美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

中国鏡でめぐる神仙世界

黒川古文化研究所に行った。
送迎バスが来てくれるので助かります。
今回は建物の細部を撮影させていただいたので、それをまず紹介する。

玄関上部の装飾


玄関ドアの装飾


壁面の一部。


階段の装飾。蝶


刀形の貨幣の装飾




こんな感じ。

天井。


お話を色々伺い、楽しかったです。
ありがとうございます。

さて青銅鏡。つい先般、泉屋博古館でも堪能した所だが、今回もまた楽しみましょう。
「ぜひどうぞ」と貸してくださった単眼鏡で淡々、時には虎視眈眈と探検するように見ました。
イメージ (42)

・戦国時代の鏡
羽状文地四山字文鏡 円内に「山」の字が4つの意匠。中心に「山」の尖りが向かうように設えられているが、少しずつ左傾化している。これは鋳造ミスではなく意図的なものだという。時間の経緯や宇宙の動きを表しているのだろうか。
そう思ったとき、解説にこう書かれていた。
「天円地方」の思想。天はまるく、地は平面という思想。
「山」は天から釣られた鉤の一種。
わかるようでわからないが、古代の思想を理解しない限り、これは謎なままだ。
面白くはある。

羽状文地山五山字文鏡 4山だけでなく5山もある。その分間隔が狭くなり、五線星型のようになる。
4山がメジャーで5山は少々だというが、こうして残っている。これは泉屋博古館のもの。
なおこちらのサイトに4山と5山の話がある。
村上開明堂のコレクション。現在は根津美術館に寄贈されたそうだ。

戦国時代の鏡には羽状文が多いのか、ここにある8割がそうだった。
時代により思想や意匠の流行がある。

イメージ (45)

・漢―魏・晋・南北朝時代の鏡
「見日之光」草葉文鏡 前漢 京博 この鏡には文言が刻まれている。
「見日之光」「長毋相忘」とあり、「日の光見る(あらわ・る) 長く相ヒ忘れるナカレ」と読むそうだ。何の前提での言葉かは知らないが、いい言葉ではある。

「日光」禽獣文鏡 前漢 象、鳳凰、龍などが円状にぐるり。

「西王母東王公」車馬画像鏡 前漢―後漢 ここの夫婦はあからさまに顔をそむけ合っておるな。車馬はなかなか立派。

「泰山作」方格規矩四神神獣文鏡 前漢―後漢 久保惣 細い三日月を真ん中に烏などがいる様子。中国の神話の由来か。

方格神獣文鏡 後漢 小鳥もいてそれがなかなか愛らしい。

「太平元年」半円方形帯神獣 三国・呉 AD256 「三国志」の英雄らは退場して、出来の悪い孫とかの時代か。神獣かどうかは知らないが、ミッキーマウスのパチモンみたいなシルエットのものが多数刻まれている。

・古墳時代の鏡
「古墳時代」とは日本のそれを示すのではないのか。
中国ではそんな名称で「時代」を区切らないはずだ。
そして三面あるこのコーナーの鏡、これらがメイド・イン・チャイナかジャパンなのかはわたしにはわからない。というか、やっぱり中国製ですわな。

三角縁三神三獣文鏡 イカ?双魚らしきもの、変な仮面、神人らしきものが。
中には巨神兵のようなものもあった。

・隋・唐時代の鏡
イメージ (43)

「盤龍麗匣」狻猊文鏡(6狻猊鏡) 隋 泉屋博古館 狻猊たちが色んなポーズ。
既に4世紀の晋では「狻猊=獅子」という認識が広がっていたそうだ。

十二支走獣文鏡 隋―唐 京博 二重線の内側にそれぞれ走る走る…中の奴の数体がカメラ目線。逆時計回り。

海獣葡萄文鏡 唐 久保惣 鳥もいて、みんな元気にワイワイ。泉屋のもある。

漢の武帝の時に西域から葡萄が入ったそうだ。トルファン、クチャあたりが産地なので当然そこで葡萄の酒が造られる。都では李白らが喜んで飲む。
「葡萄の美酒 夜光の杯」となるわけである。

胡人騎獅子瑞花文八稜鏡 唐 二人の獅子乗りがいる。左は笛を吹き、右は裸で胡坐を組む。
イメージ (41)

瑞樹文鏡 唐 久保惣 モコモコの椿がいっぱい、満開の様子である。可愛い。

桂樹月兎文鏡 唐 久保惣 月桂樹を挟んで右側に杵つき兎、左に木を切ろうとして切れずの男。呉剛の話。その話についてはこちら。
http://wanli-san.com/yuanyuan2/2009/200911-148%20.html
なまけものでわがままでひとごろしで、月に追放されてやっとまともになったが帰れるあてなんかないし、帰ってこなくていいがな。ウサギやカエルも気の毒。
その話についてはこちらのサイトが物語を載せている。

月宮図鏡 南宋(金) 久保惣 皇帝が月の宮殿に出かける話を図像に。ウサギやカエルがお出迎え。

・倣古と偽作
明清あたりでレトロブームが来た時に似たのを作ったのはいいが、わざと錆とかつけて旧くしたのを販売するのは罪ですがな。

修復した鏡、江戸時代の鏡の研究書などもあった。松平定信編「集古十種」など。
ほかに西王母の画像塼の拓本。

いいものを密にみて満足。
バスで苦楽園口に送っていただき大助かり。
また次回も見に来ます♪
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