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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

あおひーさんの「彩葉色玉」

あおひーさんの作品を見た。
タイトルは「彩葉色玉」。
出ているものは甲乙の甲。

あおひーさんは今回の展覧会で作品解説を挙げられている。
「前半の「彩葉」は写真プリントそのもの。後半の「色玉」はプリント上に付けられた数十の透明の玉。フォーカスを外した画面にも拘らず、小さなレンズ状のものが乗ることでその部分だけがくっきりと色とその丸い形で主張するのです。円は他の円と呼応して星座のごときフォルムを浮かび上がらせます。」
そう、これ。

この小さな透明の粒があおひーさんの新しい魅力を引き出す力となった。

わたしの好きな「きれい」に満ちた作品だった。

写真の表面に鏤められた、凍結した水滴のような粒が画像を映し出し、目の位置を変えると粒は色を変える。
写真は沈黙する。代わりに粒が写真の想いを語りだす。

捉えられた風景。肉眼が見た色彩と形象。
それがフォーカスを外すことで深い揺らぎを起こす。
カメラの仕業。
それをカメラに指示するあおひーさん。

あおひーさんは魔術師かもしれない。
杖をふるって魔術を使うのではなく、カメラを使い魔に仕立てあげて、自在に世界を変える。
わたしたちはあおひーさんの魔術にクラクラする。
どうもそんな気がして仕方がない。

あの柔和な笑顔の向こうにフフフとほくそえむあおひーさんがいる。
シメシメとわらい、自分の新たな、そして誰もしていないやり方を開発した誇らしさが、そこにある。

「彩葉色玉」は長方形の作品である。
様々な色彩が一つの画面に隙間なく詰めあっている。
色彩は四季を一つに集めたような様相を見せる。
四角い枠に閉じ込められた季節が、固められた水滴の力で、外へ溢れ出ようとする。
深く美しい〈情景〉。
それが「彩葉色玉」なのだ。

これまでとは違ったことを始めたあおひーさん。
そんなあおひーさんに喜びが訪れた。

「New Year Selection 2015、大賞を頂きました!」
今日のあおひーさんの報告である。
とてもめでたい。

この先もあおひーさんは誰とも似ない新しい作品を産み出してゆくに違いない。
その度にわたしたちはあおひーさんの魔術にクラクラするに違いない。
クラクラのココロヨサ。
これは手放せない。

あおひーさん、おめでとうございます。また次も待ってます。
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