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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

四月、二度目の東京ハイカイ録

4/24の夜から都内入りして4/27まで遊んでました。
例によって個々の感想は別項。

今回は突発性難聴の治療中という状況での出立なので、どうなんかなと思いながらも出たわけです。
それで定宿やなく浅草の某ホテルに宿泊。ここには女性向け中浴場があるということなので、ある種の転地療養になるかなと。(ならんならん)
ついたら夜やからライトアップもきれいなスカイツリーやアサヒビールの建物とか神谷バーとか見えるわけです。
浅草に来たら神谷バーでちょっとだけ蜂ワインの白など飲みながら揚げ物とかスパゲティ(パスタではないぞ)とかおでんなどを、全然知らん人らと相席しながら食べるのが楽しいのだが、あの喧騒が今回わたしの耳にも神経にもヤバゲなので諦める。

浴場は小さいし古いけれど、先客の女の子らも相客のおばさんたちもいい感じで、気持ちよく過ごす。今回は早寝を目標にしているので12時には就寝。

さて土曜日から動き出す。
メトロ一日券を購入して、まず東京都美術館「大英博物館100の」モノたちを見る。
これが大変面白い展示内容で、改めて「博物館」の面白さというものを感じたね。
都美は貸館だからあれだけど、これ、みんぱくに巡回したらまたまた面白いと思う。
キャプションも良かった。すごく楽しめる展覧会。
いいものを集めたけれど敷居を低くして、誰もが楽しめ、考え、過去や未来に思いをはせることが出来る。
こういう企画展を待ってたよ。
純粋に面白い展覧会だった。

朝1から見たのにもうお昼前。今日は久しぶりに児童図書館でランチ。焼チーズカレーにした。完全に火が入ってるから大丈夫でしょう。

藝大かここかがいい、という話もある。
わたしは東洋館で持ちこみランチも好き。
実は上野公園内のいいレストランは全てニガテな味付けなの。精養軒もホテルオークラも。
これはきっと、昔ながらの東京の洋食の伝統が舌に乗らないのでしょうなあ。

土曜なので黒門があいている。IMGP0459.jpg

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八重桜もまだ活きている。IMGP0463.jpg

東洋館から見始める。なにしろ「インドのイム」を見る前にここで修業した方がより理解が進みそう。朝鮮絵画の猫も見れたし嬉しい。

本館も楽しんで、いよいよ「インドのイム」。
2002年の「インド・マトゥラー」展を髣髴とさせるね。こちらはコルカタ博物館の所蔵が中心か。

と、機嫌よく見て回ってたその同じ時間にネパールで大地震が。
後で知ってびっくり。どんどん被害者の数が増えて行って…
これを書いている4/28の午前10時の時点でも被害の深刻さがいよいよ増すばかり。
一刻も早い救援活動を願います。


上野から離れて次は三井記念美術館。茶道具関連の展示を見る。まぁ正直なところ、和む和む。利休先生にはわるいけれど、茶道具展を見ると気分が落ち着くね。張り詰めたキモチが緩和されて「おお、ええのがあるある」という程度の感想なのですが。
茶の湯で精神を高め人格をどうこうというのではなく、ゆるむわけです。

三井から三菱一号館へ向かうのが案外アシの便がわるいというか面倒というか。
わたしは一日券があるから乗継したけど、歩いてもいけるし、歩くのは面倒だし、という距離感。月猫さんは新日本橋から東京ルートを提示してくれはったけど、それなら時間を待ってメトロリンクがいいかもしれん、と思ったり。
そして三井と三菱の中途半端な距離感は明治初期の熾烈な争いが原因かなと勝手な想像もする。
本宮ひろ志「猛き黄金の国」岩崎弥太郎篇を思い出しますわ―。

ようやく三菱でワシントン美の印象派のをみる。こちらも安寧の並び。
はっっとなるのもいいが、ほっとするのも必要なのよ。

東京駅を越え日本橋口から銀座へ。
松屋でミッフィー展を見る。ブルーナさんの不採用の原画がまたとてもよくて、お母さんのおなかに胎児がいる絵にはびっくりした。ううむ、すごいな。
またショップが噂以上に欲望のるつぼになっているのにも目を見開かされたね。
いやいや、参りました。

渋谷に出た。「ボッティチェリとフィレンツェの美と富」だったかな、タイトルは。
一番面白い時代の話だからなー。
わたしもイタリア行って一番よかったのがフィレンツェだった。メディチ家の話はとても好きだしね。
サヴォナローラの火あぶり絵がロングで異時同時図でシュールな感じ。サヴォナローラは今の惣領さんの「チェーザレ」にも出てきたが、それ以前は森川久美の短編に出ていたくらい。
というより、やはり中世イタリアは森川さんのおかげで好きになった人が多いと思う。


九時過ぎに東京ミッドタウンにつく。六本木アートナイト。ちょっとだけ参加する。
そしてサントリーの「ジャク・ソン」展に入る。
わたしとしては蕪村が目当てなんだが、やはり若冲は面白い。本人はきっと真面目に描いてたと思うが、それが逆に面白い。
一方蕪村には最初から俳諧による諧謔精神が培われて具わっているが、破天荒さはない。
意図する・しないの違いは大きい。
階段の上から山水図の銀の光をじっ と見た。

初日、ここまで。


二日目は日曜日。浅草にいるから伝法院の特別公開に行けばよいものの都合があり、そちらは行かずに朝イチから根津へ。しかし出遅れてついたら10:08、既に大行列。
尤もこれはチケ買う人らの行列なので、チケあるわたしはすまんのう、スイスイと。
光琳の燕子花と紅白梅と。
無論これだけではなく、光琳の花の行進屏風とか槇楓新旧並びとか色々ええものがありました。
宗達の扇面散貼付屏風、白木蓮もあれば泰山木もあるという。こういうのも面白い取り合わせ。
光悦謡本と光琳のスケッチの比較とか色々楽しめた。

饕餮君たちも元気そう。ギシュの牛羊くんが歯をむき出しで笑ってたり、半分眠ってたり、と表情も豊か。

お庭では忍者の待ち伏せみたいな影を発見したり、いばらひめもかくや、と思しき苔むした眠り佛をみつけたり、藤や紅葉や椿を眺める。
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気持ちよく滝IMGP0534_201504290017431c8.jpg

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六本木一丁目。先にランチに行こうとして、スタイリッシュな鳥屋に入ったのが間違いの元。昼からこんな黒服着てる店でまともなのが出るはずもないがな。
唐揚げ頼んだらどうも味はないし揚がりきってないしのあるしで。
「お客様アンケート」に書いたけど通じるかどうか。
やはりここなら杵屋か大戸屋か和幸にした方がよかったか。

泉屋分館で小川千甕展。これは京都文化博物館にもくるけど、やはり先行してここで見れて良かった。前後期入れ替えあるしね。仏画・洋画・挿絵・童画・戯画・南画。なんでもやるねー。仏画と洋画とスケッチ以外は明るい諧謔精神がみなぎっていて、それが最終的に南画に結び付いたようにも思う。面白かったよ。

近美へ。
晴れすぎて暑くて具合が悪くなった。しかも手袋一つ落とした――――なんてこったい。
それで球子をみるわけだよ、ぼくわ。
面構えシリーズがもぉムチャクチャなド迫力でグイグイくるけど、個人的には富士山が鼻で荘厳されてるシリーズが好きなのだよ。
面構えは足利に対しての悪意とかあるやろ、と球子に言いたいね。
まだ存命の頃、展覧会で見たが、作者の思いが添えられていてなかなかよかった。
とはいえ、ごく正直なことを書くと、そのときにある種の傲慢さを感じて、否な気持ちになったのは隠せない。ゲテモノでどーんっとくるのは別にええが、人間どんなに立派な巨匠になっても謙虚さがいるのではないのか。
それでやっぱりイヤヤなと思ったのだった。
今回は作者の言葉がない分、素直に作品に対せるから、まだええか。

ここから飯田橋経由で王子に出て北浦和と浦和へ行く予定だったがどういうわけか乗り間違えて、いやになった。
それでもうあきらめてた歌舞伎座ギャラリーに行くことにした。
後楽園から東京へ。
先にステーションギャラリーで富山近美のピカソと20世紀美術などをみる。
まぁあんまりわたしの好みの展示ではないので、あれだけど、中にデルヴォーのいいのがあった。
あとは数理的な構造のオブジェとか。

歌舞伎座に行く。
新装なった歌舞伎座に来るのは初めて。
勘三郎、団十郎、三津五郎、彼らがいない歌舞伎座。
キモチ的に色々あって距離を置いていたけれど、四代目鴈治郎襲名記念展を観るだけ、と自分に言い聞かせてギャラリーへ。

ああ、大屋根。向かいには歌舞伎をモチーフにした永谷園の看板。
地下は地下で普通のコンビニとかタリーズとかが入ってるのに、もぉなんだかすごくわくわくする。やっぱり祝祭空間というものには強い魔力がある。
久しぶりに歌舞伎座で芝居が観たい。観客になりたい、と思ったよ。
こんな気持ちになるのは本当に久しぶり。

鴈治郎さんのやらかいお人柄、大好きですわ、わたし。
愛嬌もあり、ええ感じです。これからもなお修行されて、より楽しいお芝居をお待ちします。

この日は三越にも寄ったけど、やっぱり歌舞伎座の興奮にやられてて、その感情を消したくないので、この日はいろいろおかずを買ってお部屋でいただき、お風呂に入って早寝。


最終日、月曜。
会社にもいかずに都内にいる理由は東博「鳥獣戯画」展の内覧会。これですわ。

いつものコインロッカーに荷物を放り込んで、まずは汐留ミュージアム。これが実によかった。
フォーヴの連中らの絵付けがとても魅力的。じっくり見てたらあっという間に11時半。

今日はですねえ、平日に都内だということで農水省のさくらへご飯を食べに行く楽しみがありましてな。
そう、クジラを食しました。日本人として正しい捕鯨をし、クジラを敬い、先人の知恵と勇気を尊び、ありがたく鯨のステーキをいただきました。たいへんおいしいのよ、これが。二度目やけれど、ほんまに食感がええもんです。

ここで働く人らのジャマをしてはいかんので、11時半オープンに入り、正午前に出て、前の日比谷公園へ向かう。
 
ああ。鶴の噴水。黄色いアイリスが咲いている。

少し歩けばシャガの群生もある。
 
気持ちいいなあ。今時分の新緑の頃はこうした花がたくさん咲いて、うずうずしてくる。

日比谷図書文化館でルドゥーテ展を観てからお茶の水へ出る。
ここから三楽病院をこえて男坂を降りるとすぐに米沢記念図書館になる。
三原順復活祭のサーニン特集再訪。
感想を書こうとしつつまだ手が動かない。サーニンすまぬ。
年年歳歳サーニンの好感度が高まるばかり。とても惹かれる。
そして来月、「大人になったわたし」のために新装の文庫本などを購入しようと思う。初版の単行本はリアルタイムのわたしのためだった。
前向きなサーニンを見ていて、そんな気持ちになったのだ。

JRで上野へ。
ゆりのきの花。

シダレエンジュ。
山岸凉子「ドリーム」で知った木。

昨秋の京博とは全く違う展覧会だった。
ロマン性の高い展覧会だと思う。
「善財童子」や「義湘」の物語を描いた絵をこんなにたくさん見せてもらえるのも予想外だった。ああ、嬉しい。

鳥獣戯画はねー、内覧会でこの行列か、とあきらめました。尤もそれは昨秋京博で堪能したからやという理由があるのでしたが。

近藤ようこさんと合流して一休み。同じ感想とか疑問とかがあるので面白い。
山口晃さんも来られてたそうな。
「鳥獣戯画」は山口画伯的な世界かとも思うけど、「義湘絵」これは近藤ようこ世界だと思う。
いつか描いてくだされ、と勝手なリクエストを。

駅でお別れ。わたしは東京駅へ戻り新幹線に乗って大阪へ帰る。
お土産に買うたエンガワの押し寿司の脂がたまらない。おいしくいただきました。
次はメーデーの夜に都内潜伏。
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