルド・スタルニーナ 悪魔祓いをするリンカンシャーの聖ウーゴ 600年前、本気でやってたんだろうなあ。聖水で逃げ出す悪魔。ちょろいな。金ぴか空間。

工芸品をみる。
巨大タペストリー フランソワ・シュピーリング/カレル・ファン・マンデル一世 下絵 
・オリアーナを掬うアマディージ
・オリアーナに別れを告げるアマディージ
16世紀に流行った騎士道物語。王子と王女の波乱の恋の物語。ゴブラン織りで繊細な作り。森の中、最初は座る二人、別れは立って。當麻曼荼羅を思わせるコマ絵が周囲に続く。

司祭の典礼服カズラの一部分などもあった。高価なベルベットを使用。絹や金銀の糸。

グリセルダの物語の画家 アルテミジア 四世紀の女で、夫の骨を涙で飲み下したとか。
美人で長身。

ベルゴニョーネ アレクサンドリアの聖カタリナ どうどうたる姿。

イメージ (8)
左「アルテミジァ」右「聖カタリナ」

ラザロ・バスティアーニ 聖母子、奏楽の天使、聖三位一体 にんまり天使ーズ、イエスはふくよかさドーン。

ゲラルド・スタルニーナ 悪魔祓いをするリンカンシャーの聖ウーゴ 600年前、本気でやってたんだろうなあ。聖水で逃げ出す悪魔。ちょろいな。金ぴか空間。

工芸品をみる。
巨大タペストリー フランソワ・シュピーリング/カレル・ファン・マンデル一世 下絵 
・オリアーナを掬うアマディージ
・オリアーナに別れを告げるアマディージ
16世紀に流行った騎士道物語。王子と王女の波乱の恋の物語。ゴブラン織りで繊細な作り。森の中、最初は座る二人、別れは立って。當麻曼荼羅を思わせるコマ絵が周囲に続く。
司祭の典礼服カズラの一部分などもあった。高価なベルベットを使用。絹や金銀の糸。

グリセルダの物語の画家 アルテミジア 四世紀の女で、夫の骨を涙で飲み下したとか。
美人で長身。

ベルゴニョーネ アレクサンドリアの聖カタリナ どうどうたる姿。

第四章 黄金の間コレクション
ここのパネルが素晴らしかった。裸婦と蝶々とがいる画が素晴らしいが、これは焼失しなかったのだろうか。

ピエロ・デル・ポッライウォーロ 貴婦人の肖像 いわゆる「あのひと」です。
ブンカムラで見たとき、なかなかの人だかりだったが、ハルカスではここまでたどり着くとタイミングよく誰もいず、じっくり。

ザノービ・ストロッツィ 謙譲の聖母と二人の奏楽の天使 背後の星が日本の仏像などによく見られる「截金」の技術が使われているように見えた。
天上天下唯我独尊な坊やと疲れているような二人の天使。しかし綺麗ではある。

ボッティチェリ 死せるキリストへの哀悼 全体の良さもさることながら、わたしはこの足を抱く女の顔に強く惹かれた。
イメージ (9)-1

第5章 15,16世紀の美術とコレクション

ルーカス・クラナッハ(父) 洗礼者聖ヨハネ 無原罪の御宿りの聖母と幼子イエス、二人の天使 クラナッハ表記が嬉しいね。大人の皆さんにこにこ。アトリビュートばっちり。

鍵型卓上時計、地球儀型卓上時計などがあるが凄い技術が使われているなあ。よくはわからんが、とても技巧的で素晴らしい。

フランチェスコ・コロンナ 「ポリフイロの夢」 活版印刷の美本。けっこうお気楽な読み物みたい。


第6章 ヴェネツィア美術及び17世紀以降の美術コレクション

パルマ・イル・ヴェッキオ ラ・コルティジャーナ 胸をはだけた美人。この時代のコルティジャーナについて描かれた、庄司陽子「コルティジャーナ・オネスタ」はたいへん力作だった。

ガエターノ・ヴィーニャ セルペドンテ宮殿の大広間をあらわす舞台 ゾウ像があり、妙な鳥モチーフの像も列ぶ柱。ちょっと面白い。

ジュゼッペ・ガッリ・ダ・ビビエーナに帰属 彫像のある庭園 こういうのを見たいのだよな。素敵な庭園。

十字架、酒杯、いいものを色々見る。
ベネチアン・グラスイメージ (7)-1

ジュゼッペ・モルテーニ レベッカ ヒッチコックではない。「アイヴァンホー」のヒロイン。美人。

色々いいものを見たなあ。
どちらも楽しませてもらいました。ありがとう。
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