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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

楽しむ 味わう 近代日本画の抒情 ウッドワン美術館所蔵品を中心に

松伯美術館にウッドワン美術館コレクションが来ている。向こうには代わりに松園さんの「花がたみ」などが出かけている。いいことだ、とても。
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しばしば関西には広島のウッドワン美術館の近代日本画コレクションが来るので、おなじみの作品も少なくない。
そうなると旧知の知人に会う気になって、しみじみと嬉しくなる。  
このブログ上で以前に挙げた感想はこちら
わんこ、美少女、梅の精、美少年などを共有している。
   
近代日本画はやはり自分の中では、なくてはならぬものなので、見知った絵であっても喜んで出かける。
今回もそうして遠路はるばると奈良の松伯美術館に来たのだった。

大観 月 M42  中国のどこかの橋の上から人々が月を仰ぎ見る。山にかかる月。ロバも一休み、団扇を持つ人々もいて、季節がまだ暑さを持つことを知る。
宋か明の時代か。そんな時代のある夜の橋。

羅浮仙 T8  大きな白梅の下で。髪には綺麗な金の飾り。白衣に近い着物の襟は黒で繻子だろうか、そこに白鳳の刺繍がある。手にも白梅。ゆったり微笑む。

清方 春に遊ぶ T7  蕩けそうな美少女。前回の大丸のときもそうだが、今回もこの少女と羅浮仙とが二枚看板の主演女優だった。

玉堂 深秋 S8  三人で林の中で暖をとる。トント。柴はよく燃えるだろう。

靫彦 森蘭丸 S44  可愛いねえ。前回は少年の美に夢中になったが、今回は背景をよくよく眺めた。
床の間には古代の青銅器に倣った花入れがある。ちゃんと饕餮のような顔が見えるのはご愛嬌か。そこには靫彦の好きな紅梅が活けられている。
また砧青磁の香炉も飾られている。
なお蘭丸は裃も薄い砧青磁の色に揃えていて、唇はそれより濃い色をみせていた。
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関雪 片岡山のほとりで M44 右手には聖徳太子一行。左手には達磨大師の化身たる人。なにも考えずにみても左の人はインド人。

土牛 仔犬 赤目の茶犬。可愛いのは見た目だけではなく、じっとみつめる。うちにいる猫のクマングに似ている。

平八郎 竹 S30  金の竹の中に一本だけまだらの伸び盛りの竹。まだ竹に成りきらない竹。

竹喬 夕空 S28  丸い柿の実が沈み行く夕日を受けて薄黒い影で描かれる。星もうっすら一つ。まだ空には薄い赤みと薄い青が残っているが。
ああ、秋やなあ。

希望 月光  きれいな色。このチラシは青灰色だが、本当の色は緑がかっている。川か池で馬を洗う人。馬の姿もほっそりしている。近い風景ではあっても夢の中の光景のように遠く、そして美しい。

ここまではウッドワン所蔵品。

契月の歴史上の人物画が出ていた。
「楠公」と「幼菅公」。どちらも立派な風采。

神泉 寒空  随分若い頃の作品だと思う。後の神泉スタイル確立以前。ヒヨドリらしき鳥がいて、とても寒そう。それを和紙のにじみをも計算に入れての表現。

春草 仏御前 M39  松園さんは春草をとても高く評価していたそうで、彼女の旧蔵品の中に春草の絵もあったとか。
この「仏御前」は以前にも展示されていたが、人の世の無常を強く悟った若き仏御前がススキの生える道をとぼとぼと行く図。行く先は祇王・祇女のもと・・・

仙女(霊昭女) M43  笊や籐で編んだ台所グッズを売り歩く。植物の飾りが髪に映える。

松園さんの下絵をいくつか見る。
砧もあった。風情がある。

美人納涼 S7  長春風な様相。女が柳の下でくつろいで、たばこを吸うたりくつろいだり。
ちょっとばかり崩れた魅力がいい。

松篁さんの絵の中でもかなり好きな「鴛鴦」が出ていた。たくさん鴛鴦がいて水を滑る中、マガモも素知らぬ顔で仲間入りしている絵。なんとなく面白いのだ。

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ゆったりした心持で楽しめて、本当に良かった。9/28まで。
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