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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

かん袋

今回、とにかくおいしいものを食べようと出かけている。

づぼらやを出たらちょっと激しい雨だった。
阪堺電気軌道の南霞町へ出る。
大阪に唯一残る路面電車。堺浜寺までの可愛くて、地元の人のための、いい乗り物だ。

わたしは北摂の土着民なので、ニューカマーのフェイクなシャープさは持ち合わせていない。
昔ながらのこうした庶民のための何かがとても好きだ。
わたしとツレは路面電車に乗り、堺へ向かった。乗るだけでも楽しくて仕方ない。

『もの皆堺に始まる』と言う言葉がある。
なるほど、てっぽう(さっき食べた→ふぐのこと)そう、本当の鉄砲や茶道や色々と。
堺の町衆は納屋四郎五郎らを始めとして、秀吉に対抗する気概があった。その頃はまさに『黄金の日々』だったろう。
武野紹鴎、千利休。茶道の大成。

急につまらないことを思い出した。
下の叔父は市役所にいるが、『都市のあるべき姿』か何かのフォーラムに参加した。
そのときのハナシ。

出席者はどこから来たかを(何市で、何がある、というような発言を求められている)順番ごとに話すことになったそうだ。
一番最初が偶然堺の職員さんで、
「もの皆堺に始まる、の堺から来ました」
そう発言された。次に立たれたのが京都の職員さんで、
「日本最初の市の京都から来ました」
・・・イケズやなぁ。シーンとなったところで叔父の番。
「何にもない▲▲市から来ました」
爆笑になったそうだ。
みんな、イケズやなあ。


さて、かん袋。
これは堺名物のくるみ餅のお店の名前。
くるみ餅と言っても木の実の胡桃ではなく、餅を緑の餡でくるむ・餅。
ここは出店もなく、堺の本店に行くかネットを頼るかしか手に入らない。
とにかくめちゃくちゃおいしい。
いつも大行列だが、さすがに雨のおかげで、三時なのに空いている。
ラッキー。
わたしたちは坪庭の鯉の池が見える席に座り、ここでしか食べられない氷かん袋を注文し、土産に四人前分を頼んだ。
来るまで待たねばならない。しかし今日は人が少ないので早い。

氷のかん袋は本当においしい。寒かろうが暑かろうが、氷で食べるのが一番おいしい。
赤福餅を本店で食べるときも、氷赤福が一番おいしいのだから、やはりこういうのが正しいのだろう。
ダブルを頼むくせがついている。
シングルなら、おいしすぎてペロッと食べた後追加したいと思っても、いつもなら大行列なので諦めねばならぬので、こんなくせがついている。
ああ、本当においしい。

このお店は六百年前から続いている。
そして店名の由来は、大阪城築城の際、瓦を屋根にイチイチあげていられない、とこの店の主人がホイホイとばかりに地面から大屋根へ向かって投げ続けたそうだ。
なんと言う大力の人だろうか。
見た聞いた秀吉が驚き、瓦が空を飛ぶ姿が『紙袋=かんぶくろ』のようだと言って、以後屋号を『かん袋』にするよう命じたそうだ。


とにかくツレも満足してくれ、遠い地まで誘った甲斐もあった。
雨が止んでいれば住吉大社へ寄ろうと思っていたが、ちょっと足元が怖いのであきらめた。
再び阪堺電気軌道。
住吉で分岐して、恵美須町または天王寺へ向かう。Y字型路線。
わたしたちは恵美須町の手前・南霞町で下車し、新今宮から大阪駅へ戻った。

そこでツレと別れる。
多分もう、しばらくは会えない。
今月末にはシンガポールだ。
日本へ帰ってきたときには会えるだろうが。
向うでは身体に十分気をつけてほしい。
何かに中毒したりしないように。(マーライオン現象お断り)

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コメント
イケズやなあ!
なんだか毎日美味しいものを食べ歩きしていらっしゃるのですねえ!それも ああ、おししいと感嘆詞がつくとね、ニコニコしている顔が・・・
ところでフォーラムの話、思わず笑ってしまいます。
「みんな、イケズやなあ」 全く !大阪弁ってなんとも風情がありますねえ!

2006/01/15(日) 17:29 | URL | penkou #-[ 編集]
大いに
『都市フォーラム』が成果を上げたかどうかが不明、というのが実は一番イケズな話ですね。

叔父は市の建設課にいた頃、強制執行などに関った話をよくしてくれました。その市も今では大変貌を遂げて、巨大ショッピングモールなどが駅前にどどーんと。
都市計画はどうなっていたのだろう、と考えるような状況です。
十年前の大震災で場所によっては大変な被害もあったのですが、それをどう乗り越えたのかいまだにわかりません。
ナゾの市です、▲▲市は。
2006/01/16(月) 14:25 | URL | 遊行 #-[ 編集]
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