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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

京に生きる琳派の美  現代作家200人による日本画・工芸展

京に生きる琳派の美
現代作家200人による日本画・工芸展
イメージ (21)

現代の作家たちによる「琳派」とはどのようなものか、とても興味深く思った。
近年の日本画は「これが日本画なのか」と不思議に思うものが多いのだが、「琳派」というくくりがあることで、その範疇に収まる作品が多いように思った。

わたしはあくまでも感想しか書けないので、特に好きなもの・気になったものだけを少しばかり挙げてゆく。

石原貴暉 鉄橋 銀月がかかっている鉄橋。水面にも月が浮かぶ。酸化した銀が黒くなり、水の月も空の月も暗く輝く。

伊藤はるみ 妍 牡丹が盆からこぼれる。金と赤の絢爛な世界。

猪熊佳子 木立ちを巡る光の中で 可愛い小鳥がいる。瑠璃鳥。林の中、白い花が咲いていた。

上村淳之 月の水辺 いつものようにシギがいる。飛ぶシギ・止まるシギが3対3。静かな静かな世界。

潮由起子 葉末の音 竹林。風が渡るときにささやかな音がする。竹は白く描かれ、まるでお産の時に現れる「白絵屏風」のようだった。

大野俊明 早春 遠目からでも大野だとわかる。白の胡粉がきらきら。金の月。竹林に絡む梅と椿の木々。
空の白さがとても綺麗。

小西通博 蝶の道 小さな黄色い花にいっぱいの青い蝶と白い蝶。ああ、ここに行きたい。

重岡良子 冬華白梅 散椿がいくつも咲く。椿と梅が優しい位置を保つ。紅梅も咲いていた。

清水豊 渓 「金鈴峡」の風景、とある。その地名だけで琳派している。三尾の奥にあるのか。

鈴木一正 月に戯る 三羽のウサギと月としだれ。可愛い。

中路融人 新雪浄苑 雪の金閣。

中出信昭 春想 グレーに覆われている。川には桜の花びらと鴨と月の影と。

中野一義 緑響 白い木々、緑の森・・・綺麗。

西野陽一 黄金の波 稲に雀まみれ!!すごいね。

畠中光享 濁水に汚されない蓮のように 大きな大きな白い蓮の花が咲く。緑も鮮やか。上部に少し金がにじむ。
少し離れた位置から振り向いたとき、花が光るのに胸が躍った。

林潤一 秋草 金箔は地味め。七草が可愛い。

牧野良美 五色椿 白が多い。地も白い。

森田りえ子 薔薇の苑 カクカクした薔薇だな。金粉きらきら。

米田実 魅 バファローのような、魔物のような何かが吠えている。

最初に書いたように「琳派」の枠内にある作品が多いので、普段よく感じる「日本画で表現することに何の意義があるのか」と思う作品が少なかった。

染織、陶芸、漆芸などをみる。

羽田登喜 手描き友禅訪問着「春の譜」 蝶と椿が裾で遊ぶ。格子状の背中に花が咲く。

山出勝治 出町柳 これは面白い。青い塊が糺の森か。幟にしたくなる。
青と白の美。

竹中浩 白瓷花文面取瓶 白に白を重ねた。胴には椿。

樂吉左衛門 黒樂茶碗 銘「梅花的礫」 ああ、いかにも。

伊藤裕司 杜若 これは飾りたい。螺鈿がきらきら。長方形の中に縦長の楕円、そこに杜若。綺麗、とても綺麗。

服部峻昇 耀貝飾箱 鶺鴒 なんて綺麗なんだろう。青い光がいい。
本当に欲しいのはやはり螺鈿・青貝を使ったものだとつくづく思う。
ハロウマ貝とトリー白蝶貝が使われているそうだ。

宮木康 きりん 黒地に二頭のキリン。可愛いなあ。

ガラス工芸でひどく綺麗なものがあった。
生田丹代子 波濤2015 ガラスオブジェ。薄い薄いガラスの壁面を何重にも重ねに重ねて螺旋のように組み合わせていた。影もまたガラスに取り込まれる。ああ、綺麗だな。

やはり「琳派」とは現代において綺麗である、ことが大事なのだと思う。

5/17終了。
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