美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

国姓爺と近松

既に終了したが尼崎市立文化財収蔵庫で「国姓爺と近松」展を見た。
これは近松門左衛門が尼崎の出身ということから資料を収集しており、そのうちから1715年に初演された「国姓爺合戦」を取り上げた企画展である。
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最初は無論文楽からで、1715年に大坂竹本座で初演され、17か月ものロングラン公演となった。
現在でも国姓爺合戦はしばしば文楽でも歌舞伎でも上演されるし、廃れはしたがお座敷遊びに「和藤内」というのもあるくらいで、いかに江戸から戦前までこの芝居が人々に浸透していたかが容易に納得できる。
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チラシに書かれた解説の通り和藤内は実在の人物をモデルにしており、歴史小説にも数点彼を登場させたものがある。
司馬遼太郎、陳舜臣、荒俣宏、伴野朗、白石一郎ら名だたる作家が彼を描いていた。
石川淳も短編のコメディー小説を書いている。

国姓爺と言う名称は明の皇帝から皇帝一族の姓を賜った立派な人、くらいの意味である。
彼は白石一郎の小説のタイトル通り将に「怒涛のごとく」生きた人である。

チラシで目立つのは虎と和藤内である。国貞描く団十郎が虎を退治する。
退治というても殺すのではなく、以後自分の家来とする。
にゃあとした大柄な猫の親方のような虎である。

大抵が虎の出る二段目と異母姉・錦祥女の紅流しの三段目が上演される。
史実に基づく物語とはいえ、劇作にはこうしたドラマチックな場面がなくてはならない。
特に両段はスペクタクルな見ものが今も観客の心をつかむ。

展示は当時の挿絵入りの読み本と浮世絵などで構成されている。
浮世絵も江戸のものと上方のものとが並び、その違いも楽しめる。

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多くの資料があつまり、浮世絵や物語の挿絵をみれて大いに楽しめた。
またこういう企画展が見てみたい。

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