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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

風俗画と物語絵

大和文華館春の恒例・近世風俗画展、今年は「風俗画と物語絵」展。
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大和文華館の誇る近世風俗画の美麗な世界が展開するこの展覧会、春のお楽しみです。
桜が満開のころから新緑、躑躅の盛りの頃に、館内では妍を競う展覧会。
心も浮き立つことこの上ない。

桃山の貴婦人、辻が花をまとい、眉を落として端坐する。
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数ある阿国歌舞伎草紙のなかでも最古にして艶麗な作品。
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わたしはここの観客に一人好ましいお姐さんがいるのでした。

平安時代の法華経ブームのころに制作された美麗な経巻は、尊さよりなによりその煌めきに圧される。
一字蓮台法華経 見返しの絵も楽しい。平安の人々のちょっとした様子がこうしたところから伝わってくる。

病草紙も多々あるが、大和文華館のは鍼を打つひとで、いつみても朝青竜にしか見えん。

平治物語の断簡の内、少年の美を見せてくれるのはこれだけ。
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渋谷金王丸。

伝東山天皇像 周囲に胡蝶が飛び交う。いいな、こういうのも。わたしも蝶々に囲まれたい。

輪になって踊る輪舞図もいい。大きな輪で何を踊るのかどんなリズムなのかは知らんが、楽しそう。
尤もわたしは輪舞は出来ないし、輪舞と言えばマイムマイムとか思い出せないのだけどね。

西洋画風な婦人がギターかツィターか演奏する絵もある。
けっこう陶酔しているようで表情が甘くていい。

一方、西洋版画を学んでいた司馬江漢がとても浮世絵な浮世絵を描いてもいる。
春信の弟子筋というより清長ぽいけれど。
夜半の月が出るころ、花魁らしき女とかむろとが縁先にいる図。

花魁といえば寛政11年に東山第一楼で都の絵師らが楽しく会合したときに皆でお絵かきしたものが残っていて、今回は山口素絢の花魁が手紙を書く図と司馬江漢のいかにもな漁夫の図が出ていた。
さらりとした素絢の花魁はおっとりしていていいし、司馬江漢の4頭身漁夫らは大量で喜んでいるし。

佐藤兄弟の母に二人の息子さんの戦死報告を告げに行く弁慶たちの絵巻がある。
嗣信または次信は義経を守って矢に射られ、倒れたところを運ばれていた。
奈良絵本・奈良絵巻の素朴な良さがある。

富士の巻狩りの大きな屏風もある。元禄のころらしい画風で、中に髪の長い美少年が何人もいるのもやはり元禄ぽい。
これも好きなもの。

幕末の為恭の伊勢絵や鷹狩・キノコ狩り屏風も出ていた。
為恭、長命してたら明治の世でも大活躍だったろう。彩色のセンスがいつみても鮮烈。

宗達で対照的な絵が二枚。
横向いて笑う寒山はなるほど彼らしい薄墨で太線の絵、僧形歌仙図は細筆で細密な美青年僧侶。
この違いの理由はなんでしょう~~~

今回は又兵衛関連の源氏絵屏風が大中4点も並び、まさに壮観でしたな。
人々の個性が描き分けられていて、中には笑ってしまうような顔つきの人もいる。
「夕顔」の家の女たち、これはやはり男を待つ家の女、ですな。
真ん中の女が妖しい目をしていた。

松浦屏風も相変わらずの楽しさで、じっくりと堪能。

最後に田能村竹田の親鸞上人剃髪図。
まだ幼い少年が春に剃髪する・・・淋しいなあ。

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ああ、楽しかった。時期が合えばもう一度見に行きたいね。
5/10まで。
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