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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

四月の東京ハイカイ録 2

土曜日の話。
朝から鎌倉へ向かう。
雨である。

清方記念館で明治の口絵を大いに楽しむ。やはり絵に文芸性が活きるものが好きだ。
しかし一方で、絵から文芸性を排除することでその作品が「1枚絵」として純粋芸術作になり、それが世の「美術品」になることも改めて実感する。
清方の凄艶な下絵「日高川」再会する。下半身が蛇体になった清姫が泳ぐ姿である。苦痛に満ちた顔にはもう他の何事も受け入れられない強さがある。
それから初公開「玄宗皇帝」下絵。ワルツを踊るような楊貴妃が顎をあげて皇帝を見るのを、片膝をついた現代青年が見上げるという構図。何らかの物語があると思うがそこらがわからない。惜しい。知りたいものよ。
梶田半古の女学生絵も大いに楽しみ、やっぱりこの時代の挿絵・口絵は楽しいなあと喜んで美術館を後にする。

どうやら本当になくなるらしい神奈川県立近代美術館本館というのか鎌倉館へ。
ここでその60年の歩みをみる。
正直なところ、わたしはこの建物があまり好みではない。
その理由について論じるのはやめるが、構造的に一観客たるわたしには使い勝手が悪いのだ。
どうも公立の「近代美術館」を名乗る美術館建築が何故か構造的に合わないものが多くて困る。
見終えてからは別館へ。こちらは新収蔵品と日本画。
新収蔵品では須田剋太のがたいへんよかった。

雨もやんで、鶴岡八幡宮の休憩所で蒟蒻田楽をいただく。3つ250円というのは丁度いい。
甘いスイーツばかりが欲しいわけではないのだ。
ところで鶴岡八幡宮へ来ると必ず立原正秋「恋人たち」「はましぎ」の連作を想う。
中で源平池の話が出るからだと思う。
わたしにとって鎌倉の内ここは立原正秋の散歩コースなのだった。

逗子に出て新逗子まで歩く。駅ビルの中華で軽く広東麺など食べてから金沢文庫へ。
綺麗な花が咲いている。咲き方が綺麗だと言うべきか。
赤い楓、枝垂桜、海棠が固まる。

金沢文庫では2つの宝積寺についいての展示があった。
大山崎の宝積寺ではなくそれを想うて作った鎌倉の山崎の宝積寺と津久井のそれと。
夢窓国師がいかに鎌倉幕府、京の内裏から愛され崇められていたか、その裏付けがここに集まっていた。
それにしても昔も今も悪い悪い坊主がいたもので、寺を違う宗派に売り払ってトンズラした輩がおったそうな。
こらーである。

そごうで安野さんの御所の花をみる。昨春なんばで見たものの巡回。
その時の感想はこちら
やっぱり心が和む。なだらかになる。
年柄年中東奔西走雨天決行現実逃避遊行漂泊激怒倉皇の身の上としては、たまにはこんな時間を持たねばならない。
今のままだといずれは発狂してもおかしくはないのだ。

東横線で自由が丘から用賀に。
世田谷美術館で「東宝スタジオ」展を堪能。
入った途端にゴジラが東京を破壊し倒すジオラマ。
すげーすげーと皆さんパチパチ撮られている。

最初の展示室は同じ1954年の「ゴジラ」と「七人の侍」で満たされていた。
わたしは「ゴジラ」だな、絶対に。
地方によりポスターの違いがあり、それがまた面白い。
隻眼の芹沢博士の苦悩にときめく。平田昭彦、ハンサムやなあ。
ドキドキ。
東宝映画ニュースでは雑誌宣伝コーナーがありカストリ雑誌「りべらる」の宣伝があった。
「日本沈没」「悪魔の手毬歌」などの予告編も流れ、たいへん面白かった。
「ハワイ・マレー沖海戦」のプレスシートでは藤田進が部下とタバコの火を互いにくっつけ合うシーンにときめいたり。
やはり昔の映画は面白いものだ。
山下菊二の東宝争議スケッチもよかったし。

用賀の駅近くでかしこそうなわんこに会う。撫でさせてもらうとわんこも喜んでくれた。
純粋に可愛いなという気持ちだけで犬に当たると、犬はそれにこたえるものです。
猫との違いやな。ネコの良さと犬の良さの違い。
そして飼い主のお孫さんもええ子で「お姉さん、ありがとう」
可愛いのお。

半蔵門線を延々と乗ったままで錦糸町。ロッテシティでちょっと遊び、ホテルには12時前に帰る。
2日目はここまで。

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