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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

ケイリンマンガ

競輪を描いた二大マンガが偶然にも1/23に同時に終了した。
共に長期連載マンガだった。
くさか里樹の『ケイリン野郎』と田中誠の『ギャンブルレーサー』である。

わたしはこの十年どちらも愛読してきた。
とにかく出てくる人間がどちらの作品も非常に濃かった。
物語の構成も巧みで、本当に面白かった。
夫婦愛が根幹の『ケイリン野郎』と人間喜劇の『ギャンブルレーサー』とでは視線は違うものの、どちらもケイリンに対する深い思いがあって、出てくるキャラたちは決してその世界から足を洗えそうにない。

最終回とはいえ、どちらもまだまだ明日がある、と思わせるラストだった。希望があるのか、アテがないのか、それはわからない。
しかし本当に面白い作品だった。
ジャンル分けするならラブコメとギャグなのだが、深い考察に満ちていて、思わず色々と考えさせられたりもした。

たとえば『ケイリン野郎』では、なぜこの女はこんなに男を愛しているのか、何故あんなに殴られたり料理をめちゃめちゃにされたりしても、男を受け入れるのか、男もなぜまともな対応が出来ないのか。
常に読み手のわたしは悩まされてきた。
しかしその疑問も蹴散らされるほど強い夫婦愛がそこにあり、アホかと思いながらも、熱心に読み続けてしまうのだ。
理屈を超えて感動しながら。

また『ギャンブルレーサー』では国家への痛烈な批判が繰り返されているが、それでも観衆はみんな何故か競輪場へ行き、罵声を上げたりたまには感動したりして、カネを使っている。
なんとなくそのこと自体に不思議な関心をわたしは持った。
キャラで言えば、主人公・関優勝のあくなきカネへの欲望がたまらなくいい。こんなショーバイに見切りをつけて代議士になる、と言うのが面白い反面、やっぱりあのトシでもレースに根性を入れてしまう所に、やっぱり『ついうっかり』応援してしまうのだ。
売 二 ウリ坊が可愛い。ピキ・・・しか言えないウリ君いいですね。
みんな、明日はどうなっているのだろう。

レーサーである以上、肉体の限界が必ず来る。その引退の日以後も彼らは生きてゆく。
どう生きてゆくのか。・・・それを想像する楽しみが、ファンには残されている。
ありがとう、ケイリン野郎。ありがとう、ギャンブルレーサー。
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コメント
ギャンブルレーサー
終わってしまったのですか・・・。たまに機会があれば読む程度でしたが、あの目つきは忘れようとしても、忘れられません。
本当にどうやって生きていくのだろう・・・。
2006/01/25(水) 01:10 | URL | xwing #lW1SJDGw[ 編集]
国家との鬩ぎ合い
あれは稀有な作品でした。
実名を挙げてあそこまで言い切ることが出来たのはすごいといつも思っていました。
あの目つき、確かに凄かったですね。
きれいごとを言わないマンガでしたもん。
しかしもっと凄いのは、作者が無職宣言したことです。
2006/01/25(水) 23:55 | URL | 遊行 #-[ 編集]
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