美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 **自宅でログイン出来ないので、現在「遊行七恵、道を尋ねて何かに出会う」で感想を挙げています。

筑前・黒田家が伝えた名宝 福岡市美術館のコレクションより

既に会期終了したが、感想は挙げておきたい。
香雪美術館では「筑前・黒田家が伝えた名宝 福岡市美術館のコレクションより」展を開催していた。
わたしは最終日の10/18に見に行った。
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実は年初、熊本に出張した帰りに福岡市美術館に行った。
成田亨展をみてウルトラ熱が更に高まり、他に見たものの感想が書けないまま10月を迎えてしまった。
な、なんということでしょう!
向こうで見たいいものが飛んで行ってしまったのは痛恨の極みで、これは困ったわいと思っていたら、香雪さんがコレクションをしやはる、と聞いてじーっと待っておったのです。
ところがこれまた色々都合があって…最終日に行くしかなかったのですよー
ひえーである。
それでもう終わってしまった展覧会なので、この際正月に見た御本家のコレクション展も併せて感想を挙げることにしました。
(要するに自分が感想を挙げたいだけの話)
では。

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黒田如水像 1607賛  眉の濃い人だが、ちょっと面白い表情をしている。なんというか「まっいいけどね」とか言いそうな顔つきなのである。ほくろもある。官兵衛さん。
ひらぱーの園長・岡田准一くんとは違う顔である。当たり前だが。

伝・戴嵩 春暁牧群図 明代 ロングショット。牛と牧童たち。牛牛モーモーしている。子供らもわいわい。みんな可愛い。牛たちも大きい目を開いて機嫌良さそう。

呂紀 花鳥図 明代  キジのカップルがおる。雀らもいる。白梅が咲いて明るい春の始まりを感じる。呂紀、いいよなあ。前期には辺文進の絵も出ていたようで、見に行かず勿体ないことをした。

探幽 獺図 チラシの一番下のあいつ。
ぬめぬめした膚とかハナハナしくリアルやなあ。
とはいえ正直、獺なのか貂なのかすらよくわからないのだが。
これは後期のみなので見れて良かった。

狩野昌運 鴻門会・孔雀・鳳凰図  項羽に呼び出されてひやひやしながらやってくる劉邦。これで目が怖かったりすると樊噲なのだけど、その前段階の状況。

狩野昌運 百流之絵鑑 この絵師は歴史画を特によくしたのかな。狩野派だから模写に力入ってたろうけど。
四睡、5雀、丸顔の猿などなど可愛い絵が多い。

塩竈松島図屏風 8曲1双の大きな画面に198隻と1900人が描かれているそうな。
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船の数を数えてみたが、わたしでは100ばかりしかわからなかった。島影にいるのとか交差する船の向こうの船とか、そんな船を見分けられないのかもしれない。
陸に上がる。「なぎさ寺」と言う名を見る。五大堂もある。20年くらい前に行ったなあ。
橋でつながる島々。こういう近代以前の土木工事というか橋梁工事を見ると、川はともかく海はどうやって橋を架けるのだろうと興味深く思いもする。なにしろ下に杭が建ってるように見えるのだから、やっぱり建っているのだろうか…

西行ゆかりの松林もある。中に四角く園のようになった空間があった。建物を集めているが、そこの入り口から振袖少年に案内されて坊さんが入ってきた。あら、もしやここは♪
と、色々楽しい妄想が拡がってゆく。

座頭と犬、猿回し、コマ回しの子ら、龍の舞。右隻の瑞巌寺も左の塩竈神社もとても立派。
いい屏風。

天璋院 竹図 明治になってからの絵。力強い竹の絵である。ところで「吾輩は猫である」でもハク付のためにか「天璋院様の云々」というのがあるが、この時代の実感として、よっぽど人気だったのだなあ。

紺紙金字能浄一切眼疾陀羅尼経 李朝14-15世紀  紺紙金字のお経はよく見るが、ここには既に成立しているハングル文字も書かれている。
タイトルを見ただけではあるが、なにやら目の病気にあらたかなお経のようである。

太閤が所望したのを「日本の半分くれたらね」と躱したと言われる博多文琳がある。
明代の茶入。スゴイ価値の茶入ですなあ。

ほかにも唐物、瀬戸、薩摩などの茶入があり、愛らしい。
またご当地の芦屋釜もある。なかなかいい感じ。

蒔絵関連も少なくない。姫君用の源氏物語入れの箪笥、提箪笥、挟箱などなど、手が込んでいて素敵なものが多い。

桃山時代の永楽通宝の陣羽織には笑えたなあ。歌舞いているのかしら。

簪や笄といった髪のアクセサリーも充実している。
筥迫につけるようの銀のビラビラもいい感じ。
桜に蝶飾り銀筥狭子びらびら これは11筋の銀鎖の果てに蝶々がついている。それだけで欲しくなる。

鼈甲の花笄飾りがずらり。これはあれかな、ほんまに小倉藩の浜に打ち寄せられたとかのかな。
今では飴色に耀いている。

あとは自在のカニ。動いているのを見たいなあ。


続いて正月に福岡市美術館で見たものについて少々。

・薬王密寺東光院 寄贈品
真言宗のお寺から多くの寄贈があったようで、和風な設えの一室に黒光りするような仏像などが並んでいた。

・松永コレクション
松永耳庵の茶道具などなど。仁清の壺とか茶碗とか。そうそう、小田原の耳庵の別荘にもリベンジしなくては。

とにかく個人コレクションが多い。これは大阪市立美術館もそうだが、市民の心意気を示すものだと思う。

・近代洋画
ラファエル・コラン 海辺にて とても巨大な絵。297x446.びっくりしたな。明るい陽光の下で綺麗な裸婦たちが楽しそうに遊ぶ。

児島善三郎の裸婦もある。彼は留学から帰り、自分の画風を確立してからが最高に素晴らしい。
また児島の展覧会がみたい。

ところでこのときすごいものをみた。
古美術展示室で「福の神 大集合!」という企画があった。
吉祥画や山水画とか鶴の絵が並ぶ室内の真ん中に、蝋製の色っぽいリアルサイズの弁天さんがおいでやおまへんか。しかも片肌脱ぎで片足も腿まであらわに。
きけば閉館した嬉野の秘宝館のプリンセスらしい。
びっくりしたなあ。
綺麗な出来のお人形なので捨てられるのはやはり勿体ない。
ここでこうして第二の人生を歩むのは悪くないと思う。

ああ、9カ月たった今もあの妖艶なお姿が蘇るわ―
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