美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

11月の東京ハイカイ録

11月の東京ハイカイ録
というのが例によって例のごとくのタイトルなのですが、今回はもう本当の意味で徘徊になってしまった。
いや、迷走に近いかもしれない。
そもそも11/20(金)夜から都内入りする気でいたのが、ちょっと前の箱根ツアーから続くトラブルのせいでか、「ソヤソヤ」と思いついたのが小田原から藤沢の遊行寺へ向かい、そこから都内入りしようという考え。
箱根ツアーの残りの切符があるものですから、新幹線も小田原まで購入。
その日の予定としては遊行寺―横浜―金沢文庫―横浜―神奈川歴博―永青文庫という行程でございましたな。

で、11/21の朝から新幹線に乗るつもりで前日20日はいっそ大阪市内の23日までの展覧会などを回るか、と半休取ったはいいが、木曜にいきなり体調悪化。
しかし朝は元気なので帰ってから医者に行けばいいやでそのまま東洋陶磁再訪、大阪城、大阪歴博、ハルカスと4つ巡ってから帰宅。
元気が続いていたので医者に行くのもすっかり忘れてて、再び体調悪化したのが21時、医者は終わってますがな。
仕方ない。色々考え、様子を見る気で翌朝起きると更に悪化。
それでもうこうなっては、と新幹線を4時間遅らせた。
幸い2時間に一本ずつ小田原停車のひかりがあるのです。
つまり箱根は大阪からは遠い地ではなくなったわけです。←おカネもないくせに生意気。

医者に行って説明して結局漢方を二種出してもらった。
五苓散と補中益気湯。これで治ったから、やっぱり漢方はエライモンです。

四時間も遅れるとそらもう次は何もできない。
遊行寺へ向かうのにも手間取った。道は今や遊行通りがあるから間違いもないけど、駅のロータリーが「藤沢ワインまつり」の最中でどないしようもない大混雑。タダのワイン試飲に並ぶ群衆とか色々。
わたしは飲まねえから何の未練もなくスルーしたが、人で人でえらい目に遭うたわ。

4時になってしまったのは本当に残念。
だが遊行寺の宝物殿でじっくりと国宝「一遍聖絵」の1巻や12巻などを見れたからよかったわ。感想は既に挙げている。

遊行寺の坂は銀杏でいっぱいだった。
それを見つつ「ああ、今年の秋は色合いの浅い秋だというなあ」とひとりごちながら急ぐ。
藤沢駅南口近くのフジサワ名店ビルに入る。
これがもう本当に昭和の匂い充満の楽しい何でもアリのごちゃごちゃビルで、庶民の活気に満ちた明るいところだった。
昔のなんば球場地下の古書店街みたいな感じね。
決しておしゃれではないが、この町に住まう人々のために活きているビル。いいなあ。
こういうのが本当に好きなのだよ。

さてお目当てのものを買ったので一路東京へ向かう。
ついたら丁度送迎バスも来たのでそれに乗って定宿へ。
定宿ではわたしがこんな早い時間についたのでびっくりしている。
わたしだって本当はこの時間は「春画」展見てる予定だったのよ。でも体調がよくないので仕方ない。

宿に早く着いたから片づけも出来、明日の掃除もOKする。
わたしはいつも初日は絶対に入室禁止を頼んでるのだが、早くついて片づけれたら、それをする必要がなくなるわけです。
理由:定宿ではイイコちゃんで通ってるので片付けが出来ないのがバレルのが嫌だ。
・・・というのをフロント全員と掃除の担当者さんたちに力説しているわし…
「あの、大丈夫ですから」と言われても「いやだ、立派な人格者で人当たりもよく、評判のいい美人のワタクシ様が実は片づけられない人だとバレるのは困る!」と拳ぎゅっとしながら力説。
「…(この時点で告白してますな、あんた)はいw」
というわけがあるのだよ。
今回、荷物は先に運送してたので、なんだかうまくいったわけです。

近くのスーパーに行く。外食するほどの気力がない。そこまで食べれそうにないというのもある。だからスーパーに行ったが、ここのスーパーは普段から何もないと思ってたが、本当に何もなかったな。
南高梅のおにぎりと関西風きつねうどんのカップなど買うが、なにもかも中途半端に残す。
ダメだ…わたしもよくないが、まず味がよくない。
この日は早めに寝る。

日曜の話。
石神井公園へ向かう。池の端のボート乗り場から池の端のふるさと文化館まで何分かかるか計りながら歩く。釣り人の多い池。
なんとはなしにボストンとかそんなところを想う。池の周囲の木の様子でそんなことを思うのだ。
旧い歌でアルバムの中に入っているだけなので、知る人も殆どいないだろうが、因幡晃に「あの唄」といういい歌がある。
石神井公園に来るといつもその二番が蘇る。
 あの日の空は青かった くれない色の葉っぱが散っていた 
 ボートが一艘浮いていた 波が白く光っていた
 あなたはそれを追って 大きな瞳を震わせて
 どうして泣くのって聞いた僕に 幸せだからって言ったけ

感傷的な気分になるのはやはり秋に池のほとりを歩くからだろう。

ふるさと文化館では加藤正世セミ博士の「蝉類博物館」の再現が為されていた。
以前はこの石神井公園にほど近いところにあったが、博士没後は散逸をさせず東大の博物館に寄贈されていたそうだ。
それが今展示されている。レトロな展示方法と博士の独特の解説文字とがユニークな空間を生み出していた。遠くても来てよかった。蝉大好き。

各展覧会の詳しい感想は個別に後日挙げてゆく。

おひるはここの「むさしのうどん エン座」のみぞれ糧うどん。
しかし体調もあってか、あまり進まない。残念。

江戸川橋へ。時間をビーグルバスに合わせる。それに乗り坂を1分もせずに上がり、やがては永青文庫へ。
初日以来の春画展。後期展示である。
なんというか、いいなと思うものは国貞のが多かったな。客第一主義の国貞の仕事ぶりが好きなのだ。いいものを見た。
あとは雪鼎の肉筆画がいいのと、北斎のヘンタイなところが楽しい。
応挙のもあったが、こういうのより「七難七福図」の盗賊に襲われる一家の悲惨な状況の方がソソラレるな。

松濤へ向かう。先に戸栗美術館で金襴手の伊万里焼を愉しむ。どれがどうというのではなく、総じて楽しいという展覧会。
「飽きた」などとは言わない。
見慣れたものでもまた見ることで目が養われ、さらに何かしら心が折れそうな時に再会すると、ほっとしたりするのだ。

松濤は「スサノオの到来」以来。あれは良すぎて感想が書けない。このまま書けないままかもしれないが書きたいが書けそうにない。
「エジプト」の展示なのだが、やっぱり猫がいい。とはいえわざわざミイラ用にと猫を育ててミイラにするのは憐れすぎて悲しい。やめてくれーーー
トキもそう。今の日本じゃ絶滅したんだぞーーー

時間が少しあるので汐留に。
「ゴーギャンとポン・タヴァンの画家たち」を見る。ブルターニュはケルトの影を強く残すところでフランスの中でも神秘性の高い地域だという。
それらを踏まえながら絵を見る。現地の他の作家たちにも惹かれた。

同じ時間に送迎バスに乗り、今度は近くのコンビニに行く。ああ、やっぱりなあ。
コンビニの方が結局は個食にぴったりなんだなあ。
それにしても昨日のスーパーはさみしいでしょう。
今日も早く寝る。

月曜、勤労感謝の日。
いつものロッカーに荷物を入れてからまず上野に出た。
西洋美術館で「黄金伝説」に飲み込まれる。
うわーっという感じ。負けた…尤もわたしはそこまで金に執着がないからなあ。
常設はお休み。

東博の常設を大いに楽しむ。体力不足の折から「兵馬俑」は来月に回す。
散々へんな写真を撮ってけったいなキャプション付けてツイッターに挙げる。
それにしても、東博、みんぱくはわたしにとって「二大博物館」なのですよ。

てくてく歩いて根津に向かう。住宅街を行く。赤煉瓦の倉づくりの「釜竹」やその背後の木造三階建てアパートを模したレトロ風なマンションなどがかっこいい。
はん亭の前を出て、珈琲館に入る。愛想よしの店員さんに案内され、機嫌よくホットケーキを食べる。
この日、東博の考古室であべまつさんがツイッターのアイコンにしている土偶を見て、コンニチハと挨拶したり、ホットケーキをアイコンにするmarcoさんに「ホットケーキ食べるときmarcoさん噛むでーと言うわ」と遊んでたので、本当にホットケーキが食べたくなったのだ。
可愛くハート形の孔が作られているのもご愛嬌。店員さん、ありがとう。
今くらい弱っているとホットケーキにミルクティー(ノンシュガー)はいいな。
というわけでわたしはやっぱりパンケーキよりホットケーキ派です。

弥生美術館に入る。今年最後の訪問。
陸奥A子展を見る。「おとめチックていいよね」 ときゅんとなるが、それはあくまでも大人になった今のわたしの感想。
実はわたしは90年代以後の彼女の作品が好きなの。
大人の女性のいろんな感情とか感傷とかをさらりと描く。その静けさに惹かれる。
りぼん当時、わたしはニガテだったのだ…
そして常設の華宵の美少年剣士を見てイケナイ妄想に溺れる。
これはもう後日ねとねとと感想を書くのが楽しみ。
更には夢二が1910年代のドイツの「ユーゲント」誌に影響受けすぎなのを確認するという企画があった。今だとパクリだと非難されるで。昔はいい時代でしたなあ。
というわけで3つのおいしさがありました。それぞれ本当にいい内容。

最後に泉屋分館で銘仙を見る。今またカワイイということで流行っているそうだが、可愛らしすぎて…どうしても着物の展示というのは小袖の昔から「自分が着る」ことを念頭に置いて眺めるから、趣味嗜好、似合う・似合わないで見てしまうのだよなあ。
いいなと思ったのは鼠色に紫の花が咲いて緑の茎が伸び、紅色の外線が伸びたものかな。
ほかはみんな自分には似合いそうになかった。

東京へ。最近は銀座線で日本橋に出て高島屋方面からさくら通りを抜けるのがパターンやな。
大丸で舟和の芋羊羹やそのチップス!とか鎌倉権五郎のごま半月など買う。権五郎のところは好きな店員さんがいたのに、ちょっと見たらどこかに行った後。残念。
デパートは最後の対面販売だから、好きな店員さんとそうでないのとの落差が激しい。
駅ナカで駅弁祭のとこではいつものエンガワ押し寿司とわさびの焼き鯖寿司とを買うが、焼き鯖、パッケージ変わってたな。値段も。
エンガワはおみやだけど、焼き鯖は晩御飯。味は変わらず。とはいえこれも半分でやめる。
あとはお持ち帰り。

いつものようにタクシーで帰宅。今回は土曜の昼から出ての日月なのでそんなに出かけた実感はない。
体調に気を付け、また楽しくお出かけしましょう~~
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