美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

秀吉の時代 桃山美術の光と影

逸翁美術館「秀吉の時代 桃山美術の光と影」をみる。
11/3までの文化探訪ラリーの間は無料。とはいえ明日はお休み。
基本的に桃山時代の作品ばかりで、それ以外については表記する。
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第一章 桃山美術の光 ―黄金・南蛮
案外これまで見ていなかったものが出ていた。

花鳥図 対幅 伝・狩野真笑 薄めの墨絵で右にはカンザキアヤメのような花と小鳥、左は鴨ップルが泳ぎ、その上空でツバメがパッ と腹を見せている。

豊臣秀吉像 画稿 伝・狩野光信 これはチラシにもなっているし、ここの名物の一つでもある。この肖像画がやっぱり秀吉のイメージに一番近い気がする。会うたことないから知らんけどね。

利休伝書 三幅 3通のうちの2通目が懐石料理の献立表で、秋のメニューが書いてある。松茸、赤貝、アワビ、卵焼、鴨…読んでて涎が湧いてきますわ。こういうのを吉兆の湯木貞一さんが再現とかもしてはるのやろうと思う。
ほんまに美味しそうです。

南蛮渡来風俗図屏風 一隻 土佐派 金型雲がもこもこ。ずらーっと並ぶ商店。とはいえこれは商店街ではないわね。まあお店の並ぶ道のところ。それで悉く店番が女。いろんな店屋さんがあるが、全て女主人またはバイト女子みたいなのが並ぶ。彼女らは一様に口を開けているが、それはなんでかというと、前を往く南蛮人御一行を見てるから。
「ガイジンやガイジンや」とは騒がぬだろうが、「イヤー珍し」とでも言うような顔つきでじーっと見ている。その外人さんらは積み荷の重たいのをごろごろと船に積もうとしているところ。桟橋はないので艀で。で、その船の構造がサントリー美術館所蔵の南蛮到来風俗図のそれとよく似ている。
乗り込もうとしているのか見学しているのか、伴天連も数人立っている。
この頃はまだまだ布教活動もしてたのでしょうかな。

法花蓮華文水指 明 可愛い法花の鉢。紫地で中は青。花は白くて花芯が立っている。
これくらいのサイズのは手元にほしくなるね。わたしは法花大好き。

砂張鉄鉢建水 朝鮮王朝15世紀 ほんまに見るからに托鉢グッズ。

存星丸銘々盆 1595 三枚あり、揃って赤地に金の龍の真向で手をパッとしてる柄。

ハンネラ花入 東南アジア これはまた大きい。肩のところに文様がたくさん入っている。むしろアンデス風な感じもある。

秋草蒔絵螺鈿聖餅箱 筒型のでこれは伴天連から発注されたものらしい。技術力の高さで魅了する。蓋には「IHS」。イエズス会のマーク。

花鳥蒔絵螺鈿洋櫃 付 籐編外櫃 いかにも桃山なビッシリ蒔絵でわたしはこの手のがたいへんニガテなのだが、隣にある籐で編んだその外櫃に惹かれた。
渦巻文が連続し、発注先のヒロン家の紋章らしきものも編みこまれている籐のボックス。涼しく風通し良さそう。これは欲しいわ。それにしてもこんなの初めて見るわ。
ちょっと調べたら日大のサイトにこの写真と詳しい説明がありましたわ。
こちら。

交趾黄鴨・萌黄鴨香合 明 セットもの。黄色と緑の鴨二羽。可愛いなあ。

宋胡録食籠小香合 アユタヤ王朝15-16世紀 このシャムには染付はなくて鉄絵なのだが、しかし何故青はここになかったのだろうか。ベトナムにはあったのに。
そんなことを考えるのも楽しい。

塗もの二種をみる。ちょっと意外な味わいである。
彩漆秀衡椀 綺麗な文様が入っている。有職菱文。艶やか。

根来朱箔絵蓋付片口 赤に黒というか、なんかもう経年劣化が味になるというワビサビ、そこからパンッと離れた明るく派手な朱塗りに金箔の綺麗な片口。
これ、桃山のですよ。うまいこと色落ちもせず伝世したものだなー。

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第二章 桃山美術の光 ―かぶき・数奇
「傾き者」のかぶき。かぶいた、のかぶき。

片桐且元の茶会記、利休から前田利家への消息、織部から松屋久政への消息。
これらが見事に表装され後世の茶人の自慢となって茶席に出現する。

安楽庵策伝像 松花堂昭乗 気楽そうなおっちゃんの像である。なんとなく知ってるような知らんようなと思ったら「醒酔笑」の作者だった。あ、そうかー!な気分。で、なにか思い出そうとしたら、どういうわけか「閑吟集」の方が出てきたりするのだ。
なんでやねん。

隆達小唄 高三隆達(たかさぶ・りゅうたつ) この人の拵えた小唄が随分流行ったというのは知っていたが、実際の歌は知らない。ちょっと見るとソネットの形式に近いな。
恋歌ばかりか。だからわたしに無縁なのか。
「君が代」があった。

三十三間堂通矢図屏風 一隻 久しぶりに見る。ずーっと長い長い三十三間堂。枝垂桜も少々咲いて、浮かれた人もいて、じゃれ合いの掴み合い、裸踊りする奴などなど。
見物席も大勢でにぎわっている。

黄瀬戸あやめ手砂金袋鉢 これはまた黄瀬戸のあやめ手の器の中では最大ではないのか。とても大きい。

白天目宝珠茶入 室町-桃山 美濃産だがお伊勢さんの御師の手で運ばれたので「伊勢もの」と呼ばれているそうな。ふっくらした可愛い茶入。

井戸茶碗 銘・きたむき 朝鮮王朝15世紀 北向道陳所有のところからの銘。目跡は大4つ章1つ。外側の口縁近くにそばかすみたいな広がり方してるのもいい。

南蛮手付茶入 宗旦銘・いも 東南アジア …ほんまに「いも」と書いてある。

唐津大茶入 銘・阿闍梨 えらい大きいな。

織部茶器 むしろ白地の方が多いね。竹節みたいな感じ。

鼠志野草文長方平鉢 江戸時代 なかなかええ鉢です。要するにほしいな、と。

第三章 桃山美術の影 ―和敬清寂
影と言うても「光あるところに影がある。まこと忍者の栄光は闇に生まれ闇に死す サスケ、お前を斬る!」というわけではないです。

三鷺図 伝・呂紀 明 絵の左側に三羽の鷺がいる。けっこう眼を大きく瞠っている。

達磨画賛 烏丸光弘 江戸時代 ゆるいゆるい達磨。要するに外線は2筆書き、目鼻は ・し これだけ。

古備前ラッキョウ形へこみ徳利花入 でかっ!びっくりしたな。だいぶお酒も入りそうやけど、こんなけ凹んでたらあまり入らないかもしれない。

万字釜 辻与次郎 卍文と筋文が交互に来るのを筋卍文というそうで、それがびっしりと続いていた。

長次郎の赤「常盤」と黒「千鳥」が並ぶ。どちらもわたしはニガテ。桃山時代の派手華麗に対抗するわびさびか…
しかし必ず一つの時代には相反するものが存在する。

共筒茶杓「轍」山上宗二、「一葉」津田宗及、「長刀」古田織部 ほかにも宗旦や利休の拵えたのがあるが、いずれも黒光りしていた。利休のだけが長い虫食いがあったか。
力強そうな茶杓たち。

第四章 光と影とを  ―光悦・宗達
…早く「琳派」後期にいかねばならない。

12/13まで。
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